生成AIで要件定義書レビューを高度化

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株式会社オービーシステム(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:豊田利雄、以下「当社」)は、国立大学法人大阪大学共創機構の未来社会共創コンソーシアム制度(※1)を活用し、2025年10月より大学院情報科学研究科ソフトウェア設計学講座と共同で、「生成AIを用いた要件定義書レビュー(※2)支援に関する実証的研究」を実施いたしましたので、お知らせいたします。

【研究実施の背景と研究内容】

システム開発における要件定義工程は、ユーザからの開発要望を受け、システムとして実現する範囲を決定する重要な工程です。要件定義書はそれらを記述する重要な成果物ですが、ユーザからの要求事項やそれらの打合せ結果等の関連ドキュメントが多く、網羅的な確認が煩雑で取りまとめには多大な工数が発生します。また、後工程で抜け漏れや不整合が発覚した場合、システム全体の開発計画に影響を与える重大なトラブル発生のリスクを抱えてきました。

この課題を受け本研究では、当社内のパッケージ製品の開発工程における実証研究を通じて、要件定義書と関連資料等の整合性確認方法に着目し、生成AIを用いて要件の抽出・対応付けを自動化するレビュー支援手法を立案し検証しました。その結果、従来の人手による確認では見落とされがちだった欠落要件や根拠不明要件を高い精度で検出できることを確認しました。

【今後の展開】

現在、本研究成果の実プロジェクトへの適用を進めるための整備を推進しており、今後は本研究成果を自社開発案件に適用するとともに、要件定義工程の品質向上や効率化に課題を持つお客様への提案を進めてまいります。

生成AIを活用したシステム開発の世界では「バイブコーディング」(AIが人の指示をもとにプログラムの実装まで担う開発手法)等の“AIがソフトウェアそのものを開発する”時代が到来しておりソフトウェア開発の生産性の飛躍的向上が期待されています。この中において要件定義工程は人間が要求するシステムへの要求を具現化する工程であり、技術やコストや時間との制約から機械化が非常に困難な工程になっています。
当社としては今回の研究を契機に更に生成AIの活用を推進し、「人が要件を立案し決定する工程」から「要求や制約をAIが整理・分析し要件を立案し人間が最終判断する工程」への変革を目指します。
また今後も産学連携を通じてAIを始めとした先進技術の活用を推進し、システム開発を通じた社会への価値提供に努めてまいります。

※1「未来社会協創コンソーシアム」とは

「未来社会共創コンソーシアム」は、大阪大学と産業界との共創を通して、将来の新たな社会的・学術

的価値及びビジネスを社会に提供するための仕組みであり、企業が取り組む課題をベースに、社会課題

の全体像の把握と本質的な問い立てを共に考え、解決のための取組みを共創する制度です。

当社の生成AIを活用した付加価値創造の取組みに新たな気づきを得る狙いでこの制度を活用しています。

※2「要件定義書」とは
システム開発依頼者側の要求内容を受けて、それらをどのような方法で実現(システム開発)すべきかを定めてまとめたもの。システム開発の上流工程で実施される作業。

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