3年ぶりの開催!多様な表現に出会える境界のない全国公募展「ポコラート全国公募展 vol.10」開催のご案内

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「ポコラート全国公募」は、障がいのある人、ない人、年齢・経験に関わらず、自由な表現の場を生み出すべく2011年よりスタートした全国公募です。作品の公募を通じて人と人、人と作品、異なる感性が出会うことで「人間」や「アート」について対話ができる場を目指し活動を行ってきました。10回目の本年は、2019年以来3年ぶりの開催となり、8歳から最年長は84歳まで、居住地は北海道から沖縄までと幅広い層の方にご応募いただき、応募総数は計602点にまでのぼりました。本展では、審査員による選考と応募作品一挙公開(会期2022年10月7日~10 日)での来場者投票によって選出された作品を一堂に展示します。「作品部門」では113点の作品を展示し、「形にならない表現部門」では、「ワークショップ」「身体表現」「ライブパフォーマンス」などの企画の中から入選した6企画の紹介展示と作者による発表を行います。外部との関わりの遮断を余儀なくされた制限の多いコロナ禍を経ても、作品からは変わることのない力強いエネルギーが感じられます。創造性にあふれた多彩な表現に出会える本展を広くご周知いただきたく、是非ともご協力を賜りますようお願い申し上げます。

作者や支援者へのご取材を希望される場合は、アーツ千代田 3331 広報までお問い合わせください。

ポコラート全国公募展の特徴
●作者の障害のある・なしに関わらず、制作された作品は純粋に芸術作品として評価する。
●障害のある方にとって、福祉や医療の枠を越えた交流が生まれる場となっている。
●仕事の傍ら創作活動を行う方や、定年退職後に芸術を志した人も多く参加するなど、多様な背景を持つ方が応募。
●過去には本公募出品作家が若手作家の登竜門というべき芸術賞に入選するなど、新人作家の才能発掘の場としての役割も担う。

本展で展示される入選作品の中から、各審査員による【審査員特別賞】と、千代田区長による【千代田区長賞】、 来場者投票による【オーディエンス賞】が選出されます。来場者投票は12月18日(日)まで。各賞は12月25日(日)に、HPと会場内で発表いたします。2023年初頭には賞の受賞者によるグループ展を開催いたします ( 詳細は後日発表 )。

ポコラート全国公募展 vol.10 審査員による総評

2022年10月に行われた審査員による選考の様子2022年10月に行われた審査員による選考の様子

作品部門 … 平面、立体、映像、ドローイングブック、文芸作品などジャンル不問
O JUN(おー・じゅん) 画家

花、人、物、そのいずれでもないもの。私たちが絵に描いたり造形するものは、私たち自身を繰り返しなぞる対象世界だ。これは愛なのか、それとも業なのか。審査会場を埋め尽くす表現を前にして、その発動を見る思いがした。それを見続けることも同じエネルギーが必要だ。私たちも作品から問われている。

日比野 克彦(ひびの かつひこ)アーティスト、 東京藝術大学学長
いつも作品を見る時に考えること、想像することは「この作品を作っている人は何を考えて、何の衝動で、なにをしたくって、どうしたくって、作っている・もしくは素材を触っている、時間を過ごしているのかなぁ~」ということ。作家がそこにいれば、話もできるけれど、そこに居ないから、勝手にこっちで想像する。そんな気分で私も作品を作りたいなぁ~という気になったものが、「これいいなぁ~」というふうになっていく。

保坂 健二郎(ほさか けんじろう)滋賀県立美術館 ディレクター(館長)
自分にとっては6年ぶりとなるポコラートの審査。歴史も流行も関係ない作品なので、選ぶ側の目、基準、論理、感覚、愛(あるいは厳しさ)が試されるなあと、改めて感じた。そんな中、なぜだか今回はテキスト系の作品が気になったのだが、そうしたジャンルも受けとめるポコラートという場の大切さを、ひしひしと感じた。

形にならない作品部門 … 身体を使った表現や音を使った表現 など、より幅広い表現
大月 ヒロ子(おおつき ひろこ)有限会社イデア 代表取締役 ミュージアム・エデュ ケーション・プランナー
「形にならない表現部門」では、人にとって表現とは何なのかという極めて大きな問いが、常に自分自身に突きつけられている様に感じる。無為の行為から、自覚的・意図的な表現に至るまでの微妙なグラデーショ ンを丁寧に辿ることによって、その答えが見つかることもあれば、並走しているもう一つの眼差しの存在こそが、それを表現たりえさせていることの大切さにも気付かされるのだ。

