セミナー冒頭、弊協会理事の酒井光郎より協会概要及びパブリックアフェアーズ活動の最新の活動実績を紹介。その後、環境省大臣官房地域政策課 課長補佐 三田 裕信 氏より『地域共生型再エネの推進に向けて~地域脱炭素化促進事業制度を中心に~』をテーマに、環境省としての地域共生型再エネ導入推進の考え方、地域脱炭素化促進事業制度の概要についてご講演賜りました。つづけて、神奈川県 小田原市 ゼロカーボン推進課エネルギー事業推進係長 小野 貴朗 氏より『小田原市における再エネ事業創造のポイントと脱炭素先行地域づくり事業の取り組み』をテーマに、地産電源の創出や小売電気事業者を始めとする様々な主体との連携のポイントを行政実務の観点からご講演賜りました。さらに、東京工業大学 環境・社会理工学院 融合理工学系 准教授 錦澤 滋雄氏より『再生可能エネルギーの導入拡大に向けた地域合意形成のあり方』をテーマに、近年の再エネを巡る住民合意形成の動向や合意形成実現のポイントを様々な地域での実践を踏まえて研究者の観点からご講演賜りました。また、弊協会で地域脱炭素実現に関するプロジェクトに携わっているポリシフェローの荒武見希より『再生可能エネルギー導入による地方創生と住民合意形成の仕組みづくりに関する弊協会のアクション』をテーマに、弊協会で推進中の鳥取市議会や市役所の皆様との取り組み事例を紹介しました。
パネルディスカッションでは、モデレーターを当協会理事の岩本隆(慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授)が務め、『地域に裨益する再生可能エネルギー導入を実現するために行政、事業者が果たすべき役割とは』をテーマに意見交換が行われました。聴講者の皆様より「地域で再生可能エネルギー事業を推進していく上での留意点」や「住民合意形成、地域貢献策のポイント」等、実際に事業を推進する立場から具体的な質問が複数出され、登壇者間で活発なディスカッションが交わされました。
弊協会では今後も、市民、政治家、行政が参加するオープンな議論と政策検討の場を用意する「パブリックアフェアーズ活動」の概念普及を推進し、政府機関だけでは解決策を考察・実行することが困難な社会課題に対し、民間の活力と叡智を取り入れた解決策を提供していくための議論や研究を行っていきます。