【実証事業取り組みの背景】
これまでの日本において、働く女性・管理職の女性が少なかったがゆえに顕在化していなかった「更年期における働く女性の課題」が、女性活躍などが求められる昨今、深刻化してくることが想定されます。
「更年期症状」を抱えて働いている女性の多くは、自身にとっての適切な症状改善策を取ることができていない可能性が高く、加えて、閉経関連泌尿生殖器症候群(通称:GSM)※1についてもまだ認知が乏しいため、改善行動をとることができていない女性が多く存在することが想定されています。更年期における不調を深掘りすると、更年期の困難さを訴える人のうち約半数が「睡眠」に関する課題を抱えており、寝つきが悪い、眠りが浅いなどの不眠に悩む女性が多いという実態があります※2。
当社は医療や介護をはじめとしたヘルスケア領域において、睡眠に関わるさまざまな課題と向きあってきており、女性のライフステージにおける健康課題にも取り組むために社内でプロジェクトチームを発足し、本実証事業の実施に向けた活動を行っています。
【実証内容】
本実証事業では、「更年期症状」や「GSM」の症状を抱える働く女性を対象に、具体的な症状や悩みの調査、睡眠時の状態の把握、分析を行います。睡眠時の状態は、当社の睡眠計測センサーを使用し、睡眠状態・呼吸・心拍のデータを収集します。調査内容と収集データに加え、産婦人科医、メノポーズカウンセラー(更年期の女性へアドバイスを行えるカウンセラー)など様々な専門家、及び当社の睡眠に関する研究部門である「パラマウントベッド睡眠研究所」の知見を集約、分析し改善プログラムを作成します。個々のニーズにあった改善プログラムを提供することで、当該症状によって影響を受ける睡眠の質の改善及び仕事のパフォーマンスの改善を当事者に対して実感いただくと共に、男性をはじめとする同僚や周囲の関係者の意識・行動変容にいかにつながるかを実証していきます。
本実証事業により、心身の不調があっても、働く女性が業務パフォーマンスを下げることなく、いきいきと働き続けることができる環境の構築を目指します。
▼本実証事業 協力団体・メンバー
・総合医療監修:広尾レディース 医師 宗田聡
・更年期カウンセラー:吉川千明
経済産業省 令和5年度「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」について
※1 GSMとは
GSM(Genitourinary syndrome of menopause:閉経関連泌尿生殖器症候群)は、2014年に北米閉経学会と国際女性性機能学会が、共同で提唱した新疾患概念で、「閉経による性ホルモン分泌低下によって生じる尿路生殖器の萎縮等の形態変化及びそれに伴う不快な身体症状や機能障害の総称」とされている。GSM患者の自覚症状は尿路と生殖器に関わるもので、主に以下の特徴がある。
・陰部の乾燥・不快感(イガイガした感じ)
・尿トラブル(頻尿・尿漏れ・再発性膀胱炎)
※2 女性の睡眠障害に関して
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトe-ヘルスネット/女性の睡眠障害
▼株式会社陽と人(ひとびと)
「しあわせ・笑顔・豊かさの循環」をビジョンに、「地域と都市でしあわせが循環する社会」を目指し、地域に眠る「もったいない地域資源」を需要に即したカタチで価値化し、求められる場所へ届けていく、”仕組み”を創出していく会社です。
2020年1月には、福島県国見町の特産品である「あんぽ柿」の製造過程でこれまで廃棄されていた柿の皮を使用した、女性のデリケートゾーン専用のオーガニックスキンケアブランド『明日 わたしは柿の木にのぼる』をスタート。「持続的に農家さんを応援する仕組み」と、「すべての女性が、生き生きと輝ける社会」の実装を行っています。
本件に関するお問い合わせ先:パラマウントベッド(株) 広報部
Mail: pb-pr@paramount.co.jp
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