また本業務提携により、ctcとAcompanyは共同で、秘密計算(以下、SMPC)を用いた秘匿データ分析基盤『AutoPrivacy powered by ctc』が利用可能な環境をデータ分析会社やシステムインテグレーター(SIer)に2023年1月より提供します。これを踏まえて、安全なデータ分析に関する事業検証を行い、その他企業さまへの利用拡大につなげます。
■背景
DX(デジタル変革)が加速する中、パーソナルデータの取り扱いに関する法規制により、プライバシー保護とデータ活用の両立は重要な社会課題として取り上げられるようになりました。
国内では2022年4月に改正個人情報保護法が施行。漏えい時の報告義務や、利用停止・消去の請求権などが追加されました。また海外では、EUの個人情報保護法であるGDPR(一般データ保護規則)により、ビッグテックなどに対する制裁が加速しています。
このような中、法律に準拠した技術「プライバシーテック」によるデータ活用の需要が増加しています。リサーチ会社「Fortune Business Insights」によれば、データプライバシーソフトウェアの世界市場は2021年に16億8,000万米ドルであり、2029年までには約15倍の258億5,000万米ドルに成長すると予測(※1)されています。
※1_Fortune Business Insights『Data Privacy Software Market Size(https://www.fortunebusinessinsights.com/data-privacy-software-market-105420 )』より引用
■戦略的業務提携の概要
秘匿データ分析基盤『AutoPrivacy powered by ctc』の共同運営を開始
本業務提携により、ctcとAcompanyの両社は共同で、秘匿データ分析基盤『AutoPrivacy powered by ctc』の提供を開始いたします。
AutoPrivacy powered by ctcでは、SMPCの利用に必要なクラウドサーバーに関するインフラを一体で提供します。個人データなど機密性が高いデータを安全に管理・活用したい企業をはじめ、データ分析会社やシステムインテグレーター(SIer)向けに、安全なデータ分析基盤としての活用を想定しています。
さらに、今後はAcompanyのプライバシーテックおよびctcのインフラ等のサービスを組み合わせた、新たな共同サービスの企画・検討も行います。
なお、本業務提携は、ctcオープンイノベーションプロジェクト『next ctc!!』(※2)の第一弾となります。
※2_ctcオープンイノベーションプロジェクト『next ctc!!』専用サイト
https://next-ctc.jp/
■共同研究の成果
分散したサーバー管理下でもSMPCを安定して実行することが可能に
法律に準拠した技術による安全なデータ活用実現のため、ctcとAcompanyは9月から、「秘密計算によるプライバシーテック分野の共同研究(※3)」を開始しました。
本共同研究では、ctcの設計から運用までをワンストップで提供するクラウドサーバー基盤を活かし、 AcompanyのSMPCエンジンの商用利用の検証を行いました。図1のように、SMPCを実行する際に必要となる2台のクラウドサーバーを用意。1台をctc、もう1台をAcompanyが管理することで、サーバー管理者を分散させた状態で計算処理を行いました。
この結果、ctcとAcompany、管理者の異なる2つのクラウドサーバーにおいて、SMPCの安定した実行が可能であることを確認しました。これにより、SMPCに最適化されたサーバーインフラ構成の設計・構築、および共同運用に関する検証を完了いたしました。
※3_ctcと Acompany、秘密計算によるプライバシーテック分野の共同研究を開始(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000046917.html)
■秘匿データ分析基盤『AutoPrivacy powered by ctc』に関するウェビナーのお知らせ
AutoPrivacy powered by ctcに関する詳細な説明は、2023年1月27日にウェビナーにて行います。
- 日時:2023年1月27日(14:00-15:00)
- 参加方法:オンライン(YouTube)
- タイトル:プライバシー保護とデータ活用を両立する『AutoPrivacy powered by ctc』の詳細を解説
- ターゲット:パーソナルデータの管理・利活用にご関心ある企業担当者さま
- 概要:パーソナルデータの管理や利活用において、セキュリティやプライバシーリスクにお悩みがある方を対象に、その解決法として秘匿データ分析基盤『AutoPrivacy powered by ctc』の詳細として、プライバシーリスクの考え方やプライバシーテックの有用性、具体的な使い方などを紹介予定です。
- ウェビナー予約:https://ctc-acompany-autoprivacypowered-1.peatix.com
■今後の展望
ctcとAcompanyは共同で、プライバシー保護とデータ活用に課題を持つ企業さまに対して、秘匿データ分析基盤『AutoPrivacy powered by ctc』の本格提供を目指します。
また今回の取り組みを通じて、データ活用を必要とする企業や自治体、教育、医療といったさまざまな領域への提供を検討しており、個人のプライバシーが守られたビッグデータ活用を実現し、DX社会の持続的な発展にむけて貢献してまいります。
■プライバシーテックとは
個人のプライバシーを保護するためのテクノロジー(技術)です。個人のデータを企業等が大量に保有する中、いかに個人に対して安心・安全なデータ保全・利活用を実現できるのか課題となっています。この課題を解決する技術がプライバシーテックです。例えば、データを暗号化しつつ企業・組織間でデータ分析ができる次世代暗号技術「秘密計算」や、仮想のデータを生成する「合成データ」、個人識別性を排除する「匿名加工」などが挙げられます。
プライバシーテック研究所:https://acompany.tech/privacytechlab/
■ctc
社名:中部テレコミュニケーション株式会社
代表者:代表取締役社長 宮倉康彰
所在地:愛知県名古屋市中区錦一丁目10番1号 MIテラス名古屋伏見
設立:1986年6月
URL:https://www.ctc.co.jp/
事業内容:電気通信事業法に基づく電気通信事業、電気通信設備および、これに付帯する設備の工事ならびに保守など
■Acompany
社名:株式会社Acompany
代表者:代表取締役CEO 高橋亮祐
所在地:愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1-3JRゲートタワー27F OICX
設立:2018年6月
URL:https://acompany.tech/
ミッション:プライバシー保護とデータ活用を両立させる
事業内容:プライバシーテックサービス「AutoPrivacy」の開発・提供、コンサルティング
■本件に対するお問い合わせ
〈AutoPrivacy powered by ctcに関するお問い合わせ〉
お問い合わせフォームよりお問い合わせください。
お問い合わせフォーム:https://acompany.tech/contact/
以上