生産・販売ともに「中国」トップも、重要度は低下 生産拠点はインド、販売拠点はアメリカや台湾などで上昇

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帝国データバンクがまとめた「海外進出・取引に関する企業の意識調査(2023年)」(2023年7月28日発表)によると2023年現在、企業の28.1%で海外進出や海外取り引きを実施している。

本レポートでは、海外進出や海外取り引きを実施している企業のうち、直接・間接のいずれかの形で海外進出をしている企業2,292社 に対して、現在海外進出している国・地域において、生産拠点および販売拠点として最も重視する進出先はそれぞれどこであるか調査を実施した。

<調査結果(要旨)>

  1. 生産・販売ともに「中国」トップも、重要度は低下

  2. 生産拠点はインド、販売拠点はアメリカや台湾などで上昇

※海外進出や海外取り引きを実施している企業のうち、直接・間接のいずれかの形で海外進出をしている企業2,292社に対して、現在海外進出している国・地域において、生産拠点および販売拠点として最も重視する進出先はそれぞれどこであるか調査を実施した。

 ※調査機関:株式会社帝国データバンク

 生産拠点として最も重視する進出先は、「中国」が17.1%で最も高かった。以下、「ベトナム」(9.3%)、「タイ」(5.8%)、「台湾」(2.9%)、「インドネシア」(2.6%)などアジア諸国・地域が上位に並んだ。前回実施した2019年9月調査と比較すると「中国」が6.7ポイント低下した。上位10カ国・地域では「インド」を除きすべて低下となった。

販売拠点においても同様に「中国」が19.6%でトップとなった。次いで、「アメリカ」(9.8%)、「タイ」(6.5%)、「ベトナム」(6.1%)、「台湾」(5.5%)が続く。前回調査と比較すると上位10カ国・地域においては、「アメリカ」「台湾」などが上昇した。

 海外進出企業においては、コロナ前後に関わらずアジア諸国・地域をビジネスパートナーとして重視している。しかし、「中国において人件費などのコスト上昇に伴い、投資環境としての優位性低下を懸念」(機械・器具卸売)や中国に対するカントリーリスクを懸念する声もあり、ポストコロナ時代では、「中国」を最重要拠点と認識しているものの、国内回帰や他の国・地域へ拠点が移り変わる可能性もありそうだ。

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