子どもたちの未来のために。いじめのない日本をつくる。一般社団法人子どもいじめ防止学会を立ち上げます。

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いじめ問題が深刻化する現代社会において、さまざまな分野の知見を集結し、新しいアプローチによっていじめを防止することを目的として、2023年4月、一般社団法人子どもいじめ防止学会(所在地:静岡県浜松市、代表:野村武司、以下:子どもいじめ防止学会)を設立しました。学会の本格始動に向けて、活動費を募集するクラウドファンディングを2023年5月1日(月)~2023年6月29日(月)の期間に行います。

クラウドファンディングの詳細・ご支援はこちら:https://readyfor.jp/projects/ijimeboushi

一般社団法人子どもいじめ防止学会一般社団法人子どもいじめ防止学会

  • 日本におけるいじめ問題の現状

文部科学省『児童制度の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』によると、令和3年度(2021年度)のいじめ認知件数は過去最高であり、自殺(未遂含む)・不登校などの重大事態件数は、令和元年度と同じく700件を超えて深刻な状態となっています。
(出典:令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果)
https://www.mext.go.jp/content/20221021-mxt_jidou02-100002753_1.pdf

大津市中2いじめ自殺事件をきっかけに、2013年に『いじめ防止対策推進法』が成立・施行されました。それから10年が経ち、「いじめはダメである」という認識が広まったにもかかわらず、認知件数は減っていません。先生や学校がいじめと“認知”していない事案を含めたら、上記の調査件数は氷山の一角であるかもしれないのです。

しかもいじめは、学校を卒業すれば解消される問題ではありません。成人期のメンタルヘルス、引きこもりなど、その後の人生に多大な負の影響を与える可能性があります。その影響は、いじめの被害者・加害者・傍観者いずれにもおよぶことが、世界中の研究からわかってきました。放っておけば深刻な社会問題へと発展します。

いじめを防止するため、現場である学校はもちろん行政、法曹、研究機関などの尽力によって様々な対策が打ち出されてきました。しかし増加に歯止めがかからない以上、「今までの対策では不十分かもしれない」と認識を改め、新たなアプローチを試みる必要があります。そこで私たちは「科学」を使ったアプローチを提唱。2023年4月に「一般社団法人 子どもいじめ防止学会」を立ち上げました。

  • 子どもいじめ防止学会が目指すこと

本学会は、以下3つの理念を掲げています。

  1. すべての子どもの人権と心と体の安全を守ることを第一とし、いじめの予防やいじめ対策、いじめ被害者支援や加害者指導などのより良い方法、アプローチについて検討する。

  2. 科学を使うことを重視する。

  3. 上記(1)(2)の原則に賛同するすべての人が参加できる。

なお、グループや勉強会ではなく「学会」を立ち上げたことには理由があります。いじめ対策に科学を導入し、その質を高めるには、多方面の力を結集する必要があります。全国の学校で頑張っている先生、行政、法曹、研究者など、いじめの予防・防止、被害に遭った子どもの支援・指導に取り組んでいる方々…。

深刻な社会問題になりつつあるいじめ問題に対応し、状況を打破していくには、このような方々の力が欠かせません。そして、その力を結集するには「学会であるべき」と判断したのです。

今後は、分野横断で多くの専門家、実践家、教育関係者に参加を呼びかけることはもちろん、いじめ被害経験のある当事者、保護者など、「いじめをなくすために協力したい」と考えるすべての方々に広く意見を求め、その力を結集することを目指していきます。

  • 子どもいじめ防止学会の活動

本学会は、教育・医療・法曹・スポーツ・福祉など様々な分野で活躍する方々から、多くの賛同の声やご支援を頂き、一般社団法人として設立しましたが、学会としての活動や、会員制度の確立はこれからとなります。
子どもいじめ防止学会では、4つの軸で活動を行います。

