ノルウェー水産物審議会 2022年上半期の水産物輸出統計の実績を発表

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ノルウェーシーフードの市場開拓に取り組むノルウェー水産物審議会(本社:ノルウェー・トロムソ)は、2022年上半期の水産物輸出統計の実績を発表しました。2022年上半期、ノルウェーは輸出額で701億NOKの水産物を輸出し、昨年上半期と比較して164億NOK、約31%の増加となりました。また6月単月でも過去最高輸出額の123億NOKを記録し、昨年同月と比較しても35%の増加となりました。
ノルウェー水産物審議会CEO代理ベルゲ・グレンベック(Børge Grønbech)は、ノルウェーの2022年上半期の水産物輸出について、以下のようにコメントしました。
「今年上半期のノルウェー水産物の輸出は、歴史的にも良い結果となりました。世界的な食料価格の上昇や原料供給の減少がありましたが、需要の強い伸びによりこのような記録を残せたと考えます。2022年上半期のわずか半年で、2015年全体の輸出額を超える結果となりました。今後もノルウェーは水産国として持続可能で健康的な水産物を世界に十分に供給する責任を果たしていきます。」

さらに、ノルウェーの漁業・海洋政策大臣ビョルナル・セルネス・シャーラン(Bjørnar Skjæran)は以下のようなコメントを残しています。
「わずか6ヶ月間で輸出額が700億NOKを超えたのは、非常に素晴らしい結果であると思います。これはノルウェーにおいて水産業が価値の創造、雇用の確保、そして沿岸部の経済活動にとっていかに重要であるかを強調するものとなりました。また激動ともいえる今の時代には、積極的かつ長期的なマーケティング活動が水産業にとって重要になるでしょう。今後も輸出のさらなる拡大に向けて努力を続けていきます。」
 

  • サーモンの輸入額は大きく増加

サーモンはノルウェーのシーフード輸出の中で輸出量と輸出額が最も高い魚種です。

<全体の輸出量・額>
・2022年上半期輸出量:53.4万トン 前年比5%減
・2022年上半期輸出額:484億NOK 前年比37%増(3523億円*)

「上半期の記録的な価格と輸出額は、世界的なアトランティックサーモン需要の伸びと生産量減少によるものであり、過去を振り返っても輸出量が伸びない年は、輸出額に伸びが出ています。また、日本への輸出に関してはウクライナ情勢によるロシア領空封鎖の影響により、輸出量で20%の減少が見られます。」とノルウェー水産物審議会のシーフード・アナリスト ポール・T・アンダール(Paul T. Aandahl)は述べています。
 

  • サバは需要は高まるものの悪天候の影響により輸出額が減少

サバは漁獲部門では輸出額が2番目に高い魚種です。

<全体の輸出量・額>
・2022年上半期輸出量:8.4万トン 前年比28%減
・2022年上半期輸出額:16億NOK 前年比10%減(116億円*)

ノルウェー水産物審議会のシーフード・アナリスト ポール・T・アンダール(Paul T.Aandahl)はこの状況に関して以下のコメントを残しています。
「今年上半期を振り返ると、サバはニシンなどの魚種同様悪天候の影響を受け水揚げが減少しました。供給が減少するなかノルウェー産サバの需要は伸びているため価格は上昇し、輸出の93%を占める600グラム以下の冷凍サバの平均価格は昨年同時期が1キロあたり14.82NOKだったのに対し、今年上半期は18.41NOKと24%上昇しました。」

*ノルウェークローネ、1NOK=約7.2781円(2022年6月平均)

ノルウェー水産物審議会について
ノルウェー水産物審議会(Norwegian Seafood Council)は、世界の重要市場において、ノルウェー産シーフードの価値を高める事を目標に市場インサイト調査、流通・消費者マーケティング、リスクマネージメントを柱に活動を行っています。ノルウェー漁業省が所有する公共企業で、ノルウェーの北部の水産都市トロムソに本部を構え、世界12カ国に支部を設置しています。NSCはノルウェーの漁業・養殖業界と連携し、ノルウェー産シーフードの市場開拓、需要の強化を図っています。ノルウェー産シーフードやノルウェーの水産業に関する情報は、
seafoodfromnorway.jp をご参照ください。
 

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