この事業では、昨年度までに行われた研究・実践の成果を活かし、継続的かつ科学的ないじめ予防への取組を実施したほか、日々の児童生徒の健康観察をデジタル化したアプリ 『デイケン』を活用することによって、児童生徒が簡便にSOSを発信できる環境づくりやリスクのある児童生徒の早期発見と早期支援を試みました。
2月17日14時から「『いじめ・不登校等の未然防止に向けた魅力ある学校づくりに関する調査研究』報告会」と題し、同事業の成果報告を行います(共催:子どもの発達科学研究所)。参加無料、要事前申込。録画配信あり。
【参加のお申込はこちら】https://www.city.suita.osaka.jp/kosodate/1018299/1018324/1025063.html
※締切:2/3(金)
【報告会チラシはこちら】https://prtimes.jp/a/?f=d76724-20230119-a693f617961b3715f84ae416330e1306.pdf
- 開催概要
「いじめ・不登校等の未然防止に向けた魅力ある学校づくりに関する調査研究」報告会
~『デイケン』を活用した科学的な根拠に基づくいじめ等の予防の実現~
(文部科学省委託事業「令和4年度いじめ対策・不登校支援等推進事業」)
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主催:吹田市教育委員会
共催:公益社団法人子どもの発達科学研究所
◆日時:令和5年2月17日(金)14:00~16:00
◆会場:吹田市文化会館(メイシアター) 大ホール
※当日の様子は後日録画配信も実施。録画配信のみの参加も可能。
◆プログラム:
13:30~ 開場
14:00~ 挨拶
主催者挨拶 吹田市長 後藤圭二
共催者挨拶 公益社団法人子どもの発達科学研究所 代表理事 片山泰一
来賓紹介
来賓挨拶 文部科学省初等中等教育局児童生徒課長 清重隆信 氏
14:20~ 事業趣旨や委託の経緯
吹田市立教育センター 所長 草場敦子
14:30~ 事業報告(1) 事業の目的、流れ、根拠となる考え方、デイケンの紹介
公益社団法人子どもの発達科学研究所 所長 和久田学
14:50~ 事業報告(2) 現場での実践報告
吹田市立教育センター 主幹・指導主事 加藤弘靖
15:05~ 事業報告(3) 現場から見た吹田市の取組
吹田市立教育センター「魅力ある学校現場づくり研究会」市内小・中学校教諭
15:20~ 事業報告(4) 調査結果報告
公益社団法人子どもの発達科学研究所 所長 和久田学
15:40~ 指導・ 講評
文部科学省初等中等教育局児童生徒課長 清重隆信 氏
15:50~ お礼
吹田市教育委員会 教育長 西川俊孝
16:00 閉会
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- 吹田市のいじめ対策の経緯
吹田市では、いじめ問題に関する取り組みとして、令和2年1月より、再現性のある科学的根拠に基づく研修、調査、授業を含んだいじめ予防推進事業を子どもの発達科学研究所へ委託し、現在に至っています。
令和3年度は、文部科学省「いじめ対策・不登校支援等推進事業」を受託し、いじめの被害者支援、加害者指導に加えて、全ての子供たちがいじめ予防スキルを学ぶことができる、オリジナル動画コンテンツ「ともだちづくり・かかわりづくりプログラム」を子どもの発達科学研究所と連携し作成。いじめの未然防止にも活用しました。
▼令和3年度の取り組みについてはこちら▼
(文部科学省 いじめに対する理解を促す動画教材)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1406070_00001.htm
また、令和3年度の研究では、科学的根拠に基づく効果検証として、子どもの発達科学研究所の「学校風土いじめ調査(*1)」「こころの健康観察NiCoLi(*2)(以下、NiCoLi)」も実施。しかし、「NiCoLi」のシステム上、児童生徒のメンタルヘルスのリスクを発見してもそれをすぐに教師が把握することが難しいという課題が明らかになりました。
さらに、開発した動画コンテンツを研究推進校で活用する中で、児童生徒の中には「リスクがなく反応の少ない児童生徒」と「リスクがあり敏感に反応する児童生徒」の2つの群があることが見えてきました。このことから、「学校風土」といった集団を見て考察する視点だけでなく、児童生徒一人ひとりの状況に関心を持ち、個別に支援する視点からのアプローチの必要性が再確認されました。
吹田市では、これまでもGIGAスクール構想に伴う一人1台端末の導入に合わせ、いじめ等におけるSOSの発信の方法を取り入れてはいたものの、SOS発信までに操作がいくつもあったり、周りの目が気になったり、そもそも気分が落ち込んでいる児童生徒にはSOSの発信にすら行きつかないといった問題点も見えてきました。
そこで、吹田市では、日々の健康観察の中に、児童生徒一人ひとりのメンタルヘルスや状況について日々継続的に捉える仕組みと、気軽にSOSを発信することができる、科学的根拠に基づいたシステムが必要であると考え、令和4年度より、子どもの発達科学研究所の開発したデイリー健康観察アプリ「デイケン」の利用を開始しました。
- 「デイケン」とは?
