軽井沢町の団体「konst(コンスト)」が開催するこの展示会では、軽井沢町の地域活動支援センターで活動する障がいのあるクリエイターの皆さんとのワークショップを通じて協働で創作した作品や制作工程を展示します。
障がいのあるクリエイターの皆さんと一緒に制作する時間が積み重なることで、彼らの得意分野を知る機会を得て、ワークショップの内容も次第に変化していく喜びがありました。
展示会では、そこから生まれたアイテムとともに、その開発過程も視覚化しています。この展示会を通じて、モノを創る喜びと、才能の開花の軌跡を感じていただければ幸いです。
■展示作品の一例
軽井沢病院 稲葉俊郎院長の発案/konst企画による、障がいのあるクリエイターによる世界にひとつしかない「おくすりてちょう」
コロナ禍に動き出した、軽井沢病院のコロナ病棟の患者さんに生きる活力をお渡しするためのプロジェクト。大きな小麦粉を溶いた板の上に自由にカットした野菜や果物を配置した「いのちのテキスタイル」
巨大なターポリン生地に、障がいのあるアーティスト複数名で描画した素材をもとに、地域の木工作家、かばん作家などと協働して制作したプロダクトなど
障がいのあるクリエイターと協働で制作した塗り絵の原画をもとに想像で作成する様々なプロダクトパッケージのサンプル
konstが大切にしている、障がいのあるクリエイターとの対話的な共作プロセス
konstでは、障がいのあるクリエイターの皆さんの豊かな想像力と創作能力を大切にし、個性を最大限に活かすことで、多彩で深みのある作品を生み出しています。
konstの主要メンバーもまた創作能力を有しており、クリエイターの皆さんと共同で創作プロセスに携わることができます。
konstの業務の中心であり強みは、クリエイター個人個人の異なる技能、例えば「点を塗るのが得意」や「一定間隔に要素を並べるのが得意」といった特性を発見し、それを最大限に伸ばすことができる創作カリキュラムの設計です。
また、konstは、障がいのあるクリエイターに対して一方的にものづくりを依頼するだけではありません。クリエイターが自由に描いた素材を受け取り、それをもとに私たちが次のものづくりのステップを担当する(そしてまたお返しすることができる)など、どちらの立場でもいつでも創作を引き受けられるようなカリキュラムを構築しています。
この共同作業は、お互いに助け合い、共に成長する素晴らしいプロセスを生んでいます。障がいのあるクリエイターの皆さんとの協働によって、新しい価値観や感動を提供するものづくりを目指しています。お互いの強みを活かし、一緒に創る喜びを共有する活動に、今後もどうぞご支援いただけますよう、お願い申し上げます。
展示会詳細・スケジュール
2023年8月10日(木)~2023年8月22日(火)
■開館情報
時間:10:00 〜 17:00
休館日:水曜日
■入場料
無料
■会場
lagom miyota(MMoP内)
https://lagom-miyota.com/
■駐車場
あり(MMoPのパーキングをご利用ください)
■住所
〒389-0207 長野県北佐久郡御代田町馬瀬口1794-1
■アクセス
しなの鉄道御代田駅より徒歩8分
■電話
090-4642-3930
■主催
konst(株式会社スナガ konst事業部)
■共催
軽井沢町社会福祉協議会
▼プレスリリースPDFのダウンロード
https://prtimes.jp/a/?f=d127231-1-b43e0439a2072d092cbefd0f1c610c50.pdf
展示会期間中の8月11日(金)にMMoP内で同時開催するkonstのトークイベント
展示会場lagomが入る美術館MMoPにて併行して開催されている『浅間国際フォトフェスティバル』。
その中の対談イベントとして、8月11日(金)に、konstチームによるトークイベント(対談)が開催されます。
クリエイター(障がいのある方)とアトリエリスタ(支援員)がそれぞれの役割を担いながら創作活動を行う軽井沢町のアトリエ「konst(コンスト)」のディレクター須長檀と、konstの活動をサポートする軽井沢病院院長の稲葉俊郎先生、そして今回のkonst展示会を共催する軽井沢町社会福祉協議会事務局長の篠原幸雄さんの3名によるトークイベントを開催します。
障がいのある方々との創作活動やアートを通じて、彼らが社会とのつながりを生み出すこと、これまでの活動、そこから見出した希望やこれからの展望など、様々なトーク内容を約1時間お届けします。
■イベントタイトル
「生活に未知を – 障がいのある方々との創作 -」
■日時
8月11日(金)14:00~15:00
■会場
MMoP ミュージアム棟内 2階ワークショップスペース
長野県北佐久郡御代田町馬瀬口1794-1
■募集人数
25名(事前予約制)
■参加費
無料
▼参加ご応募はこちらより
■登壇者
須長檀(konst代表、lagomオーナー)
1975年スウェーデン生まれ。家具作りを学ぶためにスウェーデン・ヨーテボリの大学に留学。帰国後は軽井沢に「SUNAGA DESIGN」を設立。2016年より障がい者就労支援施設内にあるデザインブランド「RATTA RATTARR(ラッタラッタル)」のクリエイティブディレクター」に就任。2021年、御代田町MMoP内に「lagom(ラーゴム)」を開店。2022年「konst」を設立。
稲葉俊郎(軽井沢病院院長、konstサポーター)
1979年熊本生まれ。医師、医学博士。2020年4月から軽井沢へと拠点を移す。東北芸術工科大学客員教授(山形ビエンナーレ2020 芸術監督就任)を併任。2022年4月から軽井沢病院院長。「全体性」を取り戻す、新しい社会の一環としての医療のあり方を模索している。著書に『ころころするからだ この世界で生きていくために考える「いのち」のコト』(春秋社)、『学びのきほん からだとこころの健康学』(NHK出版)など。
photo by Yuki Inui
篠原幸雄(軽井沢町社会福祉協議会事務局長)
社会福祉法人軽井沢町社会福祉協議会の事務局長であり、信濃追分にある社会福祉施設「木もれ陽の里」の管理人を務める。