超高齢社会を背景に需要が高まる「終活」に関するさまざまなサービスを提供する株式会社鎌倉新書(東京都中央区、代表取締役社長COO:小林 史生、以下:当社)が運営する相続に関する情報サイト「いい相続」は「第1回相続手続きに関する実態調査(2023年)」の調査結果を発表しました。
(URL:https://www.i-sozoku.com/navi/survey2023/)
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実施の背景
「いい相続」は、相続にまつわる無料相談と相続に強い専門家(税理士や行政書士)を紹介するポータルサイトで、その相談数は年間約5万件に上ります。相続手続きはもちろん、遺言書作成・相続税申告など各種手続きでお悩みの方をサポートし、相続手続きの経験が豊富な専門家を紹介しています。
相続手続きは一生のうちに何度も起きるものではないため初めて手続きされる方も多く「何から始めればいいのかわからない」などの声が日々寄せられています。
そこで今回、実際に相続手続きを経験された方への調査を実施しました。これから相続手続きをされる方や相続手続きについて不安がある方の一助となれれば幸いです。
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調査概要
調査名 :第1回 相続手続きに関する実態調査(2023年)
調査対象:2022年1月~同年12月に「いい相続」経由で専門家(行政書士または税理士)との無料面談を行った方
調査期間:2023年4月14日(金)~5月15日(月)
調査方法:インターネット調査
有効回答数:400件
*回答結果(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しているため、合計数値が100%にならない場合があります。
*「いい相続」経由で専門家(行政書士または税理士)との無料面談を行った方にアンケートを送付し、回答結果を集計しています。
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調査トピックス
1,【相続財産】相続財産の総額は、1,000万円未満が最多、財産の種類で最も多いものは「現金・預貯金」を抑えて「土地・建物」
2, 【被相続人】 相続人の続柄の最多は「子」、「姪・甥」が相続人の場合の被相続人は約7割がおひとり様
3,【手続き】専門家に依頼した手続きで最も多いものは「遺産分割協議書の作成」、手続き費用は56.5%の方が30万円未満と回答
4,【準備】生前に故人が「やっておいてくれてよかったこと」は「銀行口座の解約」、「こうしておけばよかった」と思うことは「相続に関する勉強をしておくこと」と「故人が元気なうちに相談すること」
1,【相続財産】相続財産の総額は、1,000万円未満が最多、財産の種類で最も多いものは「現金・預貯金」を抑えて「土地・建物」
相続財産の総額について質問をしたところ、「1,000万円未満」が39.8%で最多。次いで「1,000万円以上~2,000万円未満」、「2,000万円以上~3,000万円未満」「5,000万円~1億円未満」と続きました。また、相続人が都内在住だった場合は、「2,000万円以上~3,000万円未満」が20.9%で最多、「4,000万円以上~5,000万円未満」と「5,000万円~1億円未満」が同率で18.6%となりました。
相続財産の種類についての質問では、「土地・建物」が最多で89.8%、「現金・預貯金」を保有されている方が69.0%と、これらに関しては過半数の方が保有し、相続財産となっていることがわかります。また少数ではありますが「電子マネー(Suicaなど交通系、WAONなど流通系、PayPayなどQRコード系など)」のデジタル遺品があったことも明らかになりました。
2, 【被相続人】 相続人の続柄の最多は「子」、「姪・甥」が相続人の場合の被相続人は約7割がおひとり様
相続人の続柄について質問したところ、最も多い回答は「子」で79.3%、次いで「配偶者」32.8%、「兄弟・姉妹」が11.0%、「姪・甥」と「父・母」が同率で7.3%でした。
また、相続人が「姪・甥」と答えた方に「被相続人は配偶者・子どもがいないおひとり様(*1)か」という質問をしたところ、「はい」の回答は69.0%でした。今回の調査では、おひとり様のおじ・おばの手続きをしている甥・姪が一定数いることがわかりました。
(*1) 亡くなった時点で配偶者がおらず、生涯子供がいなかった方
3,【手続き】専門家に依頼した手続きで最も多いものは「遺産分割協議書の作成」、手続き費用は56.5%の方が30万円未満と回答
実際に専門家に手続きを依頼した方に依頼した手続きの種類を質問したところ、「遺産分割協議書の作成」が最も多く70.9%でした。次いで多かったのは「不動産の名義変更(相続登記)」で64.2%、「戸籍収集」が60.4%でした。注目すべき点は、半数の方が「相続関係説明図の作成」依頼しています。「相続関係説明図」とは亡くなった被相続人と各相続人がどのような関係性にあるかを一覧にした表です。相続登記や、預貯金口座の名義変更などの相続手続きでは、手続きの都度、たくさんの戸籍謄本が必要になり、その度に、戸籍謄本を取得するのは非常に手間がかかります。相続関係説明図を作成すると、戸籍謄本の原本を還付してもらえるので集めなおす必要がなくなります。
