スペラファーマ株式会社、米国薬学会の学術雑誌「AAPS PharmSciTech」に論文が掲載されました。

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スペラファーマ株式会社(本社:大阪市淀川区、代表取締役社長:池本 朋己)の製剤技術研究本部 大町 佳宏が米国薬学会(AAPS)発行の学術雑誌「AAPS PharmSciTech」に発表した論文がこのたび公開されましたので、以下お知らせいたします。

スペラファーマ株式会社は培った技術と経験を活かし、これからもお客さまの課題解決をサポートし、迅速な医薬品創出に貢献します。

 

  • 原論文情報

雑誌名 :AAPS PharmSciTech
タイトル:Gastroretentive Sustained-Release Tablets Combined with a Solid Self-Micro-Emulsifying Drug Delivery System Adsorbed onto Fujicalin®
掲載日 :2022年6月8日(水)
著者  :Yoshihiro Omachi
 

  • 概要

胃内滞留製剤(GRDDS)は経口投与された製剤を胃の中に留めて薬物を徐々に放出させることにより、小腸への薬物の移行を遅延し、薬物吸収を持続させる製剤技術です。しかし、酸性環境下で溶解しにくい薬物や不安定な薬物はGRDDSに適さないとされてきました。本研究では、胃での溶解性や安定性に問題のある薬物に対して、自己マイクロ乳化薬物送達システム(SMEDDS)と組み合わせたGRDDSを設計しました。モデル薬物であるフェノフィブラートを最適な組成の液体SMEDDSに溶解し、多孔性無機賦形剤に吸着させて粉末化しました。pH1.2の溶出試験液中では、フジカリン®を用いた粉末状SMEDDSは速やかに溶解し、高い薬物溶出性を示しました。これらの結果に基づき、薬物放出層と膨潤層からなる胃内滞留二層錠(GR-SMEDDS二層錠)を設計しました。薬物放出層には、粉末状SMEDDSおよび放出制御ポリマーとしてヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を配合しました。HPMCは水膨潤性ポリマーとして膨潤層にも配合しました。pH1.2の溶出試験液中で、これらの錠剤は胃から排出されない大きさを維持しながら、4〜12時間にわたり薬物を徐放しました。GR-SMEDDS二層錠は、GRDDSとして、より広い範囲の医薬品候補化合物に適用できる可能性があります。
 

  • 関連URL

URL: https://link.springer.com/article/10.1208/s12249-022-02311-y
DOI: https://doi.org/10.1208/s12249-022-02311-y
SharedIt(閲覧専用フルテキスト): https://rdcu.be/cPbp6

■本件についてのお問い合わせ先
スペラファーマ株式会社 お問い合わせフォーム
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■【スペラファーマ株式会社 会社概要】
 

会社名:スペラファーマ株式会社
所在地:大阪市淀川区十三本町二丁目17番85号(武田薬品工業 大阪工場内)
代表者:代表取締役社長 池本 朋己
設立 :2017年(平成29年)4月20日
URL :https://www.spera-pharma.co.jp/
事業内容:医薬品のCMC研究開発および製造受託事業
 

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