※国土交通省 国土技術政策総合研究所 「第975号」より
【エアスペーサー】https://air-spacer.com/
- 近年主流の金属屋根材を用いた「直貼り工法」の大きな問題
近年、住宅の屋根に使用される建材として、従来の屋根材と比べて重量が軽く耐震性にも優れた金属屋根材が急速にシェアを伸ばしています。特に主流であるガルバリウム鋼板はそれまでのトタン板に比べて錆びにくく、加工がしやすいというメリットもあり、新築、リフォームを機に屋根材として導入される方が増えています。
しかし、金属屋根材における従来の施工法である「直貼り工法」は、屋根裏に空気の通り道がないため雨水や結露水を外部に逃がすことができません。長期間にわたり水分が滞留するため、金属屋根材の裏面が劣化・腐食したり、固定金具を設置した部位(釘・ビス穴)から水分が浸蝕したりすることで、野地板、柱(構造材)への浸水、家屋内の雨漏りに発展する要因として問題が指摘されています。屋根裏面に通気層を持たない構造では住宅の完成時から腐食が始まり、早ければ10年以内に雨漏りの症状が出るケースも少なくありません。
- 通気層を確保するメッシュマットが、大事な住まいの屋根を守る
エアスペーサーはこうした問題に対し、金属屋根材とルーフィング(下葺き材)との間に通気層を確保することにより、住宅の屋根、柱、壁や金属屋根材裏面の腐食・劣化を防止し、屋根材とルーフィングの間で生じる雨水・結露水の滞留を防ぐために開発された通気性のメッシュマットです。ポリプロピレン製の3次元特殊網状体で、断面積は約90%の空気層を有しており、優れた耐圧性能を持つほか、金属屋根材特有の雨音を軽減する効果もあります。エアスペーサーは住まい手の「長く安心して住み続けたい」という思い、そして作り手の「品質のいい家、施主に喜ばれる家づくりをしたい」という本質的なニーズに応える製品です。
■エアスペーサーができること
屋根材裏面と防水シート上の空気流動を促し、断熱効果や結露防止に貢献
野地板の腐食や雨漏りの欠陥が発生する一番の要因は、ルーフィングの劣化、金属屋根材やそれを固定するための金属製金具(釘・ビス等)の腐食です。エアスペーサーは、金属屋根材とルーフィング材との間で通気層を保ち、結露水や雨水の排湿を促します。
また、暖気や寒気が直接内側に伝わることを防ぎ(断熱効果)、夏涼しく冬暖かい快適な住まいづくりの一助となります。
金属屋根材や固定金具の干渉を防止するスペーサーとしての機能を発揮
金属屋根材は、夏の熱気や冬の冷気の影響を受け膨張収縮します。また台風などの強風の影響により振動も発生します。従来の直貼り工法では屋根材裏面が固定する金具との間で干渉が発生し、耐久性を著しく低下させたり、水分の滞留による浸蝕や錆などの腐食の要因となります。エアスペーサーは、接合部分の緩衝を和らげると共に、金属屋根特有の雨音などの響きを和らげる効果も期待できます。
- 既にエアスペーサーを導入した工務店の声
■株式会社 近藤建設興業 代表取締役 近藤真岐様
屋根材の施工において、とても重要になるのが『気密性の確保』と『通気性の確保』です。気密性とは空気を閉じ込めておくことであり、通気性とは空気を外へ流すことです。
その言葉の通り、2つの性質はまったく相反する真逆の要素ですが、金属屋根材を用いたルーフィング工法にはこの2つの要素が必要です。
従来の直貼り工法では、野地板に直打ちで板金屋根を固定するため、結露水など水分の逃げ場がなく、木材の腐食やそこから進行する雨漏り被害等の不具合が多く存在しました。ですので余分な湿気を滞留させない通気性の確保はとても重要な要素になります。
株式会社ケルンの提供するエアスペーサーは、通気性の確保と金属屋根裏面の結露防止、腐食回避の観点からとても理にかなった製品と言えます。また施工現場で求められる安全性や加工・固定作業のストレスもなく、安全で簡単に施工が行えます。
家づくりは、一生に一度の買い物といわれます。またそれに加えて、住まいを何十年といつまでも良好な状態で保つにもとても労力を必要とします。
施主様に快適な家でずっと幸せに暮らしていただきたいからこそ、信頼できるパートナーと品質の高い製品は私にとっても欠かすことのできない貴重な財産となっています。
