農業流通現場のDXを実現する『kikitori』、総額3億円のプレシリーズA資金調達を実施

この記事は約6分で読めます。
クラウド型農業流通現場向けプラットフォーム「nimaru」(ニマル)を運営する株式会社kikitori(本社:東京都文京区、代表取締役社長:上村聖季)は、グロービス・キャピタル・パートナーズ、農林中金イノベーション投資事業有限責任組合(運営:グローバル・ブレイン株式会社)、Valuechain Innovation Fund投資事業有限責任組合(運営:Spiral Innovation Partnes LLP)を引受先とする総額約3億円の第三者割当増資を実施したことをお知らせいたします。

当社は今回の資金調達によって、nimaruの利用顧客拡大のためのセールス・カスタマーサクセス組織強化、及び開発体制の増強による流通現場におけるより幅広い業務へのサービスの対応による顧客価値の拡大を図ります。今後も当社は重要な社会インフラである農業流通分野に特化したプラットフォームの提供により、農産物流通の最適化、現場業務の効率化を実現し、当業界の課題解決に貢献してまいります。

  • 資金調達の目的と背景

国内における​​農業総産出額は約9兆円に上り、生産された農産物は様々な流通経路を通って生産者から消費者のもとに届きます。そうした農産物流通は、食という社会の根底を支える重要なインフラである一方で、多くの流通現場業務は、紙の処理や電話、FAXといったアナログ方法で行われています。その結果、非効率な流通による機会損失やフードロス、アナログな現場業務による人材の流出が深刻な課題となっています。

上記の課題を解決すべく、当社は2019年10月より農業流通現場向けクラウド型プラットフォーム『nimaru』のサービス提供を開始。初期のターゲットとして農産物流通の中でも3兆円の市場規模を持つ青果流通(野菜・果物の流通)に焦点をあて、青果物という複雑な商品を扱う流通現場の様々な業務を全国の流通現場に実際に入りながら地道にシステムのモデリングを行ってきました。その結果、業界でもほとんど例がない、外部事業者とのデータ連携が可能なクラウド型の汎用的サービスとして、JAや卸売市場を中心に全国の青果流通事業者及び生産者に利用されています。

現在では北海道から九州地方まで利用事業者は全国で80社を超え、5,000名以上の生産者を中心とした出荷者に日々活用頂いています。2022年1月の産地向け集出荷機能のリリース後、JA単体での導入に加えて、複数の県でJAグループの県域組織との連携を通した県内事業者へのサービスの普及が進んでいます。

今回の資金調達を通して、幅広い現場ニーズに対応が可能なサービス開発に向けた開発組織の拡充や、全国の事業者へのサービス展開を加速するセールス及びカスタマーサクセス組織の強化を行っていくことで、より強固な組織体制を構築してまいります。

【nimaru導入事例】

nimaruJA
nimaruJAは、JAや組合員のための農業流通に特化した新しい農業現場のデジタルプラットフォームです。全国のJA様との取り組み実績を活かし、複雑な現場業務にも柔軟に対応します。

  • 出資者からのコメント

■Globis Capital Partners 

 プリンシパル 南 良平

日本の食を支える基幹流通のアップデートに真正面から取り組むkikitori社に大きな意義とポテンシャルを感じ、今回ラウンドをリードさせていただきました。現場の業務の効率化を超えてより滑らかなサプライチェーンを実現しうるチーム及びプロダクトに期待するとともに、大きな挑戦にご一緒できることを楽しみにしています。

■農林中央金庫 

 デジタルイノベーション推進部 調査役 宗正岳志

今回のpreAラウンドに追加出資させていただいたこと、また新たに強力な投資家が加わってくださったことを大変嬉しく感じております。テクノロジーと農業現場双方に精通した上村さんが見据える未来をお伺いすると、日本の農業がいかに成長ポテンシャルのある魅力的な産業であるかを再認識させてくれます。

農業のデジタル化はまだまだ途上ではありますが、急速に拡大するnimaruの導入実績が着実な業界変革を示しています。kikitoriのさらなる成長加速と第一次産業発展への寄与にますます大きな期待を寄せるとともに、この挑戦に共に取組んでくださる新たな仲間の参画を心より楽しみにしております。

■Spiral Innovation Partners 

 プリンシパル 松本泰拓

農産物の流通業界において、業界全体のニーズや課題を俯瞰的に把握しながらも、泥臭く現場に入りこんでサービスを発展させている上村さんやそのチームの皆様の姿勢に共感し、この度は出資させていただくことになりました。農産品の輸送は生産者から消費者まで多層構造になっており、DX化による効率化やコールドチェーン物流による鮮度維持の貢献の価値は大きいと考えております。今後のセイノーHD社との様々な事業連携により農業×物流業界において革新的な取り組みをともに創りあげていきたいと考えております。

  • 採用情報

社会の根底を支える食・農産物流通の新しいインフラを共に創りませんか?

様々なポジションで採用を強化しております。募集ポジションなど、詳しくは採用ページをご覧ください。

「選考応募の前に一度話を聞いてみたい」という方は、カジュアル面談フォームよりお気軽にエントリーください。

〇採用ページ

   https://career.kikitori.jp/

〇採用ポジション

 ・サーバーサイドエンジニア

 ・フロントエンドエンジニア

 ・セールス

 ・カスタマーサクセス

 ・マーケティング

  • 「nimaru(ニマル)」とは

「nimaru(ニマル)」は、紙の手書きやFAX、電話など農業流通現場におけるアナログなインフラをアップデートするクラウド型のプラットフォームです。生産者から流通事業者まで、事業者の中の業務はもちろんのこと、取引先事業者との手軽なデータ連携を通して流通現場業務をDXします。サービスのローンチ以来、JAや出荷団体、卸売会社など全国の事業者様にご導入頂いており、業界における農産物の出荷データ連携を通した流通の最適化及び現場業務のデジタル化を実現しています。

サイトURL:

nimaruJA

https://sam.nimaru.jp/
nimaru

nimaru
青果流通現場をもっとラクに、もっと効率的に。

nimaru関連記事

100分の集出荷作業がわずか5分に? 手書き伝票であふれる農産物流通を、JAハイナンはどう変えるか
農産物流通の現場では、手書き伝票やFAXなどの紙文化が根強く残る。特に出荷拠点の一つであるJAでは、生産者や流通業者らとのアナログなやり取りで、職員の作業負荷が高まるケースも少なくない。そこで、JAハイナン(静岡県牧之原市)が解決策として選

  • 会社概要

・会社名: 株式会社kikitori
・代表者: 上村聖季
・所在地: 東京都文京区千駄木2丁目30-1
・URL : https://www.kikitori.jp/

タイトルとURLをコピーしました