海ごみの発生源は街中にあり!みんなで城下のごみ拾い「瀬戸内オーシャンズX お城下清掃の陣!!」を開催しました!

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瀬戸内オーシャンズX推進協議会は、瀬戸内海に面する4県(岡山県、広島県、香川県、愛媛県)のCHANGE FOR THE BLUE実行委員会と協力し、2023年3月11日に「瀬戸内オーシャンズX お城下清掃の陣!!~海ごみの発生源は街中にあり!~」を開催しました。瀬戸内海に面する4県で、同日・同時間帯に、街の象徴的な存在である各県の城下に集まり、各地域の海洋ごみの特色を県民に伝え一緒に清掃活動を行うイベントです。
このイベントは、瀬戸内4県と日本財団が共同で推進する包括的海洋ごみ対策プロジェクト「瀬戸内オーシャンズX」と、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環として開催しました。

 

  • イベント概要

・開催概要:瀬戸内海に面する4県で、同日・同時刻に海洋ごみ対策の啓発と清掃活動を実施
・日程:2023年3月11日(土)13:00~15:00
・開催場所:岡山県岡山市(岡山城周辺)、広島県福山市(福山城周辺)、香川県高松市(高松城周辺)、愛媛県今治市(今治城周辺)
・参加人数:約300名
 

  • 海ごみの発生源は街中にあり!城下に集まり、広域連携ごみ拾い

海洋ごみの8割は街から海に流出しているといわれており、陸でごみを回収することが重要です。また、一度海に流れ出てしまうと、海洋ごみは移動し、漂流、漂着、堆積をするため、「誰のごみで、誰が、どこで、どうやって回収、運搬、処分をするのか」責任や役割分担が曖昧という課題があります。そのため、広域での連携や、自治体、企業、学生、団体、個人など、あらゆる垣根を越えた横断的な取り組みが求められています。今回はそうした背景を踏まえ、瀬戸内海を挟んで向かい合う4県が連携し、海洋ごみについて考え、瀬戸内海を思う心を一つに清掃活動を行いました。

 

  • 自分の地域のこと、他の地域のこと 両方知って楽しく活動!

4県の会場は別々でしたが、出陣式と帰陣式ではオンライン中継で全会場をつなぎ連動しました。各地域にはそれぞれ、歴史や地理、産業、人口など特徴があり、海洋ごみ対策もそれぞれに合う取り組みを進める必要があります。自分が生活する地域の特色を知り、隣り合う地域の話を聞き、お互いの違いや共通する課題を認識するとともに、同じように瀬戸内海を大事に思う仲間がたくさんいることを感じられるイベントとなりました。また当日は各地で、甲冑をまとったごみ拾い武士や、鉄砲隊、ご当地キャラなども参上し、ホラガイの合図で一斉にごみ拾いに出陣しました!

 

  • 各地域の海ごみポイントを意識しながらごみ拾い!

清掃活動エリアは各地域による特色も意識しました。たとえば農業が盛んな岡山は、全国でも有数の用水路が多い地域です。今回は「用水路チーム」と「街チーム」に分かれて清掃を実施し、参加者の意識を用水路や街中のごみに向けるような仕組みにしました。また4県の中でも人口が多い広島県では、都市の散乱ごみが課題です。約100名もの参加者で市街地に散乱するごみを回収。人と生活とごみについて考えるきっかけをつくりました。愛媛と香川は海城周辺で実施し、海がすぐ横にある城下で、瀬戸内海と暮らしの近さを体感し、街中のごみが海に流れ出ていることを実感してもらいました。また、どのエリアでも共通する、実はごみが多いポイントである側溝や植え込みの間などにも注意しながら、ごみ拾いを行いました。当日は4県合計で約300名が参加し、約240袋・100㎏のごみを回収しました。

今回のイベントを通じて、海ごみは街から出ていること、自分が日頃の生活の中でもできることなど、海洋ごみ問題について考え、アクションを起こすきっかけづくりになったと思います。瀬戸内海と共に暮らす自分たちが、自分たちの手で豊かな瀬戸内海を残していく、そんな思いを持つ多様な仲間たちと今後も活動していきます。
 

  • 参加者からの声

・瀬戸内海に面する4県で一緒に清掃活動をするということで、いい機会なので参加した。普段の生活の中では気にも留めなかった用水路などを改めて見ると、ごみがあることに気が付いた。海に流れ出る前に回収できてよかった。自分たちで拾うと、ごみをポイ捨てしようと思わなくなる。こうした取り組みが広がっていくと良いと感じた。(岡山会場)
・ごみ拾いをしてみるとペットボトルやたばこの吸い殻が多かった。ごみ箱からあふれ出ていたり、何かの下敷きになって隠れていたり、こんなところにごみが落ちているんだということに、実際に清掃すると気が付いた。暑い中みんなでごみを拾い、参加者同士の地元愛も感じられてうれしく思った。(広島会場)
・普段から海岸など海でのごみ拾い活動には参加しているが、街のごみにはどんなものが落ちているのか興味があり今回参加した。実際にごみを拾ってみると、たばこやお菓子の袋などがあり、海のごみと街中のごみは似ているところが多いなと感じた。(香川会場)
・清掃活動前は、街中にはきっとごみがたくさん落ちているだろうと思ったけど、意外ときれいで驚いた。ただ、ペットボトルや空き缶、たばこの吸い殻など植え込みの中に隠れて落ちているものも多く、普段見えていないだけでごみがたくさん落ちていることを知った。(愛媛会場)

<団体概要>

団体名称:瀬戸内オーシャンズX推進協議会
URL:https://setouchi-oceansx.jp/
活動内容:瀬戸内海に面する4県(岡山県、広島県、香川県、愛媛県)と日本財団が連携協定を締結し共同で推進している包括的海洋ごみ対策プロジェクト。外界からの海洋ごみ流入が少ない海域(閉鎖性海域)である瀬戸内海をフィールドに、調査研究や企業・地域連携、啓発・教育・行動、政策形成の4つの柱で事業を実施。瀬戸内海のごみを減少傾向に転じ、海洋ごみゼロを実現する「瀬戸内モデル」として世界へ発信していきます。

CHANGE FOR THE BLUE
国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、”これ以上、海にごみを出さない”という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2018年11月から推進しているプロジェクトです。
産官学民からなるステークホルダーと連携して海洋ごみの削減モデルを作り、国内外に発信していきます。
https://uminohi.jp/umigomi/

瀬戸内オーシャンズX
海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUEの一環として、瀬⼾内海に⾯する4県(岡⼭県、広島県、⾹川県、愛媛県)と⽇本財団が連携協定を締結(2020年12⽉)し、共同で推進している包括的海洋ごみ対策プロジェクトです。外海からの海洋ごみ流⼊が少ない海域(閉鎖性海域)である瀬⼾内海をフィールドに、①調査研究②企業・地域連携③啓発・教育・⾏動④政策形成の4つの柱で事業を実施しています。
https://setouchi-oceansx.jp/

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/

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