西原 珉(にしはら みん)キュレーター、 心理療法士
形にならない表現部門の作品はどれもその人自身のようにオリジナルで、審査は新たな作品が登場するたびに胸が躍る体験だった。実現に逸る気持ち、そして表現を他の人に届けたいという心が、作品プランに添えられた文章や画像などから迸って押し寄せてくるよう。このエネルギーが、これからも多くの人の心を動かしていくに違いない。

作品部門 & 形にならない作品部門
中村 政人(なかむら まさと)アーティスト、 東京藝術大学 教授、 アーツ千代田 3331 統括ディレクター

開館以来継続してきたポコラート全国公募展。福祉には表現、アートには魂が欠けているのでは?と、ポコラー トは既存の公募展の枠を広げ展開してきた。世界展(https://pocorart.3331.jp/world2021/)も経験しポコラートの目指す方向は間違っていないことを確信した。今回、初心に帰るような想いで審査に臨んだが、何度観ても審査する方が試されていると実感する。私の審査は、ポコラートで培った「純粋 × 切実 × 逸脱」という視点を作者、作品に重ねて鑑みていく。「形にならない表現部門」では、その行為そのものにその視点を重ねていく。 作品審査を通して、日本のアートシーンや自分自身の曖昧で見えにくい邪心のような違和感も浮き彫りにされたように思える。この言語化しにくい違和感をポコラートの活動で考えていかなくてはならない。

ポコラート全国公募展 vol.10 関連イベント
会期中は、本公募の意義やポコラートの魅力に深く触れることのできるイベントを開催します。 イベントは入選者や審査員へのご取材も可能です。プレスの方は入場無料となりますので、是非ご取材賜りますようお願い申し上げます。なお、ご取材を希望される方は事前にアーツ千代田 3331 広報までご連絡いただけますと幸いです。

入選者によるアーティスト・トーク

12/10 ( 土 ) 14:00-17:00
本展に入選した作者や関係者約40名と共にギャラリー内を巡り、出展作品の前で作品への思いや、制作背景についてお話を伺います。来場者が作者や支援者と直接対話が出来る機会であり、参加者同士の交流の場にもなっています。
会場 : 1 階 メインギャラリー内
料金 : 無料
※展覧会チケットが必要です(予約不要)
※受付は開始時間 15 分前から

ポコラート会議

12/11( 日 ) 17:30-19:00
「作品部門」と「形にならない表現部門」の審査員たちが全員揃い、ポコラート全国公募展 vol.10 の入選作品について語ります。そして、「Place of Core Art (POCORART)」はどんな場であったのか、10 回の開催を振り返り、そしてこれからの在り方についても議論を交わします。
登壇者: O JUN、日比野克彦、保坂健二朗、大月ヒロ子、西原珉、中村政人
会場 :1 階コミュニティスペース
料金 : 無料
定員 :50 名
※展覧会チケットが必要です(予約不要)

会期中は鑑賞ツアーも開催!
ポコラート担当スタッフによる対話型の鑑賞ツアーです。参加者同士でおしゃべりしながら会場を巡ります。ポコラートを初めてご覧いただく方にも分かりやすくその魅力をご紹介いたします。
※詳細はHP・SNSで随時お知らせいたします。

ポコラート全国公募展 vol.10 開催概要
□会 期:2022年12月10日[土]~12月25日[日]
□時 間:11:00-19:00 ※入場は 18:30 まで
□休 場:12月19日[月]
□会 場:アーツ千代田 3331 1階 メインギャラリー
□料 金:一般 500 円/ 65 歳以上 300 円/中学生以下無料
※障害者手帳をお持ちの方とその付添者 1 名は無料
※千代田区民は身分証明書のご提示で無料
□主 催:千代田区、アーツ千代田 3331
□特別協賛:中外製薬株式会社
□協 賛:三菱地所株式会社
□WEB サイト:https://pocorart.3331.jp/
※詳細はポコラートの公式 HP で順次公開いたします。

