<協力パートナー企業一例 ※11月8日時点>
- 貧困家庭の子どもの「児童労働、児童婚」が増加、教育格差に。高まる企業の取り組み・連携の必要性
新型コロナウイルス感染症拡大以降、国内外で子どもの孤立や教育格差など子どもを取り巻く問題が深刻化しています。特に貧困層の子どもは影響を受けやすく、世界では失業・収入減した家庭が経済的負担を軽減するために、子どもを働きに出したり、結婚させざるを得ない状況が発生しています。世界の子どもの約10人に1人、 1億6,000万人が児童労働に従事し、女性の約5人に1人、推定6億5,000万人が児童婚をしているといわれています(UNICEF、2021)。
このような状況下で、NGOなど多くの市民組織が状況改善支援に取り組んでいるものの、問題の背景には貧困など家庭の経済水準の問題だけでない、過度なエネルギー燃料や食糧の消費など行き過ぎた経済発展を遂げてきた先進国の経済活動や、それらが原因となる気候変動などさまざまな問題が潜んでいます。解決のためには政府の支援だけでなく、NGOなどの市民組織と企業・団体による連携が必要になっています。
- 世界で最も長い学校閉鎖。現在も学校に戻れず、働きに出る子どもが新たに見つかっています。
児童労働・児童婚が世界的にも多いバングラデシュは、コロナ禍で最も長く学校が閉鎖された国の一つ。2021年に1年半ぶりに学校が再開されましたが教育格差が拡大、一部の子どもたちは未だに学校に戻ることができていません。その理由は「学校閉鎖中に働き始めた、結婚させられた」のほか、「自分の意思で通わなくなった」などがあります。学校再開後も働き続けざるを得ない子どもも多い一方、復学しても長期閉鎖が起因となる勉強に対するモチベーションの喪失や勉強についていけずに退学してしまう子どももいる状況です。さらに、シャプラニールが首都ダッカで実施している「家事使用人」として働く少女支援の活動現場でも、家計の収入減を補うため、学校閉鎖などを理由に新たに働きに出された少女がいることが確認されています。
- 市民と取り組む国内最大級のはがき寄付アクションが企業と連携。
- 教育支援などの強化と社会全体のESG・SDGsを促進。
子どもの教育支援等に取り組むシャプラニールは、書き損じ・未使用のはがき、切手を全国から集めて支援活動に活用する「あなたのはがきが、だれかのために。キャンペーン」を毎年開催しています。開始10周年を迎えた2019年には65万枚規模になるなど国内最大級の規模に。創立50周年を迎えた2022年は、問題が深刻化する現地の状況を受けて支援に向けたキャンペーンを強化。不要なはがきや余った切手を市民の皆さまだけでなく、全国の企業から協力を募るプロジェクトを開始します。
- 一緒に子どもに教育を届ける「協力企業パートナー」を募集中
教育支援等の強化に向けた不要なはがき&切手の回収・送付や、キャンペーンへの協賛等で協力するパートナー企業・団体を全国から募集します。ご登録後はシャプラニールのHP・公式SNS・PR発信など各種広報活動の中で社名やロゴ等のご掲載・ご紹介させていただきます。詳細は下記よりお問合せください。NGOや企業などさまざまな組織の枠組みを超えた取り組みとして、「日産自動車株式会社」のほか、2023年に発足30周年を迎えるMS&ADインシュアランス グループの社員による社会貢献活動団体「MS&ADゆにぞんスマイルクラブ」、「生活協同組合 パルシステム東京」、日本最大の産業別労働組合である「UAゼンセン(全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟)」といった法人・団体様よりすでに協力いただいています。(自治体、学校、労働組合等の団体様からのお申込も歓迎。)
- 募集概要
●協力パートナー企業の受付期間: 2022年11月1日(火)~2023年2月29日(水) ●対象:ESGに取り組む/SDGs推進にご関心のある企業・団体様からの応募をお待ちしております。 ●キャンペーン特設サイト:https://www.shaplaneer.org/lp/hagaki_cam/ ●パートナープランの詳細説明・申込:下記のフォームよりお問い合わせください。 https://bit.ly/Hagaki_CP2022_Partner ●回収対象:未投函のはがき(かもめーる、往復はがき等も対象)、書き損じた年賀はがき、過去の余った年賀はがき、切手(未使用、使用済み) ※当会へ届いたご寄付は、シャプラニールの活動全般に大切に使用させていただきます。 |
- ESG・サプライチェーンの監視から取り残された児童労働「家事使用人」
近年ではESG・SDGsへの関心の高まりから、カカオ・チョコレートなどの食品産業、自動車・電子機器・レアメタルに代表される工業製品など、消費者に身近で影響の大きい産業を中心に児童労働の排除への取り組みが進んでいます。しかし、業界団体が存在せずサプライチェーンの監視体制が働かず、工場や農園で働く子どもとは異なり、他人の家の家事・子どもの世話をする「家事使用人」として働く少女は、発見するのが極めて困難なことから「隠された児童労働」とも言われ、支援が届きにくく改善が進んでいません。バングラデシュでは、14歳未満に従事させてはいけない「危険な仕事」の業種の一つに「家事使用人」が新たに追加される見込みで、少しずつ児童労働に対する意識、対応が変わりつつありますが、依然として家の中で働く少女は、学校にも行けず虐待などのハラスメントにも繋がりやすいため支援の緊急性が高い問題となっています。
- シャプラニールについて ~支援が届きにくい「取り残された人々、課題」にアプローチ~
- “すべての人々がもつ豊かな可能性が開花する社会”を目指す国際協力NGO
認定NPO法人シャプラニール=市民による海外協力の会は、1972年に創立された、特定の宗教、政治、企業、団体に属さない国際協力NGO。主にバングラデシュやネパールといった南アジアの貧しい人々の生活上の問題解決に向けた活動を現地と日本国内で行い、「すべての人々がもつ豊かな可能性が開花する社会の実現」を目指して活動しています。主な活動、①子どもの今を支え、明日を守る ②災害に強い地域をつくる ③社会からの孤立を防ぐ ➃市民同士のつながりを促す という4つの取り組みを通じて、社会や他の援助団体の支援から「取り残された人々」への支援や「取り残された課題」に取り組んでいます。
- 団体概要
・団 体 名:認定NPO法人シャプラニール=市民による海外協力の会
・所 在 地:東京都新宿区西早稲田2-3-1 早稲田奉仕園内
・代 表 者:坂口和隆(代表理事)
・創 立:1972年9月1日
・主な活動国:バングラデシュ、ネパール、日本
・主な活動内容:児童教育支援、児童労働の予防と削減、 減災・防災支援、 災害緊急救援・復興支援、 在住外国人にかかわる取り組み、フェアトレード活動、 開発教育および出版活動、スタディツアー等
・職 員 数:日本:18名、バングラデシュ:13名、ネパール:6名
・公式サイト:www.shaplaneer.org
・オンラインショップ「クラフトリンク」:www.craftlink.shop