【7月20日は「中小企業の日」】中小企業が注目するビジネスキーワード、第1位は?

この記事は約7分で読めます。
株式会社朝日広告社(本社:東京都中央区/代表取締役 社長執行役員:福地 献一)は、2022年度より、新組織「戦略ビジネスチーム」を発足し、日本企業の99.7%を占めると言われている中小企業の支援を加速させています。この度、7月20日の中小企業の日(※)にちなんで、全国の中小企業・スタートアップ企業を経営、又は勤務する882名を対象に調査を実施。トレンドのビジネスキーワードに関する意識や、業務を推進するにあたってのマーケティング課題について聴取し、業種別や役職者別での分析を行いました。
(※)7月20日は「中小企業の日」、また7月の1か月間は「中小企業魅力発信月間」です。中小企業の存在意義や魅力等に関する正しい理解を広く醸成するために、2019年6月、国において「中小企業の日」及び「中小企業魅力発信月間」の実施が決定されました。
■ビジネスキーワード注目度
ビジネスキーワード注目度ランキング
【図表1】(Q.あなたが注目しているものをいくつでもお選びください。複数回答)

※聴取したビジネスキーワード一覧…SDGs/ESG投資/カーボンニュートラル/エシカル消費/メタバース/AI(人工知能)/VR(仮想現実)/DX(Digital Transformation)/Z世代/ジェンダーギャップ解消/ダイバーシティ/フェムテック/D2C(Direct to Consumer)/サブスクリプション/ライブコマース/クライドファンディング/ファンベース/インフルエンサーマーケティング/UGC(User Generated Contents)/マーケティングオートメーション

中小企業が注目するビジネスキーワード1位は「AI(人工知能)」。また、ビジネスのデジタル化、グリーン化に関連するキーワードが上位にランクイン。

  • 注目度が最も高かったのは「AI(人工知能)」(45.2%)となった。  続いて「SDGs」(32.3%)、「カーボンニュートラル」(20.9%)のサステナブル関連のキーワードが並んだ。また、4位、5位は「サブスクリプション」(19.3%)「DX」(18.3%)となり、デジタルを通じたビジネス変革に関する興味を窺える結果となった。【図表1】
  • 「AI(人工知能)」に注目する理由を見ると、「人員不足の解消につながる可能性がある」「マンパワー不足が加速するであろう日本経済に、必要となってくる分野だから」といった人手不足に関するコメントが散見され、中小企業が直面しているヒューマンリソースの問題が浮き彫りとなった。
  • また、「SDGs」「カーボンニュートラル」に注目する理由は、「企業の生き残りには、避けられない課題だから」「CO2削減が経営課題となっているので」といったコメントが見られ、企業の生き残りを左右する経営課題となっている状況が窺えた。

■​ビジネスキーワード認知度
20のビジネスキーワードの認知度。トップは、注目度と同じく「AI(人工知能)」。

  • 各キーワードの認知状況について聞いたところ「AI(人工知能)」の認知率が98.5%でトップとなり、ほぼ100%に近い結果となった。次いで「クラウドファンディング」が94.7%。「SDGs」も93.7%という結果となり、ビジネスの共通言語として浸透・定着している状況が窺える。【図表2】
  • 続いて、認知状況を業種別で見てみると『スタートアップ』においては、全体と比較し「メタバース」「DX」「マーケティングオートメーション」「ライブコマース」等のデジタル関連のキーワードで10pt以上の差をつけて認知度が高い結果となっている。【図表2】
  • さらに、役職者別で見てみると『役員以上の経営層』での認知度が全体に比べ高い傾向となった。また、「ジェンダーギャップ解消」「ESG投資」で10pt以上の差がついており、経営における社会的な取り組みへの意識の高まりが窺える。【図表3】

ビジネスキーワード認知度(全体及び業種別)
【図表2】(数値は「内容まで知っている」「聞いたことがある」の合計)

 

ビジネスキーワード認知度(全体及び役職者別)
【図表3】(数値は「内容まで知っている」「聞いたことがある」の合計)