「ポコラート(POCORART)」とは
Place of “Core+Relation ART”、「障がいの有無に関わらず人々が出会い、 相互に影響し合う場」であり、その「場」を作っていく行為を示す名称 で、アーツ千代田 3331 の立ち上げと同時に始まりました。アート作品やワークショップ企画の公募、福祉と美術を考えるトークイベントなどを全国に向けて発信し、作者や作者を支える多くの方々のメッセージを受け取り、表現・発表・評価環境の改善に取り組んでいます。「ポコラー ト全国公募」は、ポコラートの中心的な活動の1つで、当初は障がいのある人のみを対象として始まりましたが、2回目より障がいのある人もない人も、ともに成長できるオープンな「出会いの場」を作ることを目指し、障がいの有無・年齢・経験などを問わず幅広く応募を呼びかけています。 「純粋なる芸術」を〈アール・ブリュット〉や〈アウトサイダー・アート〉 という枠からより広い世界へと導くために、“人と人” “人と作品” が出 会う「核心」の場を創出すること、未だ私たちが知らない多くの可能性に満ちた表現と作品の存在価値を社会的に問い直すこと、ポコラートはその契機となることを願っています。

ポコラート全国公募 vol.10 入選者一覧 ※五十音順
〈作品部門〉
・Ackey ・新井 秀治 ・荒木 愛美 ・五十嵐 朋之 ・石田 裕次 ・井関 清 ・伊藤 愛 ・いろくんちゃん ・岩崎 治平 ・江波戸 郭子 ・江波戸 冽 ・大江 泰喜 ・大迫 敦 ・岡部 亮佑 ・片岡 大知 ・片山 賢生 ・加藤 典子 + 「加藤こどもの造形教室」 ・金濱 陽子 ・カミジョウミカ ・川戸 由紀 ・河村 嘉英 ・河村 富夫 ・北川 達也 ・北島 秀昭・草野 淳弘 ・具志堅 誉 ・cogun ・金野 忠 ・佐久間 智之 ・櫻井 香織 ・佐下橋 伸一 ・笹沼 弘臣 ・佐藤 善治 ・佐野ウォルフィー ・澁谷 遊歩 ・白い猫の鳴く頃 ・シンデンキ ・杉崎 創太 ・杉本 直樹 ・SNOB ・妹尾 邦子 ・曽我 至考 ・曽祇 一晃 ・高倉 吉規 ・卓 遼太郎 ・立﨑 大悟 ・立石 拓也 ・田中 七星 ・CHICHI・津江 喜一 ・辻 憲一 ・土山 啓一 ・坪内 愛梨 ・鶴川 弘二 ・手塚 有里美 ・内藤 樹 ・Nao ・永井 舞代 ・中島 初 ・中道 一輝 ・南ば しゅんすけ ・西山 恒稔 ・根岸 龍 ・根本 正彦 ・野村 知広 ・はくのがわ ・馬場 悠斗 ・浜村 啓子 ・東本 憲子 ・桧山 昌子 ・平子 暖 ・平田 春陽 ・平松 春彦 ・平山 拓郎・福地 充洋 ・藤田 将行 ・プラザ☆オールスターズ ・古谷 渉 ・本庄 葉 ・松井 久悦 ・外間 あさお ・斗野 児胡 ・牧島 美帆 ・松本 淳 ・松本 マリ子 ・水村 一貴 ・mitsuru ishimasa ・三船 建司 ・村井 慎一朗 ・室井 悠輔 ・森 亮一 ・八木 結輝 ・八木 志基 ・山藤 大地 ・山本 好伸 ・用田 祐一郎 ・吉岡 元久 ・純大 ・与那覇 悛   計 99 組

〈形にならない作品部門〉
・池田 朱里 ・伊藤 啓吾 ・下司 雅英 ・藤 昇 ・水野 幹 ・山本 雅史  計 6 組

ポコラート全国公募 vol.10 入選者統計データ

応募点数 602 点
全入選点数 119 点
「作品部門」入選点数 113 点
「形にならない表現部門」入選点数 6 点

都道府県別入選者数

※未記入1組

ポコラート全国公募vol.10 入選者の障がい有無の割合

あり 79組
なし 26組

※本項目の回答は応募者の自己申告によるものです

 

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