築野グループは米ぬかを高度有効利用することを目標とし、こめ油事業・ファインケミカル事業・オレオケミカル事業を展開しております。
当社ではこめ油の製造を開始した1960年当初より、こめ油を精製する過程で発生する副産物から脂肪酸を製造し、各種脂肪酸誘導体を製造する技術を確立してきました。販売後の飲食店などで使用されたこめ油についても、責任を持って有効活用したいと考え、廃食用油を工業製品の原料としてアップサイクルする有効活用事業を進めてまいりました。
貴重な国内原料である廃食用油を工業製品の原料として活用することで、製品のバイオマス度を向上することに貢献できます。当社では廃食用油を燃料として燃やすことは最終手段という考えのもと、培ってきた有機合成等の技術で新たな形へと活かすことで、様々な産業で使用して頂けるよう研究開発努力を続けております。
そしてこの度、廃食用油由来の脂肪酸エステル製品を新たに発売いたしました。また、設備を新設し、廃食用油由来のグリセリンの増産体制も整いました。
□新製品について
廃食用油由来の脂肪酸を活用した脂肪酸エステルは、金属加工油(切削油、圧延油、潤滑油、冷却油等)や各種潤滑油に用いられます。脂肪酸エステル製品は、パーム油(新油)が主流ですが、本製品は国内で発生する廃食用油由来のため、環境不可低減、食糧の安定供給、非可食部の有効活用など、様々な観点での貢献が期待できます。
・TFE-248
低粘度高引火点タイプのエステル。40℃ 動粘度12.5mm2/s、引火点250℃以上で指定可燃物質の区分。 *数値は代表値
切削油のベース油や各種ベース油の希釈剤として利用可能。
・4PN
PEGと廃食用油由来の脂肪酸のエステル。
親水性が高く、ゴムへのアタック性が弱いので塑性加工油の乳化剤等に最適。
・ODT
廃食用油由来のダイマー酸を使用したコンプレックスエステル。粘度の高さが特徴。
加工油や潤滑油の添加剤に最適。
□廃食用油由来のグリセリンの販売について
精製設備を新たに設置したことで、グリセリンの増産体制が整いました。グリセリンの用途は石鹸やアルキド樹脂など各種誘導体に使用され、脂肪酸と合わせて廃食用油を活用できる有用な原料です。
□築野グループの製品について
築野グループは長年、こめ油の原料である米ぬかの成分に着目し、研究を進めてまいりました。精米時に発生する副産物である米ぬかの成分を抽出することで、こめ油だけでなく食品、化学、医療、化粧品等の幅広い分野への高度有効利用をし、米ぬかの100%活用をしています。今後も国内の米ぬかを活用することで地球・生産者・消費者の良い循環の実現を目指していきたいと考えています。
・築野グループの事業について
・SDGs推進に関しての取り組み
【築野グループ株式会社の事業概要】
わたしたちは、古来健康と美のシンボルとして親しまれてきた“米ぬか”の高度有効利用を推し進め、「こめ油製造事業」「ファインケミカル事業」「オレオケミカル事業」の3つの事業を展開しています。
設 立: 昭和22年2月1日
代表者:代表取締役社長 築野富美
U R L :https://www.tsuno.co.jp/