瀬戸内海研究フォーラム in 山口にて当団体がポスター最優秀賞を受賞いたしました

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海洋ごみ問題解決に向けて活動するNPO法人クリーンオーシャンアンサンブル(香川県小豆郡小豆島町、代表理事:江川裕基)は、2023年8月26日(土)~27日(日)に山口大学(山口県)で開催された「第30回2023年度瀬戸内海研究フォーラム in 山口」においてポスター発表に参加し、最優秀賞を受賞いたしました。

▼【瀬戸内海研究フォーラム in 山口】の概要

テーマ

瀬戸内海の地域共生と豊かな彩りを目指して

日程

2023年8月26日(土)13:00~17:30(18:30~20:00懇親会)
2023年8月27日(日) 9:00~15:10

場所

山口大学吉田キャンパス 大学会館
大ホール(本会場)、2階 会議室(ポスター掲示会場)
第2学生食堂「きらら」(懇親会会場)

参加人数

224名

プログラム                

2023年8月26日(土)

1.開会式

2.基調講演『瀬戸内海における環境政策~きれいで豊かな瀬戸内海の実現に向けて~』

3.第1セッション『生き物を支える干潟・藻場』

4.第2セッション(ポスターセッション)『瀬戸内海と周辺地域の環境・経済・社会に関する研究活動報告』

2023年8月27日(日)

1.第3セッション『瀬戸内海の最近の環境課題と多角的アプローチ』

2.第4セッション『人々のくらし・里海のこれまでとこれから』

3.総括・表彰式・閉会式

趣旨

2013年の瀬戸内海研究フォーラムin山口では、水質の改善に反比例するような水産業の低迷を受け、文化的背景も含めたこれまでの考え方の総点検の必要性が指摘されました。その後、瀬戸内法に水産資源のための栄養塩管理制度が導入され、美しく、多様な生物が棲み、賑わう、豊かな彩りのある海が目標となりました。その一方で、海洋プラスチックごみや気候変動の影響などの新たな問題が顕在化しています。持続可能な開発目標(SDGs)やカーボンニュートラル達成に向け、地域の資源を生かした循環・共生の実現が求められているのです。
山口県は瀬戸内海の干潟の65%、藻場の36%を占める響灘、周防灘、広島湾、伊予灘に面し、また国内外の海洋プラスチックごみや気候変動の影響を受けやすい位置にあります。本フォーラムでは、地域資源を生かしてそれぞれの立場で瀬戸内海のSDGs達成に寄与していく方法を考えます。

出典:特定非営利活動法人瀬戸内海研究会議

https://www.seto.or.jp/kenkyu/promotion/yamaguchi2023)より一部抜粋

これまで、NPO法人クリーンオーシャンアンサンブル(以下、当団体)では、海洋ごみ問題解決をテーマに、分野の垣根を越えた様々なステークホルダーと協働しながら、海洋ごみと環境教育の2つの活動を柱とし、事業を展開してきました。今回参加させていただいた研究フォーラム in 山口では、小豆島を舞台として取り組んできた海洋ごみ事業の内容を紹介するとともに、そこで得られた海洋ごみ組成の特徴や量の変化、そして新たに開発を目指す海洋漂流ごみ回収装置の紹介とこれまでの実績を紹介させていただきました。

▼研究要旨概要

当団体で展開している海洋ごみ事業は、海岸の海洋ごみ回収と海上・海底の海洋ごみ回収の2つである。

【海岸の海洋ごみ回収】

● 海洋ごみが、回収が難しいマイクロプラスチックとなる前の早い段階で、潮流などの自然の力で海洋ごみが溜まるホットスポット(多尾海岸/香川県・小豆島)において合計33回(2020年~2022年)の海洋ごみ回収を実施しデータを取得した。

● いずれの回収時期でも打ち上げられる海洋ごみの組成はよく類似していた。ペットボトルが 20%、硬質プラスチックが 30%など、回収した海洋ごみの総重量に対してプラスチックごみが50%以上を占める結果となった(重量ベース)。

● 浮力が高いプラスチックはごみが、風や潮流の影響によって運ばれ、最終的に多尾海岸に集積し、このような組成となったと考えられる。

【海上・海底の海洋ごみ回収】

● 今まで回収困難で放置されていた海洋ごみ(漂流ごみ)をターゲットとし、海洋ごみが溜まる場所・漂流漂着パターンには一定の法則と条件があると仮説を立て、効率的な回収装置開発のために実証実験を繰り返してきた。

● 第四号機の回収装置にて、漂流ごみの回収に成功した。

● 今後は、回収装置を他エリアで展開することで、今まで回収困難で放置されていた海洋ごみの回収量を上げ、流出量以上の回収量の実現を目指す。

※当団体の研究要旨は以下のウェブサイトでダウンロードいただけます。

▶特定非営利活動法人瀬戸内海研究会議>要旨集(p.46)

https://www.seto.or.jp/kenkyu/wp-content/uploads/2023/09/2023_forum_youshi.pdf

▼研究ポスター

※当団体の研究ポスターは以下のウェブサイトでダウンロードいただけます。

▶特定非営利活動法人瀬戸内海研究会議>ポスター賞結果

https://www.seto.or.jp/kenkyu/wp-content/uploads/2023/09/2023_forum_poster1.pdf

最優秀賞受賞を喜ぶメンバーたち(左:中國、中央:江川代表理事、右:海老塚)

▼活動の様子

多尾海岸における海洋ごみ回収(ビーチクリーン活動)の様子

海洋ごみ回収装置製作の様子(左:横田、右:森漁協組合長(当団体海洋アドバイザー))

当団体の回収装置で捕捉した海洋ごみ

第四号機の実証実験の様子(YouTube)

今後も当団体は、海洋ごみゼロの世界を目指して、活動を続けてまいります。

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現在当団体では、海洋ごみ回収技術開発のために、より多くの協力者と一緒に海洋ごみの場所や時期が調査できる海洋ごみMAPを作ることを目的としたクラウドファンディングを実施中です。

当団体の想いや目的、これまでの取組み、今後の挑戦など、詳細は下記のページよりご確認ください。

皆さま、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

海洋ごみ回収装置を進化させるために海洋ごみMAPを作りたい!

海洋ごみ回収装置を進化させるために海洋ごみMAPを作りたい!
海洋ごみ回収技術開発のために、より多くの協力者と一緒に海洋ごみの場所や時期が調査できる海洋ごみMAPを作りたい

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▼組織概要

・名称:NPO法人クリーンオーシャンアンサンブル(NGO Clean Ocean Ensemble)

・住所:香川県小豆郡小豆島町坂手甲985番地

・設立:2020年12月

・代表理事:江川 裕基

・主な活動国:日本、モザンビーク、ベトナム

・公式サイト:https://cleanoceanensemble.com/

団体の名前は、Clean(綺麗な)Ocean(海を)Ensemble(より多くの人と一緒に)というメッセージを込めています。

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