「コロナと値上げに関する調査」

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生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なう株式会社ネオマーケティング(所在地:東京都渋谷
区)は2023年3月14日(火)~2023年3月15日(水)の2日間、全国の20歳以上の男女を対象に「コ
ロナと値上げ」をテーマにインターネットリサーチを実施いたしました。
  • 調査背景

2019年からの新型コロナウイルス感染症の蔓延により生活環境や職場環境は大きく変化しましたが、

昨今はそこへウクライナ情勢による物価高騰も加わり、さらに状況が複雑化しています。今年3月13日の「マスク着用の自由化」や、5月8日に予定されている新型コロナウイルスの「5類」移行など、新型コロナウイルスの状況は好転してはいるものの、物価高騰の影響でなかなか活発な消費行動も見込めないのが今現在の状況です。そんな今現在の生活者の実態について、新型コロナウイルスと値上げの両面から調査しました。是非今後のマーケティング活動の一資料としてご活用ください。

調査データのダウンロードはコチラ(GT表、クロス表)

https://neo-m.jp/investigation/3958

  • 調査概要

1.調査の方法:自社アンケートサイト「アイリサーチ」にてWEBアンケート方式で実施(人口構成比

に基づいてウェイトバック集計)

2.調査の対象:アイリサーチ登録モニターのうち、全国の20歳以上69歳以下の男女

3.有効回答数:1,000名

4.調査実施日:2023年3月14日(火)~2023年3月15日(水)

  • 「コロナと値上げに関する調査」主な質問と回答

若い人程インドア慣れが進んでいる?

5類移行後もマスクは基本装備として定着?

大きな節約ではなく、1回あたりの消費を推すコンパクト節約がトレンドか?

  • 3月13日以前・以降の外出時のマスク着用(m=1,000)

3/13より以前に比べて3/13以降のマスク着用者は10pt程度減るものの、多くがマスク着用を継続していることが分かります。 年代別でみると、男性の60代が最もマスク着用をやめる割合が多いことから、マスクへの抵抗感が 最も強かった年代であったと推察されます。

  • 3月13日以降の「外出」への気持ち(n=1,000)

3月13日になってからの、「外出する」ことに対する気持ちをお聞きしました。 なお、花粉アレルギーの方には、花粉の時期が過ぎた後の外出について回答していただきました。

全体的には外出をためらわない人が7割程度いるものの、3割程度は積極的な外出は控えたい意向にある様子が伺えます。 特に、若い人程外出をためらう人が多いことから、若い人程インドア慣れが進んでいるものと考えることができます。

  • 3月13日以降、実施・参加回数を増やそうと思っている項目(n=726)

前掲した設問【3月13日以降の「外出」への気持ち】にて「外出することをためらわない」「外出することをあまりためらわない」と回答した方に対し、3月13日以降実施する回数を増やそうと思う項目をお聞きしました。なおスクリーニング設問では、あらかじめ【新型コロナウイルスの影響で、今まで控えていた、または実施する回数を減らしていた項目】を聴取しています。

特に、60代女性を筆頭に国内旅行や外食を増やそうというマインドの人が多いものの、3割程度は何かを増やすマインドはなさそうです。これは、昨今の物価上昇等により、お財布の紐がきつくなっていることが要因となっている可能性が考えられます。令和5年5月8日には、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが、これまでの「2 類相当」から「5類」に移行します。そこで、新型コロナウイルスが「5類」に移行した後の、外出時のマスク着用の意向をお聞きしました。花粉アレルギーの方には、花粉の時期が過ぎた後のマスク着用について回答していただきました。 なお本設問は、3月13日以降はもうマスクを着用していない、という方には聴取していません。

  • 新型コロナウイルス「5類」移行後の外出時のマスク着用(n=916)

新型コロナウイルスの5類移行後であっても、マスクを着用しないという人は極少数で、ほとんどが頻度はともかくマスクは着用し続ける意向であることから、マスクは基本装備として生活に定着していくものと思われます。 前掲した設問【3月13日以降の「外出」への気持ち】にて「外出することをためらう」「外出することをややためらう」と回答した方に対し、新型コロナウイルスが「5類」に移行した後の、「外出する」ことに対する気持ちをお聞きしました。 花粉アレルギーの方には、花粉の時期が過ぎた後の外出について回答していただきました。 なお本設問は、3月13日以降はもうマスクを着用していない、という方には聴取していません。

  • 新型コロナウイルス「5類」移行後の「外出」への気持ち(n=274)

5類移行後も、外出自体をためらう人が多いことから、5類移行が活動・消費マインドに影響するとは考えにくいです。それよりも、外出をためらう=消費を抑えると考えれば昨今の物価高騰の影響が大きいものと推察されます。

  • 昨今の物価高騰に対する行動・気持ち(n=1,000)

回答者全員に、以下の文章を読んでいただいた上で、昨今の物価高騰に対する行動・気持ちをお聞きしました。

昨今のウクライナ情勢などによる影響で、日本において物価高騰が著しい状況となっています。

2人程度は値上げの影響で節約への意識を持っており、特に男性の 20 代でその傾向が顕著です。 また、値上げに関係なく節約を心掛けている人が半数にのぼることから、日本人の堅実な生活ぶりが垣間見れます

  • 節約のため実施回数を減らしている or 減らそうと思う項目(n=249)

以下の設問の回答者は、前掲した設問【3 月 13 日以降、実施・参加回数を増やそうと思っている項目】にて、いずれかの実施回数を増やそうと思っていると回答した方で、かつ前掲した設問【昨今の物価高騰に対する行動・気持ち】にて「値上げの影響で、節約を既に実施している」「値上げの影響で節約をしたいと思っているが、まだ実施していない」と回答した方です。 節約の方法として、実施する回数を減らしている項目、もしくは回数を減らそうと思う項目をお聞きしました。

節約を目的に実施回数を減らしている/減らそうと思っている項目で上位にあがっているのは、金額のインパクトの大きい「旅行」と「外食」でした。 一方で、回数を減らすものはないとする人も 4 人に 1 人程度いることから、極端な節約というよりも、1 回あたりの消費を抑えるコンパクト節約がトレンドになりつつあるのかもしれません。 また、前掲した設問【昨今の物価高騰に対する行動・気持ち】では 20 代男性の節約意識の変化が見受けられましたが、本設問の回答では「飲み会」や「外食」、「映画館での映画鑑賞」などに票が集まってはいるものの、「上記の中で、実施する回数を減らしている項目はない」が最多となっています。 今回の調査のみで明らかにすることはできませんが、20 代男性の場合イベント事や実店舗での買い物の節約よりも、ネットショッピングやゲーム課金を控える、などといった節約がメインであるとも考えられそうです。

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