1. 啓発事業
いじめについて、研究でわかっていること、日本の現状、いじめ対応の方法などについて、一般の方々、教育関係者、保護者の皆様にあてて、ホームページやSNSを通して積極的な情報発信、セミナー・講座の開催を行う。
2. 交流事業
様々な分野の専門家、立場の方々が集まり、いじめの防止等に関する意見交換・研究を行う場として、学術集会や研修会、交流会等を開催する。
3. 研究事業
いじめに関する情報を収集し、様々な分野、立場の方々が協力していじめ防止等に関わる研究を進められるよう働きかけ、実際に研究活動を進める。特に子どものいじめの予防や対応に関して、実際に現場で活用できる方法の開発、プログラム化、その効果の測定について進める。
4. その他
学会間の連携、国際的ないじめ予防に関する事業や研究への参画、行政等への意見表明等を行う。

子どもいじめ防止学会は、「いじめをなくしたい」と考えるすべての関係者をつなぎ、いじめ問題から子どもたちを守り、社会問題の解決に貢献すべく、クラウドファンディングにて活動費のご支援をお願いしております。

クラウドファンディング概要
実施期間:2023年5月1日(月)~2023年6月29日(月)23:00 JST
目標金額:300万円
支援金の使い道:子どもいじめ防止学会主催のリモートセミナーやシンポジウムを開催します。また、学会の設立費用、学会ホームページやツール等の作成費用、初年度の運営費用に使用します。

クラウドファンディングの詳細・ご支援はこちらhttps://readyfor.jp/projects/ijimeboushi

一般社団法人子どもいじめ防止学会 代表 野村武司 コメント

代表理事 野村武司代表理事 野村武司

“ほんのささいなことでも、自殺をするほど深く傷つく子どもがいる” “いけないことだとわかっているのに、起こってしまう”――こうしたいじめの特徴を踏まえ、これまで何が十分でなく、これから何が必要かを明らかにしなければなりません。いじめは何が原因で起こり、どのような影響があるのか。深く傷ついた子どもの回復、いじめの加害者になった子どもへの対応、学校等の組織やいじめ重大事態の第三者調査のあり方――これらの問題には様々な職種・立場の人が関わっているので、多様な知見を生かす素地はあります。その素地に科学的知見を加えたプラットフォームを作り、いじめに苦しむ子どものない社会を作りたい。そんな思いから「子どもいじめ防止学会」が生まれようとしています。

設立賛同者の皆さまからのメッセージ(一部抜粋)

  • 「こども基本法」が施行された今、子ども新時代の構築に向け、英知を集めて総力を発揮すべき時ではないだろうか。本学会が科学的根拠と多職種の実践に根差し、いじめ防止に向けて包括的かつ学際的な議論と研究の場になることを期待してやまない。(尾木直樹 氏 / 教育評論家・法政大学 名誉教授)

  • 子どもいじめ防止学会の設立を歓迎します。いじめはエスカレートして自死に追い込まれる事件があとを絶たない。現代において、いじめの止め役は誰なのか。学会で大いに議論してほしい。(喜多明人 氏/早稲田大学 名誉教授)

すべてのメッセージはこちらで紹介しています。
https://ijimeboushi.org/approve

学会への入会について
会員制度については、現在準備中です。
決まり次第ホームページ等でお知らせいたします。

  • 一般社団法人子どもいじめ防止学会について

一般社団法人子どもいじめ防止学会は「教育、法曹、医療などの様々な知見を結集し、いじめのない社会を作る。」というミッションのもと、分野の垣根を超えたコミュニケーションの機会をつくり、いじめを防止するための新しいアプローチでの取り組みを広めていきたいと考えています。

【団体概要】
団体名:一般社団法人子どもいじめ防止学会
所在地:静岡県浜松市中区中央1丁目3番6-201号
代表:野村 武司
設立:2023年
事業内容: いじめ防止に関する情報発信、セミナー、学術集会等の開催、いじめに関する研究および活用プログラム化など
HP:https://ijimeboushi.org/
運営事務局:公益社団法人子どもの発達科学研究所

【問い合わせ先】
一般社団法人 子どもいじめ防止学会 事務局 安田
Mail:info@ijimeboushi.org TEL:053-456-0575
【報道関係問い合わせ先】
一般社団法人 子どもいじめ防止学会 事務局 安田
Mail:info@ijimeboushi.org TEL:053-456-0575

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