2022年7月13日 東京発
日本政府は、アジア6カ国(カンボジア、ラオス、モンゴル、フィリピン、ベトナム、東ティモール)において、予防接種情報等をデジタルで管理する体制(デジタルヘルス・システム)を整備し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を含む公衆衛生上の脅威に対応するため、国連児童基金(UNICEF)に対し、12億6,700万円の無償資金協力を実施することを決定しました。
UNICEFはこれまで日本政府と協力し、コールドチェーンの整備やワクチン接種に必要な能力強化等を通じて、COVID-19ワクチンを世界各国の人々に公平に届けることを目指した「ラスト・ワン・マイル支援」に取り組んできました。本支援はその「ラスト・ワン・マイル支援」に続くもので、感染症対策のためのデジタルヘルス・システムの整備を目的としています。
UNICEFはCOVID-19のパンデミック発生以来、国際的なワクチン調達の枠組みである「COVAXファシリティ」の一環として、東アジア・太平洋地域では2億回分以上のCOVID-19ワクチンの配布を実施してきました。短期間に大量のワクチンを供与する上で、それらが対象者に届くことを確実にするためには、ワクチン記録・報告の電子化を含む包括的な支援が不可欠です。
この度の日本政府の支援により、対象6カ国において予防接種情報システムの開発や改善が行われ、対象地域に暮らす約1,350万人がCOVID-19ワクチンや小児予防接種へのより良いアクセスを得られるようになります。本支援を通じておよそ1,500の医療施設にシステム運用のするための機材が提供され、ワクチン未接種者のフォローアップやワクチン在庫管理の効率化、予防接種証明書の発行などが可能になります。また、約4,400人の保健員が同システムの運用に関する研修を受けることができます。
UNICEF東京事務所代表のロベルト・べネスは、「今回の日本政府によるご支援によって、最もぜい弱な人々への、時宜を得たワクチン接種を支援することができます。これは『ラスト・ワン・マイル支援』における成果を最大化させていくためにも、非常に重要です。今後もUNICEFは、新型コロナワクチンが世界の隅々まで行き渡ることを目指し、活動してまいります。日本政府の寛大なご支援に、心より感謝申し上げます。」と述べています。
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UNICEF東京事務所では、ウェブサイトやフェイスブックなどを通じて、日本政府から支援を受けた国々からのニュースや、日本への感謝のメッセージなどを紹介しています。一年を通して、日本からの支援がどのように現地に変化をもたらしているのかを是非ご覧ください。