「芭蕉布の里」沖縄県大宜味村の新庁舎へ採用

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大型膜面構造物(テント構造物)や土木・物流資材などを手がける太陽工業株式会社(東京本社:東京都世田谷区、大阪本社:大阪市淀川区、社長:能村 祐己、以下:太陽工業)は、意匠性の高いインクジェット印刷を施した膜天井「アーキキャンバス」を、沖縄県大宜味村の新庁舎へ導入しました。新庁舎は2023年5月8日(月)に開庁されました。

「芭蕉布の里」として名高い沖縄県大宜味村では、約130年前から家庭菜園で芭蕉が生産されていました。1974年には大宜味村喜如嘉の芭蕉布が国の重要無形文化財に指定されています。今回、この芭蕉布の美しい小鳥(トゥイグヮー)をデザインした膜天井を制作し、新庁舎の3階にある大宜味村議会場の天井に設置しました。また、印刷を施していない白地の膜天井を庁舎1階、2階の天井に設置しました。

■相次ぐ天井落下で膜天井に注目

白色の膜天井
品川区立品川学園(2016年完工)

天井落下事故が相次いで報告されるなか、天井材など非構造部材の耐震化が注目されています。膜材料の質量は約600g/㎡で従来の天井材に比べて極端に軽量です。柔軟な膜材料は室内の意匠性を高めるだけでなく、震災時の大きな揺れにも変形追従が可能で天井脱落の危険性を軽減します。厚さ1㎜の薄い素材であるにもかかわらず、落下物を受け止める強度があります。こうした利点が評価され、学校施設や体育館、室内プールなどの更新や新築で膜天井が積極的に採用されています。沖縄県大宜味村新庁舎は、1フロアの面積が大きな設計となっています。膜天井を採用することで、安価かつ安全で意匠性の高い天井をもつ庁舎が誕生しました。

■自由にデザインできる膜天井を開発
膜天井の導入が進むなかで、これまで以上に意匠性の高い膜天井へのニーズが高まってきました。太陽工業では、デザインの自由度が高いインクジェット印刷方式と標準的な木目調で単価の安いグラビア印刷方式の2種類の印刷膜材の不燃認定を受け、「アーキキャンバス」として2019年より導入をすすめてきました。今回、鳥取県の鳥取市庁舎議場(2019年完工)に続き、インクジェット印刷の2ヵ所目の事例として沖縄県大宜味村新庁舎の天井材としてグラビア印刷方式の「アーキキャンバス」が採用されました。

■施工概要
①導入施設          沖縄県大宜味村 新庁舎(沖縄県国頭郡大宜味村字大兼久157番地)
②導入製品          アーキキャンバス インクジェット印刷
③面積                 503㎡(1階~3階部分全体の面積)

■アーキキャンバスの概要

<参考>
膜天井は、「脱落によって重大な危害を生ずる恐れがある」とされる「特定天井」(国土交通省告示771号、平成25年8月)ではありません。

■太陽工業株式会社について
太陽工業は、社会の安心・安全を支える「膜構造のリーディングカンパニー」です。「膜の無限の可能性を引き出し、お客さまに感動と快適な環境をお届けします。」の企業理念のもと、軽くて丈夫な素材の特性を活かし、巨大ドームの屋根に象徴される各種建築事業をはじめ、土木や物流、さらには環境分野などにも事業を展開しています。創業100年を迎え、今後さらにイベントや施設運営のグループ会社と連携するとともに、海外事業や研究開発を強化してまいります。​​ 

公式HP:https://www.taiyokogyo.co.jp/

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