【LINEリサーチ】​エシカル消費に「興味がある」人は4割以上、60代でもっとも高く5割以上という結果に ふだん意識して行っている行動は「エコバッグを利用している」が約7割

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LINE株式会社では、同社が保有する約604万人の国内最大級のアクティブな調査パネルを基盤とした、スマートフォン専用のリサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」を運営しております。

このたびLINEリサーチでは、日本全国の男女を対象に、SDGsの17のゴールとも密接に関わる「エシカル消費」について調査しましたので、その結果をお知らせいたします。

※調査結果の詳細はLINEリサーチの調査メディア「リサーチノート」でご覧いただけます:
https://research-platform.line.me/archives/40419070.html
https://research-platform.line.me/archives/40419924.html
※SDGsに関する第一弾の調査結果:
https://research-platform.line.me/archives/40328498.html
※本リリース内のグラフ画像につきましては、「プレスリリース素材ダウンロード」より、ご確認ください。

■​エシカル消費の認知は5割弱、認知の経路は「テレビ番組・CM」がもっとも高く3割超
人々や地域、社会、そして地球環境に配慮した買い物や、その他のお金を使う行動や考え方を指す「エシカル消費」について、知っている人がどのくらいいるのか聞いてみました。

「内容をよく知っている」「内容をある程度知っている」「言葉を聞いたことがある程度」を合わせた認知は全体で5割弱となり、年代があがるにつれて割合が高くなる傾向にあり、60代では54%の認知となりました。「まったく知らない」は、全体で5割強となっています。「SDGs」の認知では、若い年代が高い割合でしたが、「エシカル消費」については上の年代の認知が高くなりました。
認知している人の中でも、「内容をよく知っている」「内容をある程度知っている」を合わせた内容まで認知している割合は19%で2割弱でした。また、年代で大きな差はみられませんでした。

続いて、エシカル消費の認知者※に「エシカル消費」という言葉をどこで見聞きしたか聞いたところ、「テレビ番組・CM」が、もっとも高く3割超となりました。
(※「エシカル消費」の「内容をよく知っている」「内容をある程度知っている」「言葉を聞いたことがある程度」と回答した人)

グラフはありませんが、年代別のトピックとしては、全体でもっとも高い「テレビ番組・CM」は年代が上がるほど割合が高くなり、30代以上では3割超でした。2番目の「SNS」は、20代、30代で2割弱と他の年代に比べてやや高くなっています。
一方、10代では「授業や会社の研修」が3割超となり10代が見聞きする機会としてはもっとも高くなりました。20代でも上位になっています。
60代では「雑誌・書籍」や「新聞・折り込みチラシ」の割合も他の年代に比べて高い傾向となっています。

■エシカル消費への興味は4割超、60代では半数以上ともっとも高い
エシカル消費について説明をしたうえで、エシカル消費について興味があるか聞いたところ、全体では「興味がある」と「やや興味がある」を合わせた44%が【興味がある】という結果になりました。

10代から50代までは「どちらともいえない」が3割台後半で高い割合を占めています。
60代では、【興味がある】割合が53%と5割を超え、他の年代に比べ高くなりました。

グラフにはありませんが、男女別にみてみると、女性では【興味がある】割合が約半数、男性では4割弱となり、女性のほうが興味を持っているという傾向がみられます。

続いて、「エシカル消費」を意識してふだん行動しているかについて聞いてみると、「している」「ややしている」と回答した【意識して行動している】割合が33%となりました。
年代別では、年代が上がるほど行動している割合が高くなり、60代は【意識して行動している】割合が4割超と他の年代に比べて高く、先ほどご紹介した『興味』の結果と比例していることがわかります。

