【独自調査】介護施設の17%が「夜間体制が崩壊寸前」

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介護現場の夜間を支える新たなインフラへ― 医師・看護師が不在になりやすい“夜”を前提に再設計されたオンコール支援 ―

◼️概要

株式会社Anchor(アンカー)(本社:東京都港区、代表取締役:中村康宏)は、全国8,000施設への独自調査を背景に、介護施設向け夜間オンコール支援サービスをアップデートしました。夜間という「医師・看護師が不在になりやすい空白時間」を前提に、判断・記録の即時共有を再設計した点が最大の特徴です。

株式会社アンカーは2026年1月9日、認定看護師による介護施設向けの夜間オンコール支援サービスをアップデートし、対応内容を即時に文書化・共有する「即時報告サービス」を新たに開始しました。このサービスは、現役医師である創業者の問題意識に基づき、介護現場が直面している構造的課題に対し、夜間という“誰もいない時間帯”を前提に再設計された支援インフラです。

◼️なぜ「即時報告」が必要だったのか

救急搬送の現場で起きていた“見えない問題”今回のアップデートの背景には、介護施設と医療機関から寄せられた以下の声があります。

・救急搬送時、医師への指示内容や経過が書面で残っていない

・誰が、いつ、何を判断したのか不明で、病院到着後の対応に時間がかかる

・夜間は看護師や医師が不在で、連絡が取りづらい“空白の時間帯”が存在している

◼️在宅医療や介護における根本的な問題

夜間は、最も判断が難しく人がいない時間帯ですが、その対応は個人の経験や記憶に委ねられていました。この構造が「現場の負担」「救急医療の混乱」「不要な搬送や重症化」を生んでいると考え、アンカーは夜間対応の“記録と共有”に踏み込みました。医師創業者が目撃した「限界に近い」夜間介護の現実創業者の中村康宏医師は、病院勤務時に介護施設から搬送される高齢患者を診療してきました。そこには、早期介入で防げた可能性のある悪化、判断を一人で抱え込んだ介護職員の疲弊がありました。中村氏は、「問題は人ではなく、仕組みでした。」と語ります。

株式会社アンカー調べ(全国8,000施設/電話調査/2025年4月〜12月)

全国8,000施設への電話調査が示した、現場の本音

2025年にアンカーが全国の介護施設を対象に実施した独自調査(n=8,000)により、夜間オンコール体制をめぐる現場の実態が明らかになりました。

【全国8,000施設調査・主な結果】

・夜間体制に「満足」:12%

・オンコール支援を利用/検討中:36%

・強い危機感あり:35%

・崩壊・破綻寸前:17%

・具体的対策なし:約50%

株式会社アンカー調べ(全国8,000施設/電話調査/2025年4月〜12月)

「人がいない」よりも「人はいるが、次の一手を考える余力がない」という回答が多い

にもかかわらず、約半数の施設が「具体的な対策を講じていない」と回答しており、危機認識と実際の行動の間に大きなギャップが存在しています。この結果は、夜間オンコールが「問題だと分かっていながら、先送りされ続けてきた構造課題」であることを示しています。特に注目すべき点として、「人がいない」よりも「人はいるが、次の一手を考える余力がない」という回答が多く見受けられ、夜間オンコールが先送りされてきた構造課題であることが浮き彫りになりました。

◼️アンカーの夜間オンコール支援サービスの特徴電話代行ではなく「夜間対応の再設計」

本サービスは、創業者自身が運営する医療現場で「夜間常時800人の患者を守るために実装してきた仕組み」を介護現場向けに再設計したスピンオフ型サービスです。アンカーのサービスは、医療現場で実際に機能してきた仕組みを介護現場に合わせて再設計したもので、サービス提供開始以降、導入・相談件数は前年比10倍以上のペースで増加しています。

◼️ 今回のアップデートで「何が変わったのか」

今回アンカーが提供を開始した「即時報告サービス」は、夜間対応そのものを“後追いで記録する業務”から“その場で判断と記録が同時に残るインフラ”へと転換するものです。以下に焦点を当て、夜間対応を進化させました。

【現場が本当に困るポイント】

・判断に迷う瞬間翌朝・救急搬送時に必要となる情報主な特徴即時報告機能: 夜間に受けた相談・判断内容を即時に共有現場に合わせた通信手段: FAX・電話・メールに対応

・医師直結の判断支援: 看護師が一次対応し、必要に応じて医師が判断に関与

夜間オンコールの現場では、「判断はしたが、記録が残っていない」「翌朝、何が起きたのか正確に共有できない」という課題が長年放置されてきました。本サービスでは、夜間に発生した相談・判断・指示内容がその場で整理され、FAX・メール等を通じて即時に共有されます。これにより、救急搬送時や翌朝の申し送り、医療機関との連携が大幅にスムーズになります。

【現場・家族・経営、それぞれに生まれる変化】

・介護職員: 安心感の向上看護師: 離職リスクの低下

・入居者・家族: 信頼感の向上

・施設長・法人本部: リスクの事前抑制

・社会保障費と医療アクセスの観点から夜間対応の最適化は、不要な救急搬送の抑制、入院の回避・短期化、医療資源の適正配分にも寄与します。

◼️社会福祉コストの持続可能性への挑戦

これは単なる業務改善ではなく、社会福祉コストの持続可能性という、現在議論が高まるテーマへの現場からの回答でもあります。今後の展望アンカーは、夜間オンコール支援を起点として、地域医療との連携や医療・介護の横断的な基盤整備、「人が辞めてから考える」現場をなくすことを目指します。「もう限界だ、と思ってからでは遅い。そうなる前に手を打てる社会を作りたい。」アンカーは、介護現場に未来があることを、仕組みと実装で示してまいります。

本取り組みは、夜間救急の逼迫や医療費増大といった社会課題とも密接に関係しており、医療・介護の境界を見直す一つのモデルケースとして取材・データ提供にも対応可能です。

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