一般社団法人Luvtelli(代表 細川モモ:東京都中央区)は、女性の健康課題を「可視化し、社会実装する」新たな都市モデルの実現に向け、「女性健康推進都市コンソーシアム」を設立いたしました。本コンソーシアムは、企業・大学・自治体をつなぐハブとして、女性の健康を個人の問題から社会インフラへと転換することを目的としています。

■背景:女性の健康が“経済課題”になっている
日本では、女性の健康課題が個人の問題にとどまらず、社会全体に大きな影響を及ぼしています。
・若年女性の痩せ率はOECD内でも上位
・月経のある女性の約7割が鉄不足
・月経症状による経済損失:約6,000〜7,000億円
・女性特有の健康課題全体の損失:約3.4兆円
・貧血による脳のパフォーマンス低下:約10〜15%
・大腿骨近位部骨折に係る年間の医療費:7,000億〜8,000億(女性患者は男性患者の約3倍)
これらは日本が抱える社会課題である「労働生産性」「出生率」「医療費・介護費」を横断する課題であり、対策の遅れは中長期的な国家競争力の低下につながる可能性がありながら、「女性個人の問題」とされています。しかしながら、女性の健康課題には、遺伝的要素/教育的要素/住環境/公共サービス/経済所得/物価高/社会進出などの多様な因子が複合的に絡み合っており、個人の責任の範疇をはるかに超えています。
本取り組みは、女性の健康を社会で支える環境を構築し、「投資対象」と捉える新たな経済概念“フェムノミクス™”に基づき、社会的リターンの最大化を目指します。
■コンソーシアムの特徴
本コンソーシアムは、以下3つの機能を統合した「社会実装型シンクタンク」です。
① データ基盤(約35,000人規模)
② 政策提言・エビデンス創出
③ 現場実装(学校・企業・地域)
単なる研究ではなく、国内でも稀有な「ビッグデータ・政策・現場実装を一体化した女性健康領域の実装基盤」となります。
■女性健康推進都市構想とは
女性の健康を「個人のQOL」から「社会インフラ」へと転換する都市モデルです。
具体的には以下を統合的に実施します。
・ 学校/企業/地域における“保健室モデル”の実装(測定・教育・行動変容)
・ 貧血/体組成/骨密度/月経等のデータ取得とデータヘルスの推進
・ 初経〜妊活〜更年期をカバーするライフコース相談窓口の設置
・ プレコンセプションケアの社会実装
・ 女性健康指数(WHI)の開発・検証
・ 妊娠中〜産後/乳児期の「最初の1,000日」への栄養支援
・ 地域通貨を活用した女性健康支援施策の導入

女性特有課題をサポート
いつでも相談できる環境

体組成と月経・更年期
ビックデータ構築

簡易貧血チェック
ビックデータ構築

骨密度チェック
ビックデータ構築

気軽に測れる環境
駅ナカや商業施設で

最初の1,000日ケア
将来のGDPに影響

積極的 予防
若年層のスクリーニング

データヘルス推進
根拠ある政策
このモデルにより、生産性向上・少子化対策・医療費抑制を同時に実現します。これまでの12都道府県にわたる調査により、東京・大阪では4%台にとどまる若年女性の低骨密度が、福岡では17.6%、愛媛では41.2%と、骨の健康に与える車社会(活動量)による影響の大きさが顕在化しています(第83回日本公衆衛生学会発表)。
都道府県または市区町村による女性健康推進都市の実装により、地域別の女性の健康課題および取り組みの優先順位を学校/企業/自治体と共有し、エビデンスベースでの社会実装を推進します。
また、今後は自治体の規模(小規模自治体/中核市/大都市等)に応じた実装モデルの検証を行い、地域特性に応じた最適な女性健康推進モデルの確立を目指します。これにより、全国の多様な自治体において再現可能な社会実装モデルとして展開して参ります。
※本構想は、既存の保健事業・健康増進施策と統合可能な形に設計されており、新規予算に依存しない段階的導入も可能です。
■シンボルロゴについて

