PHONE APPLとNTT PARAVITAが、従業員の睡眠の質とエンゲージメントに関する実証実験を実施

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すべての企業をウェルビーイング企業にアップグレードすることを​めざす、株式会社PHONE APPLI(本社:東京都港区、代表取締役社長:石原 洋介)と、ねむりのDXカンパニーNo.1をめざすNTT PARAVITA株式会社(大阪市 代表取締役社長:中野 康司、以下「NTT PARAVITA」)は、当社の組織の幸福度を測定するアセスメントサービス「Well-being Company Score」とNTT PARAVITAの従業員の睡眠改善をまるごと請け負う健康経営サービス「ねむりの応援団」を活用し、ウェルビーイング経営と睡眠の質に関する実証実験を実施したことをお知らせします。

■本実証実験の背景 

近年、従業員のメンタルヘルスの不調は意欲や業務効率の低下など企業の生産性に大きく影響するため、従業員の心身を健康に管理・維持する「健康経営」が注目を集めています。働き方の多様化に伴い、「仕事(ワーク)」と「生活(ライフ)」の明確な境界線はなくなり、「どちらかが充実すればもう一方も充実する」相乗効果の生まれる関係として認識され始め、従業員の仕事面以外のサポートも健康経営に欠かせないものと考えます。しかしながら、企業が従業員のプライベートの範囲も含めた行動変容を促すことは容易ではないという課題があります。 

 

そのような課題がある中で今回は企業として「睡眠に関与してみること」でエンゲージメントに良い影響を与えるかを実験してみました。 

 

睡眠は、食事や運動と並ぶ健康の三大要素であり、生活の中で多くの時間を占める睡眠を整えることはメンタルヘルス不調を予防し、健康経営につながることが期待できます。実際に、睡眠に問題がある場合とそうでない場合の生産性損失コストの差は、年間約32万円/⼈になると試算されており、NTT PARAVITAのこれまでの睡眠改善実績からも睡眠と生産性の相関関係が明らかになっています。(※1) 

その一方で睡眠は客観的に捉えることや短期間での変化が感じづらく、従業員の健康改善に向けた取り組みの優先度が上がらない傾向にあります。 

ICTを活用しデータで個々人の睡眠状況を可視化、睡眠の専門家の伴走というアプローチで従業員の行動変容を促し、睡眠改善につながるか。その結果が従業員のウェルビーイング=幸福度や睡眠充実につながるかという観点でPHONE APPLIとNTT PARAVITAは実証実験を行いました。 

 

※1 経済産業省「企業の『健康経営』ガイドブック~連携・協働による健康づくりのススメ~ (改訂第1版) 」 

 

■本実証実験の概要 

実施期間 

2023年7月3日~2023年8月24日 

対象者 

28名 

(うち睡眠改善介入群13名・非介入群15名) 

実験内容 

いずれの群もActive Sleep Analyzer(※2)による期間中の睡眠データを計測し、睡眠に関するセミナー視聴および睡眠に関する相談受付を実施。 睡眠改善介入群については、上記に加えて期間中に1回のオンラインアドバイスによる睡眠改善指導を実施。 

それぞれの群において、Well-being Company Score(以下、WCS)(​※3)と睡眠データの前後データを比較する。 

備考 

※2 パラマウントベッド社製の睡眠データ計測センサー 

※3 組織の幸福度を測定するパルスサーベイ 

■実証実験の結果 

PHONE APPLIの従業員28名が参加した本実証では、NTT PARAVITAの睡眠改善サービス「ねむりの応援団」と同じプログラムを参加者に実施しました。実証参加者は介入群・非介入群の2つのグループに分け、介入群(13人)には、期間中に1回のオンラインアドバイスによる睡眠改善指導も合わせて行いました。介入群・非介入群には、それぞれ実証開始時と終了時に睡眠の質を確認する「アテネ不眠尺度」(※4)と組織の幸福度を測定する「WCS」を実施し、両群から得られた回答を比較することで、睡眠改善サービスの有効性とウェルビーイングの相関性を検証しました。 

 

実証前後に実施した参加者の「睡眠の質」を確認する調査を比較したところ、介入群では開始時6.15点から2.42点(▲3.73)、非介入群では開始時 5.93  点から 4.92  点 ( ▲1.01 )と、両群で改善が見られました。組織の幸福度を測定する「WCS」(7点満点)については、総合的な点数に大きな変化は見られなかったものの、エンゲージメントに関する数値においては介入群で開始時4.15点から4.38点 (+0.23)、非介入群では開始時4.33点から4.67点(+0.34)と、睡眠改善プログラム参加者全体の改善を確認しました。 

 

※4 世界保健機関(WHO)が中心となって設立した「睡眠と健康に関する世界プロジェクト」が作成した世界共通の不眠症の判定方法。8つの質問に対する回答を最大24点で数値化し、不眠度を測定。  

 

<参加者の声> 

「自身の睡眠を意識する機会になった」(30代・女性) 

睡眠のオンラインアドバイスで、夜中に目が覚めて時に時計を見ることで脳が覚醒することを知りました。  実証実験中は睡眠時間を7時間確保するよう心掛け、寝られなくても意識しすぎないよう心掛けました。 平日、休日ともに就寝・起床時間を揃えたことで日中の眠気が軽減し、仕事での集中力が高まりました。実証実験を通じて自身の睡眠を意識する良い機会になりました。メンバー同士で睡眠について話すきっかけにもなり、社内コミュニケーションの活性化にも効果を感じました。 