また、手続きにかかった費用についての質問では56.5%の方が「30万円未満」と回答しています。一方で「相続税申告あり」と回答した方の中でみると、「30万円未満」と回答した方は28.5%で「90万円以上」と回答した方が21.5%でした。
さらに相続手続きを進めるにあたって大変だったことについての質問では「何をどう進めるべきかを理解するための情報収集」が54.3%で1位、「必要な書類が多かったこと」が52.8%で2位、「手続きのために時間が取られたこと」が43.0%で3位となっており、「金銭的な負担が発生したこと」の28.0%を大幅に上回りました。このことから「費用」よりも「労力」がかかることが大変だったという回答が多いことがわかる結果となりました。
4,【準備】生前に故人が「やっておいてくれてよかったこと」は「銀行口座の解約」、「こうしておけばよかった」と思うことは「相続に関する勉強をしておくこと」と「故人が元気なうちに相談すること」
生前に故人が「やっておいてくれてよかったこと」について質問で、回答の1位が「銀行口座の解約」の40.4%でした。相続の手続きにおける銀行口座の解約では被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本や相続人全員の印鑑証明書などの書類が必要になるため、生前に本人が解約するよりも手間がかかります。
次いで「財産がまとめて記録されていた」が24.8%で2位、「財産の分け方を事前に意思表示してくれていた」が24.1%で3位でした。
「こうしておけばよかったこと」についての質問では「日頃から相続についてもっと勉強しておくべきだった」、「生前元気なうちに、相続について相談しておけばよかった」が51.6%で同率1位でした。またその他の中には「WEBサービスや各種パスワードをまとめておいてほしかった」という回答もみられデジタル遺品の取り扱いに関して悩まれた方もいました。
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まとめ
相続手続きは一生に何度も経験するものではなく、多くの人が大切な方を亡くした悲しみの中、さまざまな手続きをおこないます。実際にアンケート結果においても「仕事や介護と両立しながらで精神的にきつかった」「相続手続きは思った以上に時間と労力を費やします。身内が亡くなり、悲しむ間もなく、その手続き作業が始まります。」などの声をいただいております。
そして今回のアンケート調査では、最後に「今後、相続手続きをする方に向けたアドバイス」もお聞きしています。ぜひ皆様のご参考になれば幸いです。
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回答者について
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鎌倉新書について
1984年に仏教書の出版を目的として創業しました。現在は供養・終活専門企業として「いいお墓」「いい葬儀」「いい仏壇」「いい相続」など12のサービスを運営し、お客様センターやポータルサイトを通じた相談・情報提供を行っています。終活インフラを標榜し、「明るく前向きな社会を実現するため、人々が悔いのない人生を生きるためのお手伝いをする」ことを使命としています。お金のこと(遺言・相続など)、からだのこと(介護・終末期医療など)、家族のつながり(葬儀・お墓など)の希望や課題を解決し、高齢社会を活性化することが、未来の希望になると考えています。
会社名 :株式会社鎌倉新書
設立 :1984年4月17日
市場区分 :東京証券取引所プライム市場(証券コード:6184)
本社所在地:東京都中央区京橋2丁目14-1 兼松ビルディング3階
代表者 :代表取締役社長COO 小林 史生
資本金 :10億5708万円(2023年4月30日現在)
URL :https://www.kamakura-net.co.jp/
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鎌倉新書が運営する主なサービス
▼インターネットサービス
いい葬儀 :https://www.e-sogi.com/
いいお墓 :https://www.e-ohaka.com/
いい仏壇 :https://www.e-butsudan.com/
お別れ会プロデュースStory:https://e-stories.jp/
いい相続 :https://www.i-sozoku.com/
わたしの死後手続き:https://watashigo.com/
いいお坊さん:https://obousan.e-sogi.com/
いい介護 :https://e-nursingcare.com/
相続不動産サポート:https://i-fudosan.com
いい保険 :https://e-hoken-lp.com/
安心できる遺品整理:https://www.i-seri.com/
▼出版・発刊物
月刊『終活』: https://butsuji.net/
▼グループ企業
株式会社ハウスボートクラブ:https://hbclub.co.jp/
株式会社エイジプラス:https://ageplus.jp/