本構想のシンボルマーク&ロゴは、参画自治体・企業・学校における取り組みの可視化および対外発信に活用される予定です。国際女性デーのシンボルであるミモザを採用し、「女性の健康が社会全体へと広がり、循環していく姿」を表現しています。個人の健康状態の可視化を起点に、学校/企業/地域へと波及し、最後に都市全体の持続可能性へとつながっていく。その連続性と広がりを象徴しています。
また、本ロゴは 「女性健康推進都市構想」および「女性健康推進都市コンソーシアム」の共通アイデンティティとして、今後の社会実装や連携の広がりを示すシンボルとして位置づけられます。今後の制度化および社会実装の進展にともない、共通指標および認証の基盤としての役割も担うことを想定しています。
※ロゴ使用にあたっては、所定のガイドラインおよび承認プロセスを設ける予定です。
■成果物
本コンソーシアムでは、以下の2つの成果を創出します。
⒈ フェムノミクスレポート
基盤のビックデータに加えて、年間1,000名以上の健康な女性のデータを取得し、企業・自治体の意思決定や投資判断に活用可能なレポートして発行します。
⒉ 女性健康指数(WHI)
大学・研究機関との連携のもと、個人・学校・企業・自治体の4階層で女性の健康状態を定量評価する新指標を開発。これにより、企業・自治体の意思決定をデータドリブンに変革します。 また、企業の人的資本経営や健康経営におけるKPI設計および投資判断が可能となります。
■参画企業の価値
参画企業は以下の価値を得ることができます。
・ ビッグデータおよび分析インサイトの活用
・ 商品開発/マーケティングへの応用
・ ESG/統合報告への活用
・ 自治体/大学との共創機会
・ 社会実装フィールドへのアクセス
単なるCSRではなく、「事業成長と社会課題解決の両立」を実現する枠組みです。
■今後の展開
現在、複数の自治体と連携に向けた協議を進めており、段階的な実証および社会実装を予定しています。今後は、地方特性や自治体規模に応じたモデル検証を行い、全国に展開可能な社会実装モデルの確立を目指します。
本構想は、近年注目されているプレコンセプションケアを含む、女性のライフコース全体にわたる健康課題を対象としています。プレコンセプションケアが主に将来の妊娠に向けた健康支援に焦点を当てているのに対し、本構想は思春期から更年期までを含むライフコース全体を対象とし、学校/企業/地域を横断して社会全体で支える仕組みの構築を目指します。
■代表コメント

弊社は18年に渡り、女性の健康に関する「研究」「実装」「共創」「データヘルス」を推進してきました。課題となっている女性の健康課題が、昨今の物価高やSNSの台頭、女性の社会進出により、悪化の一途を辿っていることから、企業/自治体/大学の垣根を超え、「持続可能な社会の実現」という共通の目標のもとに協業するコンソーシアムを設立いたしました。
困難を抱えた女性を福祉で救済する従来の在り方から、はじめての月経をスタートとし、すべての女性が公平にからだを知り、妊孕力と心身の健康を守る知識を学び、必要なソーシャルサポートを受けられる環境の構築に取り組んで参ります。
また、学術的基盤を重視し、EBPM(根拠ある政策)を推進できるよう、データ構築/分析/論文発表もコンソーシアムの成果となるよう設計しました。女性の健康は、個人の問題ではなく社会の基盤です。妊娠・出産で離職することなく、働き続けている現代の女性の定年が延長される将来を予測するとき、骨折・骨粗しょう症は介護医療費だけでなく、労働生産性人口においても脅威となるでしょう。本コンソーシアムは、そうした“未来の社会が抱えるリスク”への対策も含めた取り組みとなります。
ビッグデータと12都道府県/18年の現場実装の知見をもとに、“社会に届く仕組み”を構築し、女性が健康であることが、社会全体の持続可能性につながる未来を実現して参ります。
<本件に関するお問い合わせ>
女性健康推進都市コンソーシアム事務局(一般社団法人Luvtelli内)
メール: info@luvtelli.jp
<一般社団法人ラブテリ>
名称:一般社団法人Luvtelli(ラブテリ)
代表理事:細川モモ
設立:平成24年5月18日
所在地:東京都中央区日本橋
URL:https://www.luvtelli.com
2025関西・大阪万博において「Women’s Health Week」を手掛け、国家プロジェクトの連携・37カ国 約10,000名の参加を実現した社会実装の実務家集団。2009年に女性と次世代の健康増進を活動目的とし、代表の細川モモの呼びかけにより日米の専門家で発足。「共同研究」「啓蒙(街の保健室)」「共創」「データヘルス」の4本柱を有し、12都道府県で保健室イベントを実施。平均年齢31歳、述べ7,000名のデータを解析し、働く女性の健康課題の解明に取り組み、学会発表・論文発表も手がける。24年には、生理痛・PMSの研究が「Nature」の姉妹誌に掲載される。
多くの自治体・企業と共創し、健康経営・データヘルスの推進、プレコンセプションケア、100万ダウンロード突破の月経管理アプリ開発監修、栄養強化食品等の商品開発・監修も意欲的に行なっている。24年より内閣府の<SIP~戦略的イノベーション想像プログラム~>の女性の健康領域において社会実装領域を担当している。女性と次世代の健康に関する研究〜社会実装までを一貫して取り組み、省庁・学術団体・医療・メディアなどから複数のアワードを受賞。


