IoT検定制度委員会 FDE検定プロジェクトは、DX・AX時代に求められる新たな人材像として「FDE(Forward Deployed Engineer)」を日本の事情を加味して独自に定義し、その育成・評価を目的とした「FDE検定制度(Forward Deployed Engineer Certification Framework)」構想を、国内初※1の資格制度として発表いたしました。

本制度は、「AIを使える人」ではなく、「AIエージェントを活用して業務成果を継続的に創出できる人」を評価することを目的としています。知識と応用能力、実践能力、成果を段階的に証明する三層評価モデルにより、AI時代の成果創出人材を可視化します。
企業におけるDX推進や生成AI活用が急速に進展する一方、多くの組織ではPoC(概念実証)段階から本番運用への移行や、現場定着、成果創出に課題を抱えています。
FDE検定制度は、AIを使える人材を認定する制度ではありません。
AIエージェントを活用して業務変革を実現し、その成果を継続的に創出できる人材を評価する制度です。
生成AIの普及により、多くの企業がAI活用に取り組み始めています。しかし、実際には導入後の定着や成果創出まで到達できる組織は限られています。
FDE(Forward Deployed Engineer)は、この課題を解決するために定義された新しい専門職です。
AIエージェントによる業務変革を設計し、実装し、現場に定着させ、その成果を組織全体へ拡大していく。
FDE検定制度は、その実践能力と成果創出力を評価する日本初の人材評価制度です。
※1 2026年5月31日現在の調査による。
DX・AI導入が抱える課題
近年、多くの企業がAIやDXへの投資を進めています。
しかし現場では、
-
PoC止まりで終わる
-
システムは導入したが活用されない
-
業務変革に至らない
-
成果が測定されない
-
導入後の定着が進まない
といった課題が数多く発生しています。
IoT検定制度委員会では、その根本原因を「実装できる人材」ではなく、「現場で成果を出す責任を担う人材」が不足していることにあると考えています。
FDE検定制度は、AI時代における新しい職業定義の提案でもあります。
私たちは、「エンジニア」「コンサルタント」「プロジェクトマネージャー」という従来の職種区分ではなく、AIを活用しながら現場変革と成果創出を担う新たな専門職としてFDEを定義します。
FDE(Forward Deployed Engineer)とは
FDEとは、AIエージェントによる業務変革を設計し、実装し、現場へ定着させ、継続的な成果創出まで責任を持つ専門人材です。
FDEは単なるAI活用人材ではありません。
AIエージェントを現場に根付かせ、人とAIが協働する新しい業務プロセスを構築し、その成果を組織全体へ展開することを使命とします。
FDE検定制度は、そのような人材を社会的に可視化するための新しい評価基準として設計されています。
|
段階 |
フェーズ |
役割 |
|
第1段階 |
DESIGN |
業務課題を分析し、AI前提で業務を再設計する |
|
第2段階 |
BUILD |
AI・デジタル技術を活用した仕組みを構築する |
|
第3段階 |
EMBED |
現場に定着させ、継続的に活用される状態をつくる |
|
第4段階 |
SCALE |
成果を再現可能な形で組織全体へ展開し、継続的な価値創出につなげる |
特に「EMBED(定着)」および「SCALE(成果拡大・組織展開)」を必須責任範囲とすることが、FDE最大の特徴です。
多くのDX・AIプロジェクトは「導入」や「実装」で終了します。しかしFDEは、現場への定着と成果の横展開まで責任を持ち、継続的な価値創出を実現することを使命としています。
世界初※2の「検定・認定・認証」三層評価モデル
FDE制度では、人材の価値を知識だけで評価するのではなく、「AIエージェントによる業務変革の定着と成果創出」まで評価する新しい仕組みを導入します。
※2 2026年5月31日現在の調査による。
FDE人材評価フレームワーク
|
区分 |
評価対象 |
証明する内容 |
|---|---|---|
|
検定 |
知識・理解 |
実装力の前提となるスキルを測定・証明 |
|
認定 |
実践能力 |
現場での実装力・導入力を測定・証明 |
|
認証 |
成果実績 |
現場で創出した成果を評価・証明 |
従来の資格制度は、「知識を持っていること」を証明する仕組みでした。
FDE制度ではさらに、
知識がある
↓
実装できる
↓
定着できる
↓
成果を出せる
という成長プロセス全体を評価対象とします。
企業が本当に求めているのは、「資格保持者」ではなく「成果創出者」であるとの考えに基づく設計です。