グラフにはありませんが、男女でみると前項の『興味』の結果と同様に女性のほうが【意識して行動している】割合が高くなっています。

■ふだん意識して行っている行動は、「エコバッグを利用している」が約7割
「人・社会・地域・環境に配慮した消費行動」について、ふだん意識して行っているものについて聞きました。
「エコバッグを利用している」が約7割と全体でもっとも高い行動となりました。次いで「買った食品は食べきる、使い切っている」が5割超となりました。

年代別の傾向をみると、全体1位の「エコバッグを利用している」と、2位の「買った食品は食べきる、使い切っている」は、どの年代でも同じ順位となりました。
10代~30代では「ものを長く使うために大切にしている」や「必要な分だけを購入・注文している」が3位、4位と続きます。
一方、50代、60代では「ごみを減らす工夫、分別を心がけている」や「こまめな節電をしている」の項目が上位となりました。また、6位以降ですが、60代では「リサイクルを積極的にしている」も4割超となりました。

グラフにある上位5位以内には入りませんでしたが、50代、60代の男性では「ハイブリッドカー・電気自動車の使用/購入を検討している」が2割前後となり、他の年代に比べて高くなりました。

なお、ふだん意識して行っている「人・社会・地域・環境に配慮した消費行動」について「特にない」と回答した割合は全体でわずか6%でした。
エシカル消費について【興味がある】は44%、【それを意識した行動をしている】は33%という結果でしたが、既に、ふだんの生活の中で何らかのエシカル消費に関連する消費行動をしている割合が9割を超えていることが明らかになりました。

■「エシカル消費」を取り入れる際、価格の高さや効果の見えづらさがネックの1つに
「エシカル消費」について【興味がある人※1】または【行動している人※2】に、日常生活に「エシカル消費」の行動を取り入れるにあたって、難しいと感じることについて聞きました。
(※1「エシカル消費」に「興味がある」「やや興味がある」と回答した人 ※2「エシカル消費」を意識して行動を「している」「ややしている」と回答した人)

全体では、「関連する商品・サービスの価格が高いこと」がもっとも高く3割弱となりました。
次いで、「自分だけが行動しても、あまり効果がないと思うこと」「経済的な負担が大きいこと」「社会・環境の改善への効果がわからないこと」と続きます。

グラフにはありませんが、上の年代では「関連する商品・サービスの価格が高いこと」が、若い年代では「自分だけが行動しても、あまり効果がないと思うこと」が高くなる傾向がありました。

次に、「エシカル消費」を日常に取り入れる際に難しいと感じることについて、「エシカル消費」に興味がある人、意識して行動している人を軸にみていきます。

【エシカル消費に興味があり、行動している人】
こちらの層は、他に比べて「関連する商品・サービスの価格が高いこと」が3割超でもっとも高くなりました。

【エシカル消費に興味はあるが、行動していない人】
「エシカル消費がよくわからないこと」が24%となり、また、「行動の仕方がわからないこと」も21%と難しいと感じる項目として上位となりました。興味はあるが、どういうことをしていいかよくわからないから行動ができていないという様子がみられます。

【エシカル消費に興味はないが、行動している人】
効果や価格についての項目が上位となりましたが、「ふだん、いちいち考えて行動していないこと」の項目がランクインしている点が特徴的です。

■エシカル消費につながる商品やサービス、利用したい人は約7割
ここからは商品やサービスの利用意向についてみていきます。「人・社会・地域・環境に配慮した企業の商品やサービス」を積極的に利用・購入したいかどうか聞いたところ、全体では「そう思う」「ややそう思う」を合わせた約7割が、利用・購入したいと回答しており、前向きな様子がうかがえます。

年代別でみると、どの年代も7割前後 となり、中でも10代と70代で利用・購入したいという意向が高い傾向となりました。
一方で、「あまりそう思わない」「そう思わない」という回答は1割以下となりました。

■「人・社会・地域・環境に配慮している」と公表し、価格が高い商品・サービスの利用意向は約4割
次に、「人・社会・地域・環境に配慮し た企業の商品やサービス」を積極的に利用・購入したいという意向がある人に、以下の2つの商品・サービスがあった場合に、どのような意向があるかについて聞きました。