■マーケティング課題
中小企業のマーケティング課題。最も課題と感じている項目は「新規顧客の獲得」で、業種・役職者別に関わらずトップ。

  • 業務推進上でのマーケティング課題(全体)トップは「新規顧客の開拓」(44.3%)。次に「商品・サービスの新規開発」(26.9%)、「デジタルスキルの向上」(26.5%)という結果となった。【図表4】
  • 「新規顧客の獲得」を課題と考える理由として「コロナ禍で新規顧客が減っている」「コロナ禍で1件あたりの取引額が減少しているため」等、コロナ禍の影響とするコメントが散見された。

マーケティング課題(全体)
【図表4】(Q.あなたが普段の業務を推進していく上で、課題だと感じていることは何ですか。複数回答)

業種別は2位以降に違い。製造業は「社内コミュニケーションの発信」が課題の2位。

  • どの業種においても、課題のトップは「新規顧客の獲得」となった。ただし『卸売業』の52.5%に対し、『製造業』は36.5%に留まり、15pt以上の差がつく結果となっている。【図表5】
  • 『製造業』の課題の2位は、「社内コミュニケーションの発信」となった。「社内コミュニケーションの発信」については、『サービス業』『スタートアップ』で3位の結果となっており、スムーズな業務推進にあたって、意思疎通・共通認識の醸成が重要なポイントと考えられる。また、課題として考える理由を見ると、リモートワークが進んだ結果、個人の考えや思いのキャッチアップに苦心する様子が窺えた。
  • 『サービス業』の課題の2位は、「デジタルスキルの向上」。「人手不足を補うのに必要なスキルだから」「これからはデジタル社会となるので、社員のだれもがデジタルに強くなければならない」といった声が散見され、人手不足解消の期待と、デジタル化に対応する危機感の両面の意見が見られた。
  • 『小売業』『スタートアップ』では、「顧客・ターゲットの理解」が2位となった。理由を見てみると、市場の変化に対応する必要性や、さらなる売上拡大の前提として必須条件として考えている傾向が窺えた。

マーケティング課題ランキング(業種別)
【図表5】

役職者別の課題も2位以降で順位に違いがあるが、5位以内の課題項目は同様の傾向。

  • どの立場でも「新規顧客の獲得」が課題のトップに。ただし『役員以上の経営層』の49.0%に対し『一般社員』は37.5%で10pt以上の差があり、課題感に意識のギャップが見られる。【図表6】
  • 2位~5位のマーケティング課題の項目は、「商品・サービスの新規開発」「顧客の管理・育成」「顧客・ターゲットの理解」「社内コミュニケーションの発信」「デジタルスキル向上」となっており、順位は異なるものの、役職者別でも同様の傾向となった。
  • 例えば、『役員以上の経営層』で2位となった「商品・サービスの新規開発」の課題の理由を見ると「既存ビジネスが成熟し、漸減傾向」「コロナ禍による価値観の変化を感じた」「環境変化が早い」等のコメントが散見。時代の変化に対応した、新しいビジネスアイデアの創出に悩んでいる様子が窺える。

マーケティング課題ランキング(役職者別)
【図表6】

 

以上の調査結果以外の分析レポートやマーケティング課題を解決するソリューションもご用意しております。下記問い合わせ先までお気軽にご相談・お問い合わせください。

【「中小企業及びスタートアップ企業の課題等に関する調査」概要】
●目的:
中小企業及びスタートアップ企業の経営者・勤務者における業務上の課題や、注目
するビジネスキーワードの把握により、同企業の課題解決を支援する際の参考とする。
●調査対象:
中小企業(※1)経営者又は勤務者800名
スタートアップ企業(※2)経営者又は勤務者82名 計882名(※3)
※1:従業員数21人以上~300人以下の製造業、同6人以上~100人以下のサービス業及び卸売業、同6人
以上~50人以下の小売業 各業種200名×4業種
※2:設立から5年未満、従業員数6人以上~100人以下のソフトウェア又はインターネットサービス業
※3:20~69歳の男女、全国
●調査手法:
インターネット調査
●調査時期:
2022年6月30日~7月4日

【ASAKO戦略ビジネスチーム】
ASAKO戦略ビジネスチームは、それぞれ専門分野をもつ多様なメンバーで構成。従来の広告会社の枠を超え、新しい課題、埋もれていた課題を見出し、新たなビジネス成長のきっかけをつくり、経済価値と社会価値の両立を目指します。特に、中小企業やスタートアップ、新規事業の成長のためには、マーケティング支援から事業開発・成長まで最良のパートナーとして並走します。

 

タイトルとURLをコピーしました