全宅管理 「管理物件の鍵(マスターキー)の保管・取扱に関するアンケート」調査報告

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一般社団法人 全国賃貸不動産管理業協会(以下「全宅管理」という)では、昨今、賃貸物件の空室を利用した犯罪等が増加していることから、4月発行の会報誌特集において「空室の防犯対策を考える」を掲載し、特集に併せて会員業者における鍵の取扱状況を把握するべく、令和5年2月下旬から3月上旬にかけて「管理物件の鍵(マスターキー)の保管・取扱に関するアンケート」調査を実施いたしました。
 管理物件(居住用)の鍵(マスターキー)を自社で保管している方が9割を超えていますが、「トラブルは一度もない」と回答された方は約8割という状況でした。
 トラブルはほとんどない状況ではあるものの、「引き続き保管したい」と回答された方は7割まで下がっており、管理業者における鍵の管理業務負担や責任がいかに大きいかを表しているものと思われます。
 空室時、内覧の際に、現地キーボックスにおいて鍵を管理している方が7割を超えていますが、中には「これまでに暗証番号を変更したことはない」との回答もありました。過去に犯罪で利用された事例として、一部業者はキーボックスの暗証番号を全て同じにしていたことで、特殊詐欺に空室が利用されたようです。あらゆる犯罪から物件と入居者を護る上で、改めて鍵管理のルールを見直すなど、対応が急務であると考えます。
 キーボックス等の暗証番号を伝える際の手段としては、「電話」という回答が多い状況でした。知り合いの業者であれば、そのままお伝えしているようですが、初めての業者であれば、事前にFAX等で名刺をもらうなど、本人確認を行った上で伝えるといった工夫されているようです。本業務についても、ITを活用することにより業務の効率化が図られるのではないでしょうか。
 また、自社保管していない方に、「不便なことは?」と質問したところ、約7割の方が「不便なことはない」と回答しており、鍵の預かりに関する意識にも変化が生じ始めていることがうかがえる結果となりました。

 

「管理物件の鍵(マスターキー)の保管・取扱に関するアンケート」

  •  管理物件(居住用)の鍵(マスターキー)を自社で保管していますか?

 

  • これまでに鍵に関するトラブルはありましたか?

 

  • 今後も鍵(マスターキー)を管理業者で保管したいでしょうか?

 

  • 空室時、内覧の際に鍵はどのように対応していますか?(専有部分に限る)

 

  • キーボックス等の暗証番号は、主にどのような形でお伝えいただいていますか?

○全宅管理 会長 佐々木 正勝 コメント
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私たち管理業者は、貸主の大切な資産をお預かりしています。最近、賃貸物件の空室が犯罪に利用される事例が増えてきています。まずは、犯罪に利用されないように、鍵の管理含め、社内ルールの確立、徹底が必要です。さらに、貸主、借主への周知、協力体制を整えることで犯罪に利用されにくい物件が増えていくと思われます。
全宅管理では、警察庁はじめ関係省庁とも引き続き情報を共有し、賃貸物件さらには地域で安心して暮らせる社会、「住まう」に寄りそって参ります。
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〇団体概要
・名称:一般社団法人全国賃貸不動産管理業協会
・所在地:東京都千代田区岩本町2-6-3
・会長:佐々木 正勝
・事業内容:賃貸不動産管理業に係る情報提供、
      業務支援、人材育成他
・設立年月日:2011年3月
・URL: https://chinkan.jp/

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