日本テトラパック 再生可能資源99%使用の学校給食用牛乳パックの乳業メーカー採用拡大へ

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食品の加工処理機器および紙容器の充填包装システムの大手サプライヤーである日本テトラパック株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:アレハンドロ・カバル、以下、日本テトラパック)は、2023年4月より日本全国で展開する学校給食の牛乳用「テトラ・ブリック®容器」のコーティングに、植物由来ポリエチレンを使用した新包材を順次市場展開してまいりましたが、このたびその採用数が拡大したことを発表しました。
タカナシ乳業株式会社、よつ葉乳業株式会社(企業は50音順)の2社については、今秋より順次、新包材容器での製品供給開始を予定しています。
紙容器のコーティングに植物由来ポリエチレンを使用する新包材の採用は、日本国内で流通している学校給食用牛乳の紙容器の中で初めての事例となります。子供たちが飲みやすく、衛生的な「テトラ・ブリック®容器」のコーティングにサトウキビ由来の植物由来ポリエチレンを使用したことにより、再生可能資源比率を77%から99%まで高め、バリューチェーン全体を通じて約23%(※1)のCO2排出量削減を実現します。

植物由来ポリエチレンを使用した新包材でできた学校給食牛乳用紙容器『テトラ・ブリック®』

左から:タカナシ乳業株式会社(3種)、よつ葉乳業株式会社(50音順)

全国の小・中学校や、生協への展開拡がる

新包材容器での製品供給は、既に株式会社いかるが牛乳、オーム乳業株式会社、九州乳業株式会社、四国乳業株式会社、泉南乳業株式会社、チチヤス株式会社、森乳業株式会社(企業は50音順)の計7社で開始しており、今回追加となる2社を加えると、計9社の乳業メーカーより全国の小・中学校へ環境により配慮した紙容器入りの給食牛乳が提供されることになります。さらに、四国乳業株式会社などが提供する生協(コープ/日本生活協同組合連合会)向け乳製品にも採用され、今後は生協の店舗や宅配サービスを通して販売され、学校給食用のみならず、一般消費者への提供を拡大してまいります。

7割以上のテトラ・ブリック®容器で、植物由来ポリエチレン使用の新包材への切り替えが進む

今後、日本テトラパックが国内の学校給食へ供給するテトラ・ブリック®容器のうち、7割以上がサトウキビ由来の植物由来ポリエチレンの新包材に切り替わる見込みです。さらに、化石由来のプラスチックにとって替わることで年間1,100トン(※2)の化石由来のプラスチック削減につながり、環境省が掲げている2030年までにバイオマスプラスチックを約200万トン導入目標の達成や、ボンスクロ認証(※3)の植物由来プラスチックを使用することにより7つのSDGs目標の達成に貢献します。

テトラパックの紙容器は、全てFSC®(森林管理協議会)認証を取得しており、適切に管理された供給源の木材を原料とした再生可能な原紙を使用しています。また、原材料に使用されているサトウキビはボンスクロ認証を取得しており、持続可能なサトウキビ生産と責任調達を確実にしています。さらに、植物由来ポリエチレンを容器に使用することでCO2排出を削減でき、その削減率はCarbon Trust (※4)認証を受けています。該当容器はCarbon Trust認証ラベルを容器に印刷することができ、視覚的にCO2削減率を訴求できるようになります。

日本テトラパックでは、会社全体の戦略として再生可能資源の最大化を推進していますが、既に植物由来の素材を使用したキャップやストローの展開を進めており、今回植物由来ポリエチレンを使用した新包材を導入することで、この取り組みを加速してまいります。

回収・リサイクル活動及び子供たちへの環境教育にも取り組む

日本テトラパックでは環境優位な紙容器ポートフォリオの展開だけではなく、紙容器の回収・リサイクルの強化や環境教育にも積極的に取り組んでいます。ベルマーク教育助成財団へ協賛し、学校給食牛乳で使用されている紙容器をテトラパックのベルマーク運動を通して回収し、確実にリサイクルできる仕組みを構築しています。また、子供たちへの環境教育支援にも積極的に取り組み、特設サイト「紙容器とリサイクル、環境について学ぼう! (https://schoolmilk-project.com/)」や、新包材の給食牛乳を導入した小学校での出張授業なども今秋より順次行っていく方針です。

日本テトラパックの 大森 悠子サステナビリティディレクターは、次のように述べています。 

「植物由来ポリエチレンを使用した紙容器は、環境に一層配慮した容器ということはもちろんですが、学校給食というシーンでは、特に子供たちへの食育や環境教育という視点でもご活用頂けると考えています。身近な給食の牛乳パックをきっかけに、原材料調達から回収・リサイクルまで、より広い視野で環境について学ぶきっかけをご提供できるものと考えております。容器に使用されているポリエチレンの原材料はサトウキビですが、その持続可能な生産・加工をサポートするボンスクロ認証は7つのSDGs達成に貢献しています。これをきっかけに他の環境認証マークについて調べ学ぶことで、環境に良い商品を選択できるようになります。今後も、多くの子供たちが学校給食を楽しみながら環境について学ぶことができる機会をご提供すべく、製品開発や環境教育にも積極的に取り組んでまいります。」

学校給食における「テトラ・ブリック®紙容器」の提供価値や、持続可能な社会に向けた日本テトラパックの取り組みについてご紹介した資料を同社HPに公開しています。資料については、https://www.tetrapak.com/content/dam/tetrapak/publicweb/jp/ja/sustainability/paper-container-tetra-brik-for-school-lunches-and-initiative-for-a-sustainable-society.pdfよりダウンロードください。

※1 包材、副資材の仕様により多少の誤差があります。※2 テトラパックの学乳用テトラ・ブリック®紙容器の包材を全て植物由来のポリエチレンに変更した場合の想定値(当社調べ)。※3 2008年に設立された世界的なNPO団体(本部:イギリス)であるBonsucroが運営する持続可能なサトウキビの生産、製造、流通を目指す認証制度。食品・飲料向け容器としては、テトラパックが世界で初めて認証を取得。 ※4 イギリスを拠点とし、炭素排出量の削減と資源効率の向上に関するガイダンスを企業に提供する組織。製品を生産するすべての過程で発生する炭素の量を総合的に測定し評価。Carbon Trustラベルでは、テトラパックとCarbon Trustが紙容器の炭素排出量を算定し、従来容器(化石由来ポリマー使用)と植物由来ポリマー使用の容器を比較した炭素削減率を表示。

関連プレスリリース「日本テトラパック 日本初、学校給食向け牛乳へ植物由来ポリエチレン使用の新包材導入 新年度より順次展開開始 再生可能資源比率99%を実現し、更なるCO2排出削減へ」

日本テトラパック 日本初、学校給食向け牛乳へ植物由来ポリエチレン使用の新包材導入
新年度より順次展開開始 再生可能資源比率99%を実現し、更なるCO2排出削減へ

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テトラパックについて

テトラパックは、食品加工処理と紙容器充填包装システムの世界的なリーディング・カンパニーです。世界160カ国以上のお客様のニーズを満たすため、安全かつ革新的で、環境に配慮した製品を提供しています。世界に約25,000名の従業員を擁し、業界での責任あるリーダーシップを果たすべく、持続的な事業経営に努めています。  「大切なものを包んでいます(PROTECTS WHAT’S GOOD)™」というモットーは、「私たちは、いつでもどこでも安全な食品を入手できることを約束します」というテトラパックのビジョンを反映しています。更に詳しい情報につきましては、下記をご覧ください。 

ウェブサイト  https://www.tetrapak.com/ja-jp

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