公益財団法人どうぶつ基金は、猫の殺処分数の減少や飼い主のいない猫による糞尿被害等の問題の解決に向け、「さくらねこTNR(TNR先行型地域猫活動)」に取り組んでいる三重県と連携し、2014年度から飼い主のいない猫の無料不妊手術等を行っています。2017年9月には「さくらねこ不妊協働事業に関する協定」を締結しました。
ーどうぶつ基金が提唱する「さくらねこTNR(TNR先行型地域猫活動)」とは?ー
環境省が提唱する従来型の地域猫活動では、話し合いをしている間に猫の頭数が倍増してしまい、当初の予算では実施できなくなるケースや、いつまでも合意形成ができず最終的に放置されるケースが多く発生しています。また、公園や大学など、いわゆる「地域」と呼べない場所では猫の問題は放置されがちです。
どうぶつ基金が行っている「さくらねこTNR(TNR先行型地域猫活動)」は、「まずは不妊手術をして猫の繁殖を止める、それから話し合って合意形成を図る」というもので、従来型地域猫活動のデメリット解消とスピードある対応を目的としています。
協定締結後の4年間(2018~2021年度)で、この協働事業によって不妊手術を受けた猫は2,748頭になりました。本事業では、山口武雄獣医師(どうぶつ基金顧問)の技術指導も行われており、行政獣医の技術力向上にも貢献。三重県の猫の殺処分数も大きく減少し、確実に事業の成果が表れています。
~実施概要~
【日時】2022年10月26日(水)、27日(木) 9:00~17:00
【場所】三重県動物愛護推進センター「あすまいる」
三重県津市森町2438-2
【実施予定頭数】県内の飼い主のいない猫 180頭(※事前に対象とする地域と猫を決めて手術等を行います。)
【実施内容】不妊手術+さくら耳カット、三種混合ワクチン接種、ノミ・ダニの駆除、目薬、補液
※獣医療費等の一部をどうぶつ基金が負担し無料で行います。
【主催者】三重県、公益財団法人どうぶつ基金
【前回実績】2021年度(全2回実施):349頭(オス162頭、メス185頭、耳カット等のみ2頭)
猫の問題を解決するには、何よりもまず不妊手術が必要です。どうぶつ基金は、TNR先行型地域猫活動へのシフトチェンジを目指す三重県動物愛護推進センターとともに、今後も殺処分ゼロ達成に向けて前進してまいります。