レベル設計
FDE制度は現時点で3段階で構成されます。
|
レベル |
到達目標 |
|
レベル1 |
AI前提思考への転換 |
|
レベル2 |
実装・導入 |
|
レベル3 |
成果創出・組織変革・再現性 |
レベル3では、他組織でも成果を再現できる人材を「FDEコンサルタント」と位置づけ、組織変革や横展開までを対象とします。
AIエージェント時代を前提とした制度
FDE制度では、AIエージェントを単なるツールとしてではなく、
「業務を再設計するための構造」
として位置づけています。
レベル1では概念理解、レベル2では実装コア、レベル3では成果創出の手段として扱い、AIエージェント時代に対応した実践的人材育成を目指します。

制度誕生の背景
本制度は、現場でDXやAI導入支援を行う実務家たちの危機感から生まれました。
IoT検定制度委員会のDXプロジェクトメンバーである山口透氏、大石光宏氏、近森満氏の3名は、長年にわたり企業変革の現場に携わる中で共通の課題を感じていました。
それは、
「技術は進化しているのに、成果が出ていない」
という現実です。
生成AIやAIエージェントの登場によって企業の可能性は飛躍的に広がりました。しかし、多くの組織では導入そのものが目的化し、本来得られるべき成果まで到達していません。2026年5月22日、この3名が登壇したイベント「経営者のための生成AI&AIエージェント活用実践セミナー」後の会話で、現場支援を続ける3名はある共通認識に至りました。
「今、人材と役割の定義、そのものを変えなければならない。」
そこからプロジェクトメンバーと生成AIは休むことなく議論と設計を重ね、本制度の構想策定と発表準備を一気に進めました。私たち自身が現場で悩み、現場で苦しみ、現場で成果創出に挑戦してきたからこそ、この制度には実務者の想いが込められています。
FDE構想の原点は、「企業ごとに異なる課題に対して、最適なAI活用を設計・実装できる人材が必要である」という考え方にあります。
FDEは特定のAIサービスを導入する役割ではありません。
企業の現状を分析し、課題を抽出し、その解決に最適なAIモデルやAIエージェントを選定し、現場への実装から成果創出までを担います。
また、FDEにおける“Engineer”は必ずしもプログラミングを行う技術者を意味するものではありません。
現場業務を理解し、AIの特性を理解しながら、業務改善と変革を推進する実践者こそがFDEの本質です。
プロジェクトメンバーコメント
「生成AIとAIエージェントが社会を大きく変えようとしている今、本当に必要なのはツールを使える人ではなく、現場で成果を創出できる人材です。
FDE検定制度は、現場で変革を実現する人材を社会的に可視化するための挑戦です。
本制度が、日本企業のDX推進やAI活用を加速させ、Society5.0時代における新たな価値創造と社会課題解決につながることを願っています。」
FDE検定プロジェクト
-
山口 透
-
大石 光宏
-
近森 満
今後の展開
IoT検定制度委員会では、今後以下の取り組みを推進します。
-
FDE検定シラバス策定
-
認定制度設計
-
認証制度設計
-
企業実証プロジェクト実施
-
教育機関連携
-
パートナー企業募集
-
レベル1試験開始準備
2026年7月からレベル1試験のアルファ試験、ベータ試験を実施したのち、本試験を開始いたします。また年内中にはレベル2認定の運用を目指します。さらにレベル3認証については1年以内の運用開始を検討しています。
また、AIベンダー、SaaS企業、SIer、教育機関との連携を進め、産業横断型の人材育成エコシステムの構築を目指します。
FDE検定制度が目指すもの
FDE検定制度は、単なる資格制度ではありません。
それは、AIエージェント時代における新しい職業定義であり、新しい人材評価基準への挑戦です。
私たちは、
「何を知っているか」
ではなく、
「何を実現したか」
が評価される社会を目指します。
FDE検定制度は、「AIを使える人」ではなく、「AIエージェントで成果を出せる人」を社会に可視化するための新しい基盤づくりを推進してまいります。
団体概要
団体名:IoT検定制度委員会
事業内容:IoT・AI・DX分野における人材育成・教育支援、スキル標準化、検定制度運営
プロジェクト名:FDE(Forward Deployed Engineer)検定プロジェクト
本件に関するお問い合わせ先
IoT検定制度委員会
運営事務局(株式会社サートプロ内)
E-mail:info@iotcert.org
Web:https://www.iotcert.org
お問い合わせフォーム:
https://forms.gle/duR932GEvu8BSyhY8



