鹿児島県内の小学5・6年生19名を対象に世界自然遺産の豊かな生態系を誇る奄美大島で未来の海を考えるイベント【われはうみの子探検隊~世界自然遺産 奄美大島の生態系~】を開催しました!

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海と日本PROJECT in 鹿児島実行委員会は、「われはうみの子探検隊~世界自然遺産 奄美大島の生態系~」と題して、鹿児島県内の小学5・6年生19名を対象に、世界自然遺産の豊かな生態系を守るマングローブ原生林と、そこに生きる様々な生物について、絶滅危惧種であるリュウキュウアユを通じて学びを広げてもらうイベント【われはうみの子探検隊~世界自然遺産 奄美大島の生態系~】を、8月1日(月)、2日(火)の2日間で開催いたしました。
このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

 

  • イベント概要

・開催概要:鹿児島県内の小学5・6年生19名を対象に、世界自然遺産の豊かな生態系を守るマングローブ原生林と、そこに生きる様々な生物について、絶滅危惧種であるリュウキュウアユを通じて学びを広げてもらうワークショップ1泊2日のワークショップを開催。
・日程:8月1日(月)、2日(火)
・開催場所:鹿児島県奄美大島
・参加人数:19名
・協力団体:奄美ポートタワーホテル、奄美海洋生物研究会、黒潮の森マングローブパーク、鹿児島大学水産学部、NPO法人奄美食育食文化プロジェクト、ばしゃ山村
 

  • リュウキュウアユの勉強を通じて鹿児島県本土と奄美大島の小学生が交流!

 今回のわれはうみの子探検隊~世界自然遺産 奄美大島の生態系~では、鹿児島県本土から10名、奄美の小学校から9名の参加を集い、計19名でイベントを開催しました。1日目の最初は、黒潮の森奄美マングローブパークにて、奄美海洋生物研究会会長の興さんから世界自然遺産に登録された島で、島民が大切にしてきた環境について絶滅危惧種のリュウキュウアユについて学びました。リュウキュウアユの勉強を通じ、島内・島外それぞれの立場から交流を図り、お互いの環境についての理解を深めました。子供たちは、奄美大島の海の中が、様々な生き物で豊かであることを知り驚いている様子でした。

 

  • マングローブが守る奄美の海の食文化を知る

昼食はマングローブパーク内にあるレストランで、奄美の海の恵みをいただきました。奄美では、奄美の料理や食べ物のことを「シマヌジュウリ」と呼び、今回の「シマヌジュウリ」には、モズク、トビンニャ(マガキガイ)、テナガエビ、マグロなど豊富な奄美の海の恵みが取り入れられていました。マングローブが守る独特な文化を持つ奄美の食文化を学び、海の恵みを堪能し、海の未来を考えるきっかけとなったようです。

 

  • 世界自然遺産の海の中・リュウキュウアユが住む世界とは

カヌー発着所に移動し、カヌーに乗船。100万年以上もの期間独自の進化をたどった「リュウキュウアユ」の生息地である、マングローブ原生林をカヌーで探索しました。マングローブのトンネルの中を抜け、マングローブ干潟に到着。干潟を歩きながら、黒潮の森マングローブパーク統括の中岡さんに「マングローブ林の役割」についてのお話を聞きました。マングローブ干潟を散歩していると、様々な生き物に出会い、海の魚たちに豊富なエサや幼魚の生育環境を与えていることや、周辺地域の生態系に深くかかわり、様々な動物たちの命を育んでいることを実際に見て、聞いて、触れあい、肌で体感し、子供たちは、豊かな生態系を守る事が地球環境にとって重要な役割だということに気付きました。

 

  • サンゴ礁がはぐくむ奄美大島の豊かな海の生態系

2日目は、ボートで名瀬港を出発し、シュノーケリングエリアへ向かいました。海の中を見てみるとサンゴ礁の周りをたくさんの海の生き物が泳いでおり、子供たちは、マングローブから流れ出る栄養豊かな水で育まれたサンゴ礁が海の生物多様性を守っていることに納得した様子でした。マングローブ、サンゴともに豊かな海の生態系に、重要な役割を果たしており、奄美大島の人たちが大切に守ってきているということに気づき、未来の海を守るために自分たちに何ができるかを探検隊のみんなで考えました。

 

  • 2日間のまとめ学習

鹿児島大学水産学部の鳥居先生と一緒に2日間のまとめ学習を行いました。マングローブ、サンゴともに豊かな海の形成に重要な役割を果たしており、奄美の人たちが大切に守ってきているということに気付き、未来の海を守るためにこれから自分たちに何ができるかを考えました。
2日間で学んだ世界自然遺産の島内の海へつながる自然の大切さについて、自分たちにできることを考え、ディスカッションを進め、発表し、2日間のワークショップを終了しました。参加した奄美の女の子は「海に行くことは初めてじゃなかったけど、今回の体験で改めて奄美の海の自然の豊かさに感動しました。これからも、このきれいな海を守っていきたいです」と話していました。

 

  • 参加した子どもたち

・新しい発見ができたし、これからなにをするべきなのか分かった。美しい自然を守るのは自分たち、自然を守るための取り組みを考え、実行しないといけない。
・自分たちの身近にすてきな場所があって、自分たちの自然は自分たちが守っていかないといけないと思った。魚たちの住処を、絶滅危惧種を守っていきたいと思った。
・実際に海にでていろんな体験をして楽しかった。奄美の自然について知れてよかった、海の大切さを知れてよかった。
・帰って家族に教えたい。奄美の自然は世界に誇れるものだなと思いました。このイベントを体験して初めて知ったことがあってとても嬉しかった。

<団体概要>
団体名称:海と日本PROJECTin鹿児島実行委員会
URL:https://kagoshima.uminohi.jp/
活動内容:子供や若者を中心に多くの人が、鹿児島県の豊かな海に対して意識を持ち、様々なアクションを行うことができる施策を実施します。鹿児島県では、東シナ海、太平洋に囲まれ、内側には桜島を擁する錦江湾があります。多くの離島があり、古くから南の玄関口として独特な海の文化や景色、食など魅力がたくさんあります。一方で、地元の海の魅力を世代を超えて若い世代に継承していくことができなかったり、環境の変化に伴う今と未来の地元の海についての魅力を改めて発見し、海とのかかわりの大切さや魅力を次の世代へ伝えていくことができる様にします。そして、事業の実施にあたり数多くの地元のメディア、市町村、団体を巻き込みムーブメントの拡大を図ります。

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/

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