仏ノワールムーティエ洋上風力発電事業におけるプロジェクトファイナンス組成および建設工事開始について

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住友商事株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員CEO:兵頭 誠之、以下「住友商事」)は、フランスの大手電気・ガス事業者であるENGIE社(本社:フランス)およびスペインの再生可能エネルギー事業開発運営者であるEDP Renewable社(本社:スペイン)の合同会社であるOcean Winds社(本社:スペイン)、フランスの預金供託公庫であるCaisse des Dépôts et des Consignations社(本社:フランス)(以下「2社」)、および再生可能エネルギー発電所の事業開発運営者であるVendée Energie社(本社:フランス)とフランスで共同開発中のノワールムーティエ洋上風力発電事業(以下「本事業」)において、2023年4月5日にプロジェクトファイナンス組成を完了しました。今月より着床式洋上風力発電所の建設を開始します。
住友商事は、2018年12月に本事業に参画し、仏ビスケー湾沖合約12キロメートルの海域において共同開発を進めてきました。今般、約22億ユーロ(約3,000億円)のプロジェクトファイナンスを組成し、2025年後半の完工を目指して工事を進めます。本事業の総事業費は約3,500億円で、完工後の事業期間は25年間を予定しています。また、総発電容量は約500MW(年間想定発電量は約80万人分の消費電力量に相当)で、同国の国営電力会社との長期契約に基づき売電される予定です。

フランス政府は、2050年のカーボンニュートラル化達成を目標に、同年までに40GWの洋上風力発電所を導入する計画を立てています。住友商事は、本事業の他にも、2社とともに英仏海峡洋上沖合約15キロメートルの海域において、2023年5月頃に着工予定のル・トレポール洋上風力発電事業の共同開発も進めており、本事業と合わせた総発電容量は約1GW(年間想定発電量は約160万人分の消費電力量に相当)(持分発電容量は約300MW)となる見込みです。また、住友商事は、これらの着床式洋上風力発電の開発のみならず、浮体式洋上風力発電も含めた大型風力発電事業を推進し、同国のエナジートランジションに貢献します。

住友商事は、2050年のカーボンニュートラル化達成を長期目標として定めており、再生可能エネルギーの供給を持分発電容量ベースで足元2023年3月末の約1.8GWから、2030年までに3GW達成を中期目標として定めており、さらにこれを5GW以上に拡大することを目指しています。今後も、水素などのカーボンフリーエネルギーの開発・展開を進めるとともに、再生可能エネルギー事業を推進し、持続可能な社会の実現に貢献します。

<参考資料>
■事業概要
案件名 :ノワールムーティエ洋上風力案件(Noirmoutier)
事業会社名 :Éoliennes en Mer des Iles d’Yeu et de Noirmoutier
株主構成 :Ocean Winds 60.25パーセント、Vendée Energie 0.5パーセント、Caisse des Dépôts et des Consignations 9.75パーセント、住友商事 29.5パーセント
総発電容量 :約500MW
スケジュール:2023年4月着工、2025年後半完工予定

案件名 :ル・トレポール洋上風力案件(Le Tréport)
事業会社名 :Éoliennes en Mer Dieppe et Le Tréport
株主構成 :Ocean Winds 60.5パーセント、Caisse des Dépôts et des Consignations 10パーセント、 住友商事 29.5パーセント 
総発電容量 :約500MW
スケジュール:2023年5月頃着工予定、2026年後半完工予定

■計画地点 位置図

■住友商事が手掛ける海外洋上風力発電所一覧図

 

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