臍帯(へその緒)の間葉系細胞で世界に先駆けた製品化を目指すヒューマンライフコード株式会社(代表取締役社長:原田 雅充、所在地:東京都中央区、以下「当社」)は、造血幹細胞移植後の非感染性肺合併症を対象とした第Ⅱ相試験にて、本疾患では世界初となる第1例目の患者さんへのHLC-001(臍帯由来間葉系細胞)による輸注療法を開始し、2022年11月17日に開催された第三者による客観的評価及び検証が可能な効果安全性評価委員会にて、安全性に問題がなく2例目以降の症例登録が可能であると判断されました。
本治験は、造血幹細胞移植後にステロイド抵抗性となった非感染性肺合併症である特発性肺炎症候群(IPS)を対象とし、当社が開発する臍帯由来間葉系細胞輸注療法により過活動な免疫や過剰な炎症を抑制すると共に、肺障害に対する組織修復を促し、人工呼吸管理に至らしめない呼吸機能の回復、ひいては生存率を向上させることを目的としています。
本疾患に対する有用な治療法は日本のみならず世界においても確立されておりません。当社は、世界に先駆けて、HLC-001(臍帯由来間葉系細胞)による治療法を確立するため、引き続き生存率を主要評価項目とした有効性について、一例一例慎重に評価して参ります。
【当社代表取締役社長 原田 雅充のコメント】
ヒューマンライフコードは、グローバル・アンメット・メディカル・ニーズ(満たされない医療ニーズ)の高い疾患のうち、臍帯由来間葉系細胞の特性を活かせる疾患を選択しています。本治験の対象疾患である造血幹細胞移植後の非感染性肺合併症は、今現在も有効な治療の手段がないため致死率が高く、かつ国内では約300名、世界にも約3,500名(※)と患者数が極めて少ない希少難治性疾患です。そのためいくつもの困難が予想されますが、待っている患者さんとそのご家族のため、治験に携わるすべての人の想いを一人でも多くの患者さんの生きる希望につながるよう、世界的にも前人未到の本疾患の生存率改善に向けたあくなき挑戦を続け、国内はもとより世界にも発信していけるエビデンスを積み上げてまいります。
※ 第40回厚生科学審議会疾病対策部会 造血幹細胞移植委員会資料より患者数を推定。