-
アンケート調査の背景
近年、医療や運輸、製造など多種多様な分野においてAIの活用が進むなか、アメリカのAIベンチャー企業Open AIが開発した対話型AI「ChatGPT」が、様々な観点から注目を集めています。公開2ヶ月で1億人以上が利用し史上最速で広がった消費者向けアプリケーション(※1)として世界中に衝撃を与え、当初は利用禁止を表明した国や企業、学校も最近では禁止が解除されるなど、各方面で盛んな議論が行われている状況です。日本でも4月にOpen AIの最高経営責任者(CEO)サム・アルトマン氏が来日し岸田総理大臣と面会、政府内にAI戦略チームが設置され、⽂科省でも教育現場での取り扱いガイドラインを策定する「デジタル学習基盤特別委員会」が始動するなど利活用の検討が進められています。
当社は2013年より小学生のためのプログラミングスクール「Tech Kids School(テックキッズスクール)」を運営し、これまでに延べ3万人以上の子どもたちに、テクノロジーを身につける機会を提供してまいりました。これからの時代を生きる子どもたちが日常的に触れるテクノロジーとなるAIの最新技術を体験し、その向き合い方を親子で考える機会として、2023年3月より5回にわたって「ChatGPT親子体験」ワークショップを開催し、約400名の親子にご参加いただきました。本アンケートは、そのイベントにお申し込みいただいた保護者の方に任意で回答いただいたものです。
-
アンケート結果の概要
1)2)より、保護者の約4割がChatGPTについて理解をしており、約3割は利用経験があると回答しました。しかしながら、「詳しく理解」し、「日常的に利用している」層は、ともに1割に満たず、「名前を聞いたことがある」ものの、「使ったことがない」という層が大半を占めている状況です。報道などにより認知はされていますが、実際に浸透しているとは言い難い状況が判りました。
3)ChatGPTなどの生成AIを今後子どもが利用する可能性については、「積極的に利用させたい」21%、「適度に利用させたい」32%、「不安はあるが経験させたい」18%を合わせると約7割の保護者が利用に賛同を示す結果となりました。「不安で触らせたくない」という回答は1%に留まり、残りの約3割が「これから一緒に考えたい」という状況です。
4)利用意向の学年別の傾向としては、子の学年があがるほど「不安はあるが経験させたい」という層が僅かながら増えており、低年齢よりも年齢が高い子を持つ保護者の方が不安を感じているようです。
5)当スクールが実施した「ChatGPT親子体験イベント」に参加した保護者については、「これから一緒に考えたい」が1割程度に留まり、約9割が利用に賛同するという結果になりました。(参加者の実際の感想は後述)
まとめ)これらの結果より総合的に、保護者自身もまだ利活用が進んでいるわけではないものの、子どもが利用することにおいて前向きに捉えている状況がうかがえます。「これから一緒に考えたい」という層も多く、まさに現在が過渡期であることも示す結果となりました。
-
アンケート結果詳細
1)保護者の方は、ChatGPTについてどのくらい知っていますか?(N=226)
2)保護者の方は、ChatGPTを使ったことがありますか?(N=226)
3)ChatGPTなどの生成AIを今後子どもが利用する可能性についてどう思いますか?(全学年)(N=226)
4)ChatGPTなどの生成AIを今後子どもが利用する可能性についてどう思いますか?(学年別比率)(N=226)
5)イベント参加後あらためて、生成AIを今後子どもが利用する可能性についてどう思いますか?(N=110)
-
「ChatGPT親子体験イベント」参加者の声
子どものAIとの付き合いかたに対し、気をつけるべき点に留意をしながらも、前向きな期待をする声が多くありました。
「子どもには積極的に触れさせたいと思いますが、教育観点の必要性を強く感じました。」
「使い方によっては注意が必要な面もあると思われるので、そういった点も考慮させつつ利用させたい。」
「これからAIがより発展していく中で避けては通れない。子供の頃から向き合い、正しい姿勢で理解する必要があると思う」
「プログラミングとあわせて、最新情報を使いこなせるようになって欲しいと思います。」
「テクノロジーの進歩に合わせて人間も進歩していくべきだと思っているので、利用されるのではなく使いこなせるようになってほしい。」
【調査概要】
調査方法:インターネット調査(イベントへの申込時に任意回答)
調査人数:小中学生の子を持つ保護者226人
調査時期:2023年4月14日〜5月28日
調査主体:小学生のためのプログラミングスクール「Tech Kids School」
本アンケートを利用する際は、「Tech Kids School調査」の旨と、本リリースURL( https://techkidsschool.jp/company/release/2023/06/13/survey.html)をご掲載ください。
-
プログラミングスクール「Tech Kids School」について
当社は2013年の設立より、直営教室として子ども向けプログラミングスクール「Tech Kids School(テックキッズスクール)」 https://techkidsschool.jp/school/ を運営しています。プログラミングの基礎から本格的なプログラミング技術を学習するコースを体系的に提供し、iPhoneアプリをリリースする生徒や各種プログラミングコンテストでの受賞者を毎年輩出しております。また、全国No.1小学生プログラマーを決定する「Tech Kids Grand Prix」の開催や、多様な企業・団体とのコラボレーション企画のほか、地方や公教育のプログラミング教育支援など多面的に展開しています。
2019年には、個別指導事業などを展開する株式会社スプリックスとの合弁会社として株式会社キュレオを設立し、独自の教材を全国の塾事業者へ提供する「QUREOプログラミング教室」 https://qureo.jp/ の運営を開始しました。現在では47都道府県に2,900教室以上を展開し、小学生向けプログラミング教室数国内No.1(※)の規模を誇ります。プログラミング初心者のお子さまに向けて、全国各地で本格的なプログラミング学習を提供しております。
※小学生対象のプログラミング教室事業者(アプリケーションやゲームの開発を主とするソフトウェアプログラミング系およびロボットプログラミング系を含む)において、プログラミング教室掲載数No.1比較サイト「コエテコ」または各社ホームページにて公開されている教室数を当社にて調査した結果(2022年4月時点)
-
株式会社CA Tech Kids 概要
社名 :株式会社CA Tech Kids https://techkidsschool.jp/company/
所在地:東京都渋谷区渋谷2丁目24番12号 渋谷スクランブルスクエア
代表者:代表取締役社長 上野 朝大
事業内容:小学生向けプログラミング教育事業