▼調査内で提示した2つの商品・サービス

全体では、人・社会・地域環境に配慮していると公表し、価格が高い「Aを利用したい」「ややAを利用したい」を合わせた【Aを利用したい】割合は44%。人・社会・地域環境に配慮しているとは公表せず、価格が安い「Bを利用したい」「ややBを利用したい」を合わせた【Bを利用したい】割合は、26%となり、【Aを利用したい】のほうが高くなりました。「どちらといえない」は3割と比較的ボリュームを占めています。

前のグラフでは【利用・購入したい】が各年代7割前後と高かったのに対して、【(価格が高い)Aを利用したい】は44%ということから、商品・サービスを選ぶ際に価格の高さが選ぶ際のネックの1つになっていることがわかります。

年代別でみると【Aを利用したい】割合は10代がもっとも高く5割超、次いで60代となりました。

■今後利用したい商品・サービスは、「食品ロスを減らすことにつながる商品・サービス」
前述の【【A】の商品・サービス※を利用したいと回答した人】に、今後、どのようなものを利用したいか聞きました。聞きました。
(※人・社会・地域・環境に配慮していると公表された企業の商品・サービス。Bに比べると価格が高い)

全体では「食品ロスを減らすことにつながる商品・サービス」が5割超でもっとも高くなり、次いで「LED電球や充電式電池など省エネの商品」が5割となりました。

年代別にみると、ほとんどの項目において年代が上がるにつれて割合も高くなる傾向にありますが、年代ごとに利用したい商品やサービスの傾向がやや異なります。
「食品ロスを減らすことにつながる商品・サービス」は、10代~40代で1位となっています。

10代では「フェアトレード認証※の商品」が他の年代に比べて利用意向が高くなっています。また「エコマーク※の商品」についても上位となりました。 
30代では他の年代に比べて「オーガニック商品」の利用意向が高い傾向となりました。

50代、60代では、「LED電球や充電式電池など省エネの商品」が高く6割前後となりました。この年代は、ふだん意識して行っている消費行動においても「節電」が高い傾向でした。
60代は、他の年代に比べ上位5位の数値が高くなっており、利用意向の高さがうかがえます。 エシカル消費への興味や行動も高く、今後のエシカル商材への利用意向も高いことから、積極的に取り入れていきたいという意向が見受けられます。
(※フェアトレード認証:公平・公正な貿易の認証商品 ※エコマーク:環境保全に役立つと認められた商品に付けられるマーク)

LINEリサーチでは、今後も国内最大級のアクティブな調査パネルを基盤に、様々な調査を定期的に実施してまいります。

【調査について】
LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国の15~69歳男女
実施時期:2022年5月25日~5月28日
有効回収数:654,530サンプル
集計対象:有効回収数の中からランダム抽出した男女15~69歳の49,145サンプル
※性別年代構成比を市場にあわせてウェイトバック
※表/グラフ中の数字は小数第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならなかったり、同じパーセンテージでも見え方が異なったりする場合があります

【「LINEリサーチ」について】
「LINEリサーチ」は、企業における事業開発・マーケティング活動の最大化を目的にした、スマートフォン時代のリサーチプラットフォームです。約604万人のアクティブモニターのうち10〜29歳が50%を占め*、学生や若年向けの出現率の低い調査も実施可能です。また、従来型の調査パネルと異なり、リサーチ興味度の薄い層にもコンタクトが可能なため、より一般的な意見を収集できます。LINEのプッシュ通知で配信するため、ユーザーがリアルタイムで回答しやすいだけでなく、スマートフォン上で回答しやすい画面設計を行っていることで、効果的に調査を実施することが可能です。
* 2022年6月時点

「LINEリサーチ」公式サイト:https://www.linebiz.com/jp/service/line-research/

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