植物由来ポリオール「BioPTMG」の事業強化について

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 三菱ケミカルグループ※1(以下「当社グループ」)は、植物由来原料を使用したPTMG(ポリテトラメチレンエーテルグリコール、以下「BioPTMG」)について、当社グループの四日市工場(三重県四日市市)において、2023年秋に、製品構成の最適化と製品タンクのアロケーションを実施することをお知らせします。これにより、需要の拡大に着実に応えるとともに、主力グレード「BioPTMG 1000」「BioPTMG 2000」については、従来の石油缶やドラム缶に加えて、順次ローリーやISOタンクでの出荷も可能となります。
 また、今後のさらなる需要成長に対応するため、将来的には生産能力を3,000t/年まで引き上げることを計画しています。

 BioPTMG(バイオPTMG)は、2021年に当社グループが開発した植物由来ポリオールで、ポリウレタン製品やポリエステル製品に対して柔軟性、耐久性、高反発性を付与することができる素材です。独自の精製技術により、樹脂にしたときの着色が無く、石油由来品と同じようにインテリア、ファッションから工業資材に至るまで幅広い分野で使用することができます。また、92%以上の高いバイオマス度を有しており、枯渇資源である石油の消費量を削減できるだけでなく、原料となる植物が成長過程で二酸化炭素を吸収するため、温室効果ガスの低減にも貢献します。BioPTMGは石油由来品と比べて、ライフサイクル全体で約40%の温室効果ガスの削減が期待できます。

 BioPTMGは2022年に発売された日清紡テキスタイル株式会社(本社:大阪府大阪市)のスパンデックス(弾性繊維)「バイオマスモビロン」にも採用されています。BioPTMGがPTMGの最大の用途先であるスパンデックスに採用されるのはこれが初めてで、今後も幅広い用途への採用が期待されています。

 なお、2023年10月4~6日に幕張メッセで開催される第3回サステナブルマテリアル展において、「バイオマスモビロン」をはじめ、BioPTMGが採用された製品の展示を予定しています。

 当社グループはBioPTMGをはじめとする植物由来の素材の研究開発を加速させ、サステナブルな社会の実現に貢献していきます。

※1 三菱ケミカルグループは、三菱ケミカルグループ株式会社とそのグループ会社の総称です。

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