経済産業省の採択事業である「生理用品設置をきっかけにしたコミュニケーションデザイン事業」における実証実験・教育プログラムを共同で実施いただける企業を募集いたします。

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わたしの暮らし研究所株式会社(所在地:東京都中央区、代表:沢田直美)では、「ジェンダーに関係なく、より多くの人が快適なまいにちを過ごすことができる」社会を実現する、ひとつの目標として「生理用品を必要なときに必要な人に届けられること」を目指しています。2019年に「LAQDAプロジェクト(※)」を立ち上げ、生理用品のオフィストイレ設置の実証実験を行ってまいりました。その実績もあって本事業は、経済産業省 令和4年度 フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金に採択されました。

実証実験では、LAQDAプロジェクト開発の組み立て式の簡易ケースを使用します。企業内における生理用品設置、調査、ワークショップセミナーを行い、その結果をレポートした『生理用品設置に関する提言書』を企業様と当社の共同で作成する予定です。

 

■オリジナル生理用品ケースで、実証実験にご参加頂く企業を募集します
トイレの生理用品設置設備は、海外では100年前から存在していますが、今まで日本でトイレの生理用品設置について討議されてこなかったことに、社会課題があると考え、企業のダイバーシティ&インクルージョンを考える上でも、とても重要な要素であると考えています。

わたしたちは、この活動を広げて行くにあたり、それにはより多くの賛同者が必要だと考えています。日本でも生理用品がトイレにないと困る人がいる、働く人や学生の生活に支障が出る状況が当たり前であったことについて考えることで、生理用品に代表される「困っているけど、言いづらいこと」をどう企業内で話し合っていくかを考えるきっかけにすることができ、組織内のダイバーシティ&インクルージョンの加速が期待できます。

まだまだ生理用品のトイレ設置は足りない状況ですが、この問題を共に考え、2022年11月〜12月にかけて、実証実験を行う企業を10社募集します。(実証実験実施時期は、2022年11月〜2023年1月想定)

■生理用品のトイレ設置、調査、ワークショップセミナーについて
プログラムは、以下のステップで実施予定です。
(1)ご入居ビルでの実施実現性について確認(ビル運営会社への許諾確認、またトイレスペース設置のフィジビリティ等)
(2)社内告知(事前アンケート実施)
(3)実証実験(LAQDA開発のオリジナル生理用品ケースを使用)
(4)実証実験終了(事前アンケートを取りまとめ、見て頂きながら事後アンケートへ回答)
(5)実証実験結果について、任意で社内メンバーとディスカッションのセミナーを実施

■過去の生理用品のトイレ設置実証実験、調査から確認できた、企業のメリット

(1)女性のエンゲージメントが高まります。
▼生理用品が設置された場合の気持ちの変化
生理用品がトイレに設置されることで、職場の心理的安全性が高まります。実際に生理用品が設置されることで、「生理用品を忘れてしまっても、トイレにある安心感がある」状態で働ける方が90%、「緊急時に生理になった時の不安がなく働ける」と回答した方が66%いらっしゃいました。

▼生理用品がトイレに設置されているビルへの入居意向
職場環境としても入居ビルとして「『生理用品がトイレに設置されていていつでも使えるビル』と『生理用品が設置されていないビル』、働く環境としてどちらの方が良いですか?」と聞いたアンケートでは、「とても『設置されている』ビルの方がいい」と回答した人と「やや『設置されている』ビルの方がいい」と回答した人は、合わせて97%でした。
 

(2)組織内ダイバーシティ&インクルージョンに貢献します。
2019年から生理用品のトイレ設置の実証実験を行ってきましたが、実証実験を実施した後、生理用品の設置を決めた企業には、男性の関与がありました。過去の実証実験調査から、実証実験調査を女性のみならず、男性にも展開することで、今まで見えてこなかったお互いの認識が確認でき、相互理解のきっかけになると感じています。

企業によっては、「今まで話しづらかった生理の悩みが職場で話しやすくなった」という声のほか、「今までだったら、ダメだと言われると思い、諦めていた提案を行いやすくなった」等の声が寄せられています。お互いに話すきっかけがなかったところに、意識調査をすることで、考え方が変わった人は、女性・男性ともに現れました。
以下は、今まで寄せられた調査結果の一部です。

[女性参加者対象アンケート]
▼「男性のアンケート結果」を見た上で、回答頂いたアンケート結果
男性の生理の理解については、「思ったよりも男性には、女性への理解がありそうだと思った」と回答した方が43%、「思ったよりも男性には、女性への理解が無さそうだと思った」と回答した23%を上回りました。

▼「女性のアンケート結果」を見た上で、回答頂いたアンケート結果
また、女性同士であってもお互いに生理の話をする機会があまりなく、お互いが悩んでいることを知ったと回答した人が80%おり、女性同士でも会話しづらい状況が確認できました。

[男性参加者対象アンケート]
▼「女性のアンケート結果」を見た上で、回答頂いたアンケート結果
「女性が困っている率が高くてびっくりする」との回答が56%。また「生理用品の持ち運びは面倒ではないと思っていたが、そうでないと知り驚いている」と回答した人が37%いらっしゃいました。