 

「就寝時間を整えたことで、良い気持ちで1日をスタートできるようになった」(20代・男性) 

これまで、どちらかというと早起きが苦手でしたが、実証実験の睡眠のオンラインアドバイスをもとに、就寝前の室内照明の明るさを見直しことで早く眠りにつくことができるようになりました。実証実験を通して、自身のライフスタイルを朝早くに目覚め、夜早くに眠る「朝方」にシフトできたことで、朝の時間に余裕が生まれ、良い気持ちで1日をスタートできるようになりました。仕事のパフォーマンスにも良い影響を感じました。 

 

「睡眠を整えることで一緒に働く仲間と生産性の高い仕事に取り組めた」(20代・男性) 

これまで日中に疲労感を感じることがあり睡眠の質に課題を感じていましたが、実証実験で睡眠計測を行ったことで、自身の睡眠の問題は「質」でなく「睡眠時間」であることに気付きました。自身の生活に取り入れやすいアドバイスで睡眠時間を確保できるようになったことで、朝すっきり目覚められるようになり、メンタルの安定にも効果を感じました。職場のウェルビーイングの観点では、睡眠を整えることで自身が健康的になり、一緒に働く仲間とより生産性の高い仕事ができることを実感しました。 

 

これらの結果から、睡眠の質を高めることが従業員と職場のウェルビーイング向上につながり、企業のエンゲージメントの向上、ひいてはウェルビーイング経営の実現に寄与する可能性があることを確認しました。 

 

■今後の取り組みについて 

PHONE APPLIは、社員の心身の健康を管理・維持する「健康経営」に留まらず、社員が心身ともに健康でいられて社会的にも満足できる「ウェルビーイング」を重視した職場環境や制度づくりに努めます。そして、社員の働きがいやエンゲージメントを大切にすることで、組織が成長する「ウェルビーイング経営」を推進していきます。 

 

NTT PARAVITAは、ユーザーの睡眠動向を可視化し、睡眠を整えることで未病ケア社会、病気になりにくい社会をつくることをミッションとした事業を展開しています。この度のPHONE APPLI社との実証実験の結果を踏まえ、これまでの健康経営を推進する企業のサポートに加え、従業員のメンタルヘルス不調の低減にも寄与していくことで、従業員のエンゲージメント向上と人的資本経営の推進に貢献していきたいと考えています。 

 

<今回の実証実験で提供した「ねむりの応援団」について> 

ねむりの応援団は、健康経営に取り組む企業の従業員をサポートする健康経営サービスです。利用者には睡眠の専門家がパーソナルトレーナーとして伴走し、従業員の疾病予防、生産性向上、メンタルリスクの低減につながる睡眠改善アドバイスを行います。健康経営を推進したい施策担当者に代わり、運用から振り返りまでを全てサポートしています。 

 

「ねむりの応援団」について詳しくはこちら 

https://nemuri-supporters.nttparavita.com/ 

 

 

<NTT PARAVITA株式会社 会社概要> 

代表取締役社長  :中野 康司 

所在地      :〒541-0042 大阪府大阪市中央区今橋4丁目3−22 淀屋橋山本ビル 8F      

設立       :2021年7月 

資本金      :100,000,000円 

業務内容               :ICTを活用した未病早期発見の支援や健康促進のための情報提供を目的としたヘルスケア事業  

URL       :https://www.nttparavita.com/ 

 

 

 

<組織の幸福度を測定する「Well-being Company Score」について> 

「ホワイト企業大賞」のアンケート40問を基に幸福学の第一人者である慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 前野隆司教授がコンピューター解析により導き出した「ホワイト企業の3つの因子」【いきいき因子】 【のびのび因子】【すくすく因子】合計12問を使用しています。健康診断のように定期的に診断することで、組織や自身の幸福度の定点観測ができ、変化に気づいたり、幸福度低下=生産性低下を未然に防ぐことができるパルスサーベイです。 

 

《株式会社PHONE APPLI会社概要》 

代表取締役社長  :石原 洋介 

所在地      :〒105-0001 東京都港区 虎ノ門4丁目3番13号 ヒューリック神谷町ビル8階 

設立       :2008年1月 

資本金      :398,365,710円 

業務内容     :PHONE APPLI PEOPLE(組織を強くするコミュニケーションポータル)等クラウドサービスの企画・開発・販売、アプリケーション開発・販売(Microsoft、Cisco、Salesforce等の連携アプリケーション)、ウェルビーイング経営のコンサルティング事業、オフィスコンサルティング事業、テレワーク・フリーアドレスに適した什器の販売、各種IP-PBX対応アプリケーションの開発・運用、各種IP-PBX設計・構築・保守、その他通信設備工事 

URL       :https://phoneappli.net/ 

 

《本件に関するお問い合わせ先》 

株式会社PHONE APPLI 

〒105-0001 東京都港区虎ノ門4丁目3番13号 ヒューリック神谷町ビル 8階 

広報部  

E-mail:pr@phoneappli.net 

 

NTT PARAVITA株式会社 

〒541-0042 大阪府大阪市中央区今橋4丁目3−22 淀屋橋山本ビル 8F  

マーケティング部 

E-mail :contact@nttparavita.com 

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