国内石油業界初製品別CFP算定・組織単位でのGHG排出量管理システム構築の共同検討を開始

この記事は約5分で読めます。
ENEOS株式会社(以下「ENEOS」)、株式会社ウェイストボックス(以下「ウェイストボックス」)、株式会社NTTデータ(以下「NTTデータ」)は、2023年3月からENEOSの石油製品の製品別のカーボンフットプリント(以下「CFP」)算定および組織単位での温室効果ガス(GHG)排出量管理システムの構築に向けた共同検討を開始しました。
本共同検討は、ENEOSの石油製品を対象としたCFP算定と、100を超える拠点のGHGの排出量を管理することを目的としています。2023年度中に当該システムを構築し、ENEOSが提供する潤滑油、石油化学製品、機能材など一部製品のCFPデータの顧客向け提供をめざします。
【背景】
カーボンニュートラルの実現には、原料調達から廃棄までのライフサイクルにおける製品単位のGHG排出量を、CO2に換算して表示する仕組みであるCFPの開示が求められています。一方で、石油製品のCFP算定に当たっては、石油製品特有の複雑な製造工程に合わせて、適切にGHG排出量を配賦するロジックを構築する必要があります。 

【取り組み概要】
本共同検討では、以下に取り組みます。
(1)石油業界特有の複雑なCFP算定ロジックの構築
石油製品の製造におけるGHG排出管理に知見を持つENEOSと、CFP算定ロジックの構築に知見を持つウェイストボックスとの協業により、2023年1月に国から公表されたCFPガイドライン案(※1)やISO規格等に準拠したCFP算定ロジックの構築の検討を行います。具体的には、石油精製工程では同一工程で同一原料から複数の製品が同時に生産されますが、それら製品へのGHG排出量の配賦方法や、半製品のリサイクルに対する考え方等を検討します。なお、製油所で実際に取得されたデータを用いた取り組みとしては、国内石油業界初となります。

(2)CFPCFP排出量管理システムの構築
CFP管理システム構築に実績のあるNTTデータとENEOSの協業により、CFPの算定・管理を支援するシステム構築の検討を行います。本システムの構築により、「製品単位での炭素情報の統一的な把握・管理」および「製造における低炭素化の取り組みのCFPへの影響分析や新製品企画段階におけるCFPの見える化」、「低炭素製品の環境価値の訴求によるビジネス機会の創出」をめざします。また、製品単位のCFPのほか、事業所等で排出される組織単位のGHG排出量も管理対象とし、「GHG法定報告の効率化」、「月次予実管理によるカーボンニュートラル計画の実行管理」および「排出量削減コストの最適化」をめざします。

【本共同検討の位置づけ】
ENEOSは、2040年グループ長期ビジョンにおけるありたい姿の一つとして「低炭素・循環型社会への貢献」を掲げ、スコープ1、2(※2)のCO2排出量について2040年度までにネットゼロを実現するとともに、2030年度までに2013年度対比46%の排出量削減を目指しています。また、2050年度に向けて、政府や他企業と歩調を合わせてスコープ3(※2)の削減に取り組み、社会全体のカーボンニュートラルの実現を目指しています。製品単位のGHG排出量削減の第一歩となるGHGの見える化を行い、2023年度中に一部の石油製品からお客様へのCFP情報提供開始を目指すとともに、将来的にはCFP算定ロジックの石油業界標準化も視野に入れて取り組みます。

ウェイストボックスは、環境価値創出、CO2などの温室効果ガス把握の専門家として、企業の環境負荷把握と情報開示を支援することで、循環型社会や脱炭素社会の構築に貢献することを掲げています。炭素可視化に関する国際ルールに精通しており、本件に関わるCFPをはじめ、炭素排出量の算定支援においては1,000件以上の実績を有し、プライム上場企業や地域金融機関をはじめ多くの企業へ提供しています。

NTTデータは、国内外のさまざまなイニシアティブ等に参画して得られた業界知見や豊富なソリューションノウハウを活用し、製造業を中心とした多岐にわたる業種に対し、製品別CFPおよびGHG排出量を算定・管理する基盤を提供(※3)しています。同社は、ENEOSの事業変革パートナーとして、本検討の取り組みを通じてENEOSのカーボンニュートラルの実現に貢献するとともに、今後も広がりが想定されるGHG削減につながるソリューション・コンサルティングを提供することでお客様や社会全体のカーボンニュートラル実現に貢献し、気候変動に対応した新たな社会の実現を目指していきます。
 
3社は、本検討への取り組みを通じて、カーボンニュートラル実現に貢献してまいります。

 
※1 2023年1月31日に経済産業省、環境省より公表
※2  スコープ1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
   スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
   スコープ3:スコープ1、2以外の事業者のサプライチェーンにおける間接排出
※3 旭化成とScope1, 2, 3を網羅した製品別CFP管理基盤を共同開発
   UBE社の最終製品別CFP算定システム開発により、算定にかかる時間を約95%削減
   https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2023/011600/

 

タイトルとURLをコピーしました