「令和5年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業(ロボットフレンドリーな環境構築支援事業)」
1.背景
これまで、建物内のセキュリティエリアにおいて、ロボットとヒトが共存するためには、下記の課題がありました。
・ロボットは、セキュリティのかかった扉を解除できないため、稼働エリアが限定されている。
・ロボットと出入管理サーバーの通信において、標準化された通信規格がないため、各ロボットメーカーの開発コストが増大する。
・2台のロボットが同一の扉を利用するときに制御ができない。
・フラッパーゲートの利用において、センサー位置の高さに満たない小型ロボットは通行を検知されない。
これらの課題を解決し、複数タイプの扉とロボットがスムーズに連携できるようにするために、様々なシチュエーションを想定して実証実験を行います。
2.実証実験の概要
警備(案内)ロボットおよび清掃ロボットを共有のインタフェイスを活用してセキュリティ扉と連携動作させることで、セキュリティレベルの異なるエリアを自立移動で各サービスを実現します。
実証フィールド:戸田建設 筑波技術研究所
ロボットと連携する扉:自動ドア、フラッパーゲート、手動の電気錠扉
各社の役割
No. |
会社名 |
役割 |
1 |
ALSOK |
・警備ロボット提供 ・ロボット、セキュリティ連携システムの開発 |
2 |
戸田建設(株) |
・最適な施設運用方式の検討 ・ネットワーク設定変更 ・実証全体調整業務 |
3 |
三菱電機ビルソリューションズ(株) |
・出入管理装置の提供 ・ロボット、セキュリティ連携システムの開発 |
4 |
(株)クマヒラ |
・フラッパーゲート改修 |
5 |
NECネッツエスアイ(株) |
・清掃ロボット提供 ・ロボット、セキュリティ連携システムの開発 |
3.今後について
当社は、ロボットとヒトの最適な共生空間を創造する『ロボットフレンドリービルディングデザイン』というビジョンを掲げ、この分野のリーディングカンパニーを目指しています。今回の実証実験は(ELVにおけるロボットとヒトの同乗に関する実証実験に続き)本ビジョンの実装力を強化する取り組みとなります。
当社は(一社)ロボットフレンドリー施設推進機構への参画企業として通信規格の標準化に積極的に取り組むとともに、今後も『ロボットフレンドリービルディングデザイン』の構築に向けて更なる努力を重ねて参ります。
『ロボットフレンドリービルディングデザイン』 概要図
ELVにおけるロボットとヒトの同乗に関する実証実験
(一社)ロボットフレンドリー施設推進機構への参画