- エアスペーサーを開発したケルン代表取締役・佐藤洋一の想い
<瓦メーカー勤務時代に感じた違和感がエアスペーサー開発のきっかけに>
私自身、以前は瓦メーカ-の社員で瓦の施工店、ハウスメ-カ-、大手設計事務所等、日本中を回っていました。瓦の製造、設計、営業、施工管理とほぼ全ての業種を経験しましたが、当時から金属屋根については、厚さ1mm以下で0.35mmや0.4mmの厚さしかない板金の耐久性について「屋根に使っていいのか?」と問題を持っていました。
その後、縁があって岡山県の施工店で働き、しばらくして独立しました。当時、知り合いを通じてドイツで屋根工事(瓦、金属屋根)のマイスタ-をしていた人物を紹介してもらいドイツの施工仕様などについて話を聞くようになりました。その中でドイツでは、エアスペーサーのような物を屋根に使う仕様が標準だと聞いていました。
最近では、瓦より金属屋根の施工が増えてきたことで、以前から問題視していた金属屋根の耐久性について考えるようになり、 エアスペーサーの開発を始めました。
<施主となる方々に、エアスペーサーの重要性を理解し、施工を要請してほしい>
エアスペーサーは、ポリプロピレン製三次元網状体なのですが、この分野は、欧米が生産技術が高く日本で同じものを作れる工場は見つかりませんでした。近い製品があっても車メーカ-、エアコンメーカ-など大手の専属の仕事しかしない工場ばかりでしたが、一社だけ門を開いてくれる会社があり、その会社と日本向けの網状体の形状、硬さなどテストを繰り返して製品化できました。
しかし、エアスペーサーの本格的な販売を前に工務店、設計事務所などを回りましたが、採用いただくのは1%ほど。最初からそのくらいの採用率だろうなとも思っていましたが、正直、目を背ける人の多さには驚きました。
「いいのは分かるけど、予算がない」という作り手の方が多いのですが、家を建てられた方に話をすると、「どうして教えてくれなかったのか!10万~20万の予算のUPで、大事な家が守れるなら増額に応じていた。」と後悔される方が非常に多いです。
住まいの耐久性や、家づくりの本質を的確に捉え、施主様や家づくりに対して 真摯に向き合う“エキスパ-ト”かどうかを見極めることは、とても重要なことです。
高気密、高断熱、高耐震をいくら謳っても、その元になる構造材が腐食しては、家でなくなります。住めなくなってしまいます。
ぜひ、これから住まいを建てようと考えている方、リフォームしようとしている方は、エアスペーサーを活用した通気層のある屋根構造にしてほしいと工務店へ要請していただきたいです。施主様からの要望が上がることで、住まい手の「長く安心して住み続けたい」という思い、そして作り手の「品質のいい家、施主様に喜ばれる家づくりをしたい」という本質的なニーズが叶えられると思います。
少しずつでも家づくりに対して 真摯に向き合う“エキスパ-ト”が、増えることを願っています。
- エアスペーサー製品概要
■製品仕様
<エアスペーサー AS‐250>
サイズ : 250mm巾×10m巻× 7~8mm厚 Φ1mm
重 量 : 1.5㎏/本
ロール寸法: 縦25cm×横(径)40cm
<エアスペーサー AS-500>
サイズ : 500mm巾×10m巻× 7~8mm厚 Φ1mm
重 量 : 3㎏/本
ロール寸法: 縦50cm×横(径)40cm
<エアスペーサー AS-1000>
サイズ : 1000mm巾×10m巻× 7~8mm厚 Φ1mm
重 量 : 6㎏/本
ロール寸法: 縦1m×横(径)40cm
■最低発注数量
[AS-500 / AS-1000]1本〜
[AS-250]2本〜受注
■料金
¥900/㎡~(税抜)※送料別
■生産国
日本
■納期
約2週間
■お問合せ
https://air-spacer.com/inquiry/
- 株式会社ケルンについて
【会社概要】
社名:株式会社ケルン
所在地:岡山県岡山市南区新保100-14
代表取締役:佐藤洋一
事業内容:屋根工事業・屋根材販売・陶板タイル製造販売
会社HP:https://air-spacer.com
https://tobanya.com