上場企業の取締役会をDXする“コーポレートガバナンステック”企業『michibiku(ミチビク)』2億円の資金調達を実施

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”コーポレートガバナンステック”で「経営を、あるべき姿へ導く。」ミチビク株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO 中村 竜典)は、DIMENSION株式会社、みずほキャピタル株式会社、エンジェル投資家の有安伸宏 氏などを引受先とした第三者割当増資に加え、株式会社日本政策金融公庫、株式会社商工組合中央金庫などの金融機関からの融資により、累計2億円の資金を調達したことをお知らせいたします。

取締役会運営の効率化を支援するツール「michibiku」から、取締役会自体の質向上にも寄与する取締役会DXプラットフォームへ転換します。調達資金は主に、プロダクト開発、マーケティング、人材採用に充てる予定です。

<コーポレートガバナンステックが求められる背景とミチビクのチャレンジ>

2022年7月に経済産業省が改訂した「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針」では、取締役会の実効性評価を社外取締役の評価へ活用する記載が拡充されるなど、新たな在り方が示されています。


事業環境が大きく変化する昨今、企業の持続的成長と中長期的な企業価値向上を図るために、取締役会には適切な意思決定と実効性の高い監督が求められます。しかし「意思決定のための情報の不足」「適切な議論時間の不足」といった会議運営自体の問題に加え、「社外取締役が機能していない」「長年の組織風土」など組織面の根深い課題によって、取締役会の機能不全が指摘され、大きなインシデントがたびたび報道されています。また、コーポレートガバナンスの健全性については海外を含む機関投資家からの注目も高く、欧米に比べ日本企業の対応の不足が指摘されています。

本資金調達により、取締役会を定量的に可視化する機能や、AI技術などを用いた新機能を開発、アナログな重要会議をDX化することで、上場企業・スタートアップの最高財務責任者(CFO)・経営企画チームが本来あるべき情報収集・提供にリソースを投資できる状態を確保。より実効的な議論の機会を創出、取締役会の機能発揮がなされることで、日本企業の成長を促進することに寄与したいと考えています。

■ 調達についての概要

総額2億円の資金を調達いたしました。

<引受先 ※敬称略、順不同>

今回のラウンド

・DIMENSION株式会社

・みずほキャピタル株式会社

前回のラウンド

・エンジェル投資家 有安 伸宏 氏

<資金調達の目的と用途>

取締役会運営の効率化を支援するツールから、取締役会自体の質向上にも寄与する重要会議の運営改善プラットフォームへ転換を目指すため、本調達の資金を下記に活用する予定です。

① 取締役会など、重要会議の質向上を実現するための機能強化

多くの企業が取締役会等で稟議や報告に時間を費やしている現状があります。これに対し、業績や株価を伸ばすための議案や、環境やサクセッションプランなど持続成長のための議論に時間を使うべきだと考えております。弊社は、会議のPDCAを回すための可視化機能を提供することで、これらの課題に対応いたします。また、AIを活用し、よりよい会議運営をサポートすることで、重要会議の質向上を実現いたします。

② 導入企業増加に伴う、お客様へのサポート体制の強化

弊社の「michibiku」は、2022年8月に正式版をローンチしました。その後、多くの反響があり、上場企業からスタートアップまで幅広い層で導入が進んでおります。お客様の期待に応え続けるために、サポート体制を充実させ、より多くの企業様に満足いただけるサービスの提供を行ってまいります。

③ 導入加速のためのマーケティング、セールスの強化

欧米では、ボードポータルという市場が確立され、主要市場に上場している企業の約80%以上で当たり前に使われております。「michibiku」は既に多くの企業に利用いただいておりますが、さらに導入を加速し、多くの企業の「経営を、あるべき姿に導く。」を実現していくことが弊社の目標です。そのために、マーケティングやセールスを強化してまいります。

■ 各投資家の声

各投資家より、日本国内における、コーポレートガバナンステックの可能性、取締役会DXの必要性についてコメントをいただきました。

・DIMENSION株式会社 ビジネスプロデューサー 下平 将人 氏

コーポレートガバナンス領域においては、社内外の取締役をはじめとした、様々なステイクホルダーとの間で、会社法等に準拠した適切なコミュニケーション、記録を残していく必要があり、事務局側では複数ツールにまたがる同時並行的で煩雑な作業が必要でした。

