8月3日、日本で初めて映画館でウクライナのアニメーション映画を上映させるため、東京で起業し、配給会社を設立した川西市出身の粉川なつみさんが川西市役所を訪問。越田謙治郎川西市長に作品への思いや今後の抱負などを語った。
粉川さんは、好きな映画の仕事をしたいと東京都内の配給会社に就職。宣伝や作品選びなどの業務を担当した。海外のアニメをチェックしていた際、ウクライナのアニメスタジオが制作した映画作品を知った。自身も「ウクライナの人々を勇気づけるために、何か自分にできることはないだろうか」との思いで勤め先を退社。その後、東京で起業し配給会社を立ち上げた。ほぼ全財産を使い、ウクライナのアニメ映画の日本配給権を獲得した。
粉川さんの作品は、困難に立ち向かってでも大切な人を守り抜く主人公らの姿を描いたファンタジーラブストーリーである。「ウクライナに目を向けるきっかけになってほしい」との思いで、去年クラウドファンディングを実施した。約950万円を集め、吹替版が9月22日(金)より全国公開される。
表敬訪問では、粉川さんが「命をかけて大切な人を守る主人公の姿と、今ウクライナの戦場にいる人たちの姿が重なる。この映画は戦争ものではないが、見た人が何かを感じて、平和や人権について考えるきっかけになれば」などと話した。
越田市長は「川西市出身の人が、ウクライナ支援に取り組んでくれていることを誇りに思う。市も引き続き人権問題や避難民支援などに取り組んでいきたい」などと語った。