▼「男性のアンケート結果」を見た上で、回答頂いたアンケート結果
「男性同士でも生理についての話題は出さないので、理解度や受け入れ度に個人差がありそうだ」と回答した人は73%、「生理についての理解がなくても、皆が働きやすくなる制度を導入したい」との回答が53%ありました。

<簡易生理用品ケースについて>
生理用品設置のための躯体費用が生理用品設置の課題になっていることがあるため、生理用品を設置希望の生理ある人たちが有志でも生理用品を衛生的に安全に管理をできるケースが必要です。LAQDAプロジェクトでは、医薬部外品である生理用品を不特定多数が常時触れる状態は好ましくないと考えており、衛生的に補充でき、使用時も出したものを戻せないように、下からのみ取り出し可能な機構を、塩ビ素材で実現し、簡易生理用品ケースを開発しました(特許出願中)。

また、表面がツルツルして滑りやすい生理用品をトイレ内で巻きちらかすことがないように、内箱・外箱と分けて収納することで、衛生的に補充がしやすい仕掛けです。折りたたみできますので、クリックポストやレターパックで送ることができ、利用者が組み立てて使用することが可能です。様々なトイレに対応できるよう、壁掛け・平置きどちらにも対応できる仕様になっています。塩ビ素材のため、アルコール除菌も可能です。

外観は、男性も女性も気軽に生理用品設置の話題に触れてもらえるよう、顔に見立てたかわいいデザインにしております。外見を親しみやすくすることで、男性にも女性にも、生理についての話題を会話しやすいものになることを狙っています。

こちらの生理用品ケースは、2022年11月4日〜6日に開催される科学技術振興機構主催のイベント、『サイエンスアゴラ 2022』のわたしの暮らし研究所登壇枠「生理用品設置をきっかけとするコミュニケーションデザイン」にて公開予定です。

<今回の実証実験の目的と今後>
本年度、経済産業省令和4年度 フェムテック等サポートサービス実証事業として、「生理用品設置をきっかけにしたコミュニケーションデザイン」をプログラムとして実施し、その実証結果をまとめ、実証事業の終わりに『生理用品設置に関する提言書』を作成する予定です。

生理用品の設置はダイバーシティ&インクルージョンの進んだ企業では、検討が進んでいますが、全国にはまだ声をあげにくい女性が多く存在しています。LAQDAプロジェクトでは、そのような人たちが、自分の学校や職場の環境でも「生理用品をトイレに欲しい」と言えるためのキットを作成していきたいと考えております。希望がある組織に対し、簡易ケースとキットを無償で配布したいと考えており、今後はクラウドファンディングや寄付も募る予定です。

<わたしの暮らし研究所について>
女性の身体的機能により起こる「不」を解消するためのものづくりを考案するプロジェクト。”save 5 minuites”をスローガンとして掲げ、生活の中の瑣末な作業時間と労力発生を解決する社会システムやプロダクトの企画考案を行っています。

※生理用品トイレ設置を目指すLAQDAプロジェクトについて
昔駅のトイレにトイレットペーパーがなかったことを、今の若い世代が「えー!そんな時代があったの!?」と驚くように、2030年に初経を迎える女子たちがふつうに「えー!昔って生理用品がトイレになかったの?」と言える社会をつくることを目指し、2019年11月〜2020年1月までリニューアル後の渋谷PARCO BOOSTER STUDIO by CAMPFIREにてIoTプロトタイプの展示を行うほか、薬機法に対応して安定供給を行えるケース開発と社会システムの構築づくりのため、複数の企業に所属する多様なメンバーとともに業界業種の壁を超えて活動しています。

<経済産業省 令和4年度 フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金について>
働く女性の妊娠・出産や更年期等ライフイベントに起因する望まない離職等を防ぐため、女性特有の健康課題は、女性本人だけではなく企業や社会全体で共に解決していくアプローチが欠かせず、その方策のひとつとして、フェムテックの活用が期待されています。経済産業省は、令和3年度より「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」を立ち上げ、このようなアプローチを通じて女性の就業継続を支援し人材の多様性を高めることで、中長期的な企業価値の向上を図ります。

<サイエンスアゴラ2022 開催概要>
開催期間:2022年11月4日(金)~11月6日(日)10:00~18:00
※LAQDAプロジェクトは11月6日(日)のみの出展となります
会場:テレコムセンタービル(東京・台場 青海地区)
詳細リンク:https://www.jst.go.jp/sis/scienceagora/2022/

■LAQDAプロジェクトイベント登壇内容
日 時:11月6日(日) 14:30~16:00
会 場:テレコムセンタービル 4Fミニステージ(No.6-4Ma14 )
テーマ:生理用品設置をきっかけとするコミュニケーションデザイン
(Communication design triggered by the installation of sanitary products)

サイエンスアゴラ2022にご参加頂くには、事前登録が必要です。
ご来場当日、会場での受付は混雑が予想されますので、以下のリンク先Webページから事前登録頂くことを推奨いたします。
リンク:https://www.jst.go.jp/sis/scienceagora/2022/participate.html

■本件に関するお問い合わせ
わたしの暮らし研究所株式会社 生理用品トイレ設置普及プロジェクト
Email:info@wk-k.com

 

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