デイリー健康観察アプリ「デイケン」は、正式名称を「こころとからだの連絡帳 デイケン」(以下、デイケン)といいます。学校などにおいて、子どもたちが、毎朝各自のタブレット端末で、心身の状態や先生への相談希望について回答するWebシステムです。
健康観察と相談ニーズの把握のデジタル化に加えて、以下のような特長があります。
【デイケンの特長】
- データを蓄積し、一人ひとりの体調、メンタルヘルスの変化を追跡することが可能
- エビデンスから、子どものリスクを判定してお知らせ(アラート機能)
- これまで経験則に頼ることが多かった教員、支援者の判断を科学的にサポート
- 教師の介入支援行動もデータ化し、「どのような支援が効果的だったのか」を明らかにするなど、さらなる研究による進化の可能性
入力された回答データは、これまでの蓄積データと合わせて即時に解析されます。児童生徒の心身の状態がリスクが高いと判定されたり、児童生徒から相談希望がある場合は、教員用のダッシュボードにアラートが表示されます。個々の支援者の判断だけに頼るのではなく、対応の遅れや抜け漏れを防ぎ、学校全体での早期発見・早期支援が可能となります。
▼「デイケン」についての詳細はこちら
https://kodomolove.org/dayken
■「デイケン」に関するお問い合わせはこちら
公益社団法人子どもの発達科学研究所
Tel/FAX:053-456-0575
E-mail:info@kodomolove.org
https://kodomolove.org/dayken
- 令和4年度 いじめ・不登校等の未然防止に向けた魅力ある学校づくりに関する調査研究事業
今回の事業の大きな特長は、以下の3点です。
- 健康観察の内容を科学的に精査・改善したうえでデジタル化し、児童生徒のメンタルヘルスの日々の変化の把握と簡便なSOS発信の仕組みを実現しました。
- 1で得たデータと、「NiCoLi」や「学校風土いじめ調査」等のデータを比較・分析することで、「デイケン」の回答項目が科学的に妥当かを明らかにするとともに、「デイケン」の現場での利用の在り方とその可能性について検討しました。
- 昨年度開発した動画コンテンツの積極的活用や「デイケン」「NiCoLi」の利用の、いじめや不登校の予防に関する効果について、検討しました。
今回実施される報告会では、この事業成果の詳細とともに、実際の子どもたちの様子や学校現場での実践も報告します。
子どもに関わる多くの方々のご参加をお待ちしております。
▼2月17日(金)14:00~ 報告会 申込・詳細はこちら▼
https://www.city.suita.osaka.jp/kosodate/1018299/1018324/1025063.html
- 成果報告会お申込について
◆対象者:教育関係者および一般の方(吹田市内外は問いません)
◆定員:会場 1000名 ※録画配信については定員なし
◆参加費:無料
◆参加方法:事前申込のうえ、当日会場へ。録画映像は3月1日をめどに配信開始。
(※録画のみの参加の場合も要事前申込)
◆申込方法:下記のいずれかを選択
1)吹田市電子申込システムから申し込み(申込締切:2月3日)
◇電子申込システムはこちら (https://www.city.suita.osaka.jp/kosodate/1018299/1018324/1025063.html)
2)メールでの申し込み
吹田市立教育センター宛に、参加希望者の氏名・所属・連絡先・参加方法(会場参加もしくは動画配信のみ)を記入してメールにて連絡
◇メール送信先: s-educ@city.suita.osaka.jp 吹田市立教育センター宛
▼詳細はこちら▼
https://www.city.suita.osaka.jp/kosodate/1018299/1018324/1025063.html
- 報告会に関するお問い合わせ先
吹田市教育委員会(吹田市立教育センター)
〒564-0072 大阪府吹田市出口町2番1号
Tel: 06-6388-1455
Fax: 06-6337-5412
e-mail: s-educ@city.suita.osaka.jp
担当: 加藤
- 公益社団法人子どもの発達科学研究所について
https://kodomolove.org/implementation
TEL/FAX:053-456-0575
E-mail:info@kodomolove.org
担当:安田
子育て、発達障害、いじめ予防、就労支援等に関し、科学的根拠に基づくプログラムの研究開発と提供を行う日本では数少ない社会実装団体です。
いじめ予防に関するオリジナル動画コンテンツの制作やプログラムの普及を行うほか、子どもの「こころ」の発達や「学び」に関する正しい支援・対応が学べる講座をシリーズで提供し、教育関係者や保護者の方々から高い評価を得ています。
すべての子どもの幼児期から思春期における成長を科学で支え、健やかな未来へと導くため、研究、開発、コンサルティングなど、幅広く活動しています。
- 注釈(子どもの発達科学研究所の各プログラムについて)
(*1)学校風土いじめ調査:学校で起こっている「いじめ」や、その学校や学級の雰囲気(「学校風土」)について、信頼性・妥当性を科学的に検証した調査項目を用い、子どもたち1人ひとりが無記名で回答した結果を数値化して示します。なかなか表面化しにくいいじめ被害の実態や、漠然としていて捉えにくい「学校風土」の実態を正確に把握して明示することができるため、学校や学級の「強み(長所)」や「弱み(短所)」を客観的にとらえ、教師間で共有できるようになります。学校風土いじめ調査を用いることで、科学的根拠に基づき、課題解決に向けた具体的な学校経営が可能となります。
http://stopijime.kodomolove.org/lp/
(*2)こころの健康観察NiCoLi:公益社団法人子どもの発達科学研究所が、弘前大学、浜松医科大学の協力により作成した、子どものメンタルヘルス(抑うつ・不安)と背景要因に関する調査システムです。
子どものこころの健康(抑うつ・不安)を定期的に観察して支援ニーズのある子どもを早期発見、早期支援体制の構築をすることによって、不登校やメンタルヘルスのさらなる悪化を予防することを目的としています。
https://kodomoresearch.org/nicoli/
- 子どもの発達科学研究所およびプログラムへの問い合わせはこちら
公益社団法人 子どもの発達科学研究所
Tel/FAX:053-456-0575
E-mail:info@kodomolove.org
担当:安田