ミチビクでは、このような痛みを解消するのみならず、ガバナンス領域において適切なチーム作りや議論を活性化する攻めのプロダクト機能の開発も予定しています。そのビジョンとプロダクトロードマップの解像度の高さ、監査法人において会計士として経験を積まれた中村さんをはじめとする経営陣、チームの皆様の質の高さを感じ、本ラウンドでリード出資させていただきました。

DIMENSION一同、ビジョン実現に向けてご一緒できることを楽しみにしています。

・みずほキャピタル株式会社 投資第1部 天野朋之 氏

取締役会の管理・運営は、未だに紙ベースで、資料配布や、取締役会議事録に記名捺印するといったケースがあり、DX化が遅れていることを強く感じていました。

michibikuは取締役会のDX化により、管理・運営の効率化のみに留まらず、取締役会の実効性評価が可能になる等、コーポレート・ガバナンステックとして、大きく飛躍されることを期待していますし、私共もその一員として、サポートに尽力して参ります。

・有安伸宏 氏(起業家・エンジェル投資家)

2021年の会社設立のすぐ後、創業者の中村さんと初めてお会いし、唯一の外部投資家としてミチビクへ1,800万円を出資させていただきました。

「高卒でトヨタ系列の工場で働きながら、一念発起して勉強して公認会計士に合格しました」と淡々と語る中村さんの実直さに、大きな魅力と、市場領域と創業者の相性の良さ(FMF)を感じましたが、事業領域についても大きな可能性を感じました。私自身、20代の時に起業した会社を上場企業へ売却したあとは、上場企業グループの子会社社長として取締役会を運営する立場を経験しました。社内にソフトウェアエンジニアを多く抱えるIT企業でさえ、取締役会の裏方のロジは驚くほどアナログで、紙とハンコを土台としたオペレーションが未だに現場に根付いているという事実に驚いたことをよく覚えています。

日本では、コーポレートガバナンス領域のDXを事業ドメインとするスタートアップはそう多くはありませんが、海外、特に米国市場では既に確立した事業ドメインです。ミチビクが、日本のコーポレートガバナンスのDXを牽引する企業として、大きく成長していくことを大変期待しています。

■ サービス概要「michibiku」について( https://michibiku.co.jp/ )

「michibiku」は、取締役会の運営効率化と意思決定の質向上を実現する取締役会DXプラットフォームです。

ペーパーレス化や脱ハンコはもちろん、取締役会に必要なデータを一つのプラットフォームに集約。アナログからデジタルに置き換えることで業務を効率化します。AIによる議事録作成支援や会議の内容を定量的に可視化し、会議のPDCAを可能にします。重要会議を一気通貫でデジタル化することで、意思決定の質向上・新しい価値創出の機会を増やし、取締役会等の本質的な機能発揮の実現を目指します。

近年、日本において、コーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)の改訂や、東証の市場再編、また、相次ぐコーポレートガバナンス起因の不祥事を背景に、コーポレートガバナンス強化の機運が高まっています。

「michibiku」は、これまでDXの空白地帯だったコーポレートガバナンス・テック領域のアップデートをサポートし、日本企業の成長促進を支援します。

■ミチビク株式会社について

「経営を、あるべき姿に導く。」をミッションに、国内における”コーポレートガバナンステック”の先駆者として、企業において適切な意思決定がなされる世界を目指しています。

これまでDXの空白地帯だったコーポレートガバナンス領域のアップデートを加速してまいります。

2021年9月より、取締役会DXプラットフォーム『michibiku』を提供。取締役会のDX化による会議情報の一元管理をきっかけに、業務の効率化・評価・改善をおこない、取締役会の本質的な機能発揮を支援します。企業の重要機関における最適な場づくりをサポートし、日本企業の成長促進を支援します。

・名称:ミチビク株式会社

・所在地:東京都渋谷区神宮前6丁目23番4号 桑野ビル2階

・代表者:代表取締役CEO  中村 竜典

・設立:2021年4月

・事業内容:

 ・取締役会DXプラットフォーム「michibiku」の運営

 ・コーポレートガバナンスのコンサルティング

・URL:https://www.michibiku.co.jp

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