今後3社は、分野を超えたパートナーシップで新しい価値を生み出しながらブレインテックの事業化を推進し、社会課題の解決および人々のクオリティ・オブ・ライフの向上に寄与することを目指します。
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業務提携内容
高齢人口の割合が増える現代社会において、加齢に伴う認知機能低下・認知症は、高齢者の健康を脅かす最大の脅威の一つと認識されています(*1) 。認知症そのものの根本的治療法が進展しない中、もう一つの課題が中核症状に付随して呈する「行動・心理症状“behavioral and psychological symptoms of dementia(BPSD)”」です。具体的には、易怒性(易刺激性)、焦燥・興奮、脱抑制、異常行動、妄想、幻覚、うつ、不安、多幸感、アパシー、夜間行動異常、食行動異常などです。
なお、現状、BPSDに対する根本的な治療薬はなく、厚労省のBPSDガイドラインでも薬物療法は推奨されていないなど(*2)、効果的な非薬物療法の登場が切望されています。そうした課題解決に期待されるのが、ブレインテックと呼ばれる、脳神経科学の応用技術分野です。
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事業推進体制、および役割分担
従来の医薬品事業に加え、より幅広いヘルスケアサービスの創出を目指す東和薬品と、イヤホン型脳波計デバイスを開発しているVIE STYLE、さらにニューロテクノロジー分野の事業開発を専門に手掛け豊富な実績を持つNTTデータ経営研究所、3社の共同研究開発プロジェクトとなります。
<東和薬品株式会社>
東和薬品は、「私達は人々の健康に貢献します 私達はこころの笑顔を大切にします」という企業理念のもと、コア事業であるジェネリック医薬品事業に加え、「健康の維持」や「病気になる前の状態(未病、MCIなど)を健康な状態に戻す・または悪化させない」といった健康関連事業に関する取り組みをおこない、「健康寿命の延伸」に貢献し、いつの時代も世の中や地域社会に必要とされる企業を目指しています。
本事業においては、これまでの医薬品の開発・製造・販売を行ってきた“治療”分野での強みを活かしつつ、新たに“予防・未病”分野における貢献にも挑戦し、国内外問わず、人々の健康長寿ニーズを汲み取り新たな健康事業の創出を行うとともに、高度な実証実験環境の提供や新たな顧客層の開拓などを担います。
詳細はこちらをご参照ください。 https://www.towayakuhin.co.jp/
<株式会社NTTデータ経営研究所>
NTTデータ経営研究所は、株式会社NTTデータの100%子会社として1991年に設立されたコンサルティングファームです。また、『新しい社会の姿を構想し、ともに「情報未来」を築く』という企業理念のもと、社会動向に関する調査研究や社会課題の分析を通じた政策提言および企業向けの戦略立案から実行支援までの経営コンサルティングサービスを提供しています。当社のニューロイノベーションユニットは、ニューロテクノロジー分野の事業開発を専門に手掛け豊富な実績を持ち、技術および事業戦略立案、技術開発サポートを行います。
詳細はこちらをご参照ください。
・コーポレートサイト: https://www.nttdata-strategy.com/
・ニューロイノベーションのサイト: https://www.nttdata-strategy.com/neuro/
<VIE STYLE株式会社>
VIE STYLEは、「Live Connected, Feel the Life~」をミッションに掲げ、ニューロテクノロジーとエンターテイメントで、感性に満ちた豊かな社会をつくることをサポートするブレインテック企業です。 イヤホン型脳波計「VIE ZONE(ヴィーゾーン)」を開発しており、日常生活で使えるデバイスとソフトウェア・AIなどのサービス開発を担います。
イヤホン型脳波計(In-Ear EEG)は、従来課題だった日常生活における脳波計測デバイスの煩雑性(装着するのが面倒、見た目が悪い等)の問題がなく、いつものようにイヤホンをつければ脳波を測れるという、近年注目を集めている技術です。
詳細はこちらをご参照ください。 https://www.viestyle.co.jp/
⚫️イヤホン型脳波計「VIE ZONE(ヴィー ゾーン)」
VIE STYLEが開発するイヤホン型脳波計「VIE ZONE(ヴィーゾーン)」は、イヤーチップが電極となり、耳(外耳道)から脳波を取得できるウェアラブルデバイスです(図1)。
(*1) Bishop, N. A., Lu, T. & Yankner, B. A. Neural mechanisms of ageing and cognitive decline. Nature 464, 529–535 (2010).
(*2) 厚生労働省老健局総務課認知症施策推進室. 「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン(第2版)」. (2015)