企業の要となるハイクラス人材は、転職検討タイミングに関わらず、日常からキャリアの棚卸を実施している割合が高く、自身のキャリアデザインに対して高い意識で取り組んでいることがわかる結果となりました。さらに、そのようなハイクラス人材が、キャリアデザインにおいてコンサルタントをどんなタイミングで活用しているかについても、示唆が得られる結果となりました。
■「志あるハイクラス人材」とは?
当社は、心から頑張りたいと思える仕事には、「年収」や「ポジション」に加え、「志」が必要だと考えています。ビジョンを描き、やりがいを生む源泉となる「志」を持って働くビジネスパーソンたちは、多くの企業から必要とされ、重要な役割を担い、ご自身と企業の成長を通じて社会に貢献しています。収入が高いだけではない、熱い想いを持って日々働く方々を、「志あるハイクラス人材」と呼んでいます。
今回のアンケート回答者の平均年収は1,014万円、平均年齢は35歳となりました。
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ハイクラス層がキャリアのために実施していること1位は「キャリアの棚卸し」 約65%が取り組む
約65%が目標設定や職務経歴書の更新などの「キャリアの棚卸し」に取り組んでいると回答したことから、ハイクラス層が日常から自身のキャリアについて考え、アウトプットにつなげていることがわかります。次いで「キャリアSNSやスカウトサービスへの登録」となり、外部とのコミュニケーションやインプットを活用している実態もわかりました。さらに、スキルアップのための勉強や情報収集などの「学び直し」にも約4割が取り組んでおり、「特に何もしていない」が約3%と少数であることからも、日常から自身でできるキャリアデザインに取り組んでいることが明らかになりました。
転職を検討したタイミングからキャリアについての取り組みに着手するのではなく、現在の環境で働きながらキャリアについて考え、さまざまな手法に取り組み続けることが、ハイクラス層のキャリアデザインの特徴と言えます。
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コンサルタントにキャリアについて相談するのは「転職を考えたとき」が約7割で1位
コンサルタントへの相談タイミングは、「転職を考えたとき」が約7割で1位となり、次点は「キャリアに悩んだとき」で約4割となりました。「退職が決まったとき/退職後」は8%を切っており、多くのハイクラス人材は在職中からコンサルタントへの相談を実施していることがわかります。
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分析コメント 工藤 直亮(コンサルタント) 「コンサルタントを含めた他者への相談機会を、普段からのキャリアデザインに活かそう」
ライフスタイルの転換や転職を考える前のフェーズから、多くのハイクラス人材の皆さんがご自身のキャリアデザインに恒常的に取り組んでいることがわかる調査結果となりました。フレームに沿ってキャリアを棚卸して内省をすることは、どのように働いていきたいかを描く上でベースとなるので、大切な行動だと捉えています。一方で「他者への相談」が2割程度に止まる結果となり、キャリアデザインを自己に閉じてしまいがちな傾向も明らかになりました。
コンサルタントへの相談は、転職を考える前の「キャリアに悩んだとき」や「キャリアの棚卸をしたいとき」にぜひ実施してほしいと考えます。時期や頻度を決めて、内省と他者フィードバックの双方を実施することは、不透明な時代のキャリアデザインを描きやすくする手助けになりえます。他者への相談を有効に活用し、納得感のあるキャリア形成を実現していただきたいです。
■クライス&カンパニーの「志あるハイクラス人材のキャリア意識調査」について
・アンケート調査期間:2023年2月28日~2023年4月13日
・回答者数:211名
・調査手法:当社のキャリアカウンセリングを受けた方への任意オンラインアンケートにて実施
■クライス&カンパニーについて https://www.kandc.com/
株式会社クライス&カンパニーは、「志あるハイクラス転職を、クライスと」をビジョンに掲げ、転職において重要な年収、ポジションに加えて、個人がやりがいを生む源泉となる「志」を重視した転職支援事業を展開しています。これからも、志あるハイクラス人材と、志ある企業とが出会うきっかけを創り出す存在として、日本の転職市場をリード、変革していくことを目指します。