近年、電気自動車(EV)は、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を削減し、カーボンニュートラル実現に向けて貢献する次世代自動車として世界で注目が集まっています。日本政府も、2021年に公表された「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」には「2035年までに、乗用車新車販売で電動車*1100%を実現する」ことを明記するほど、事実上ガソリン車から移行する方針を打ち出しています。一方で、国内のEV普及が進まず、2021年の日本のEV新車販売台数は約2万台しかなく(全体の新車販売台数の約0.9%)*2、欧州や中国等海外勢と比べると普及率が非常に低い状況となっています。
これからのEV本格普及を促進させるため、高速かつ高出力のEV充電器による充電インフラを拡充する必要があり、日本政府も2030年までにEV急速充電器を国内で3万基設置する目標を掲げましたが、現在、全国約2万箇所以上のEV充電所の内、短時間で充電が可能な150kWの充電ができる充電所は2カ所しか存在していません。当社は、大容量で高出力の電池型EV急速充電器を自社工場で大量生産し、全国展開に向けて導入する予定です。本製品は電池型充電器のため、高圧電気契約も複雑な設置工事も不要で、低コストで導入可能です。また、EV充電器としての利用だけでなく、定置用蓄電池として、非常用電源、ピークカット、再生可能エネルギーの蓄電やVPP対応など、災害対策や電気料金の節約にも利用することが可能です。
※当社のEV急速充電器及び充電サービスの詳細につきまして、今年後半には発表する予定です。
当社は、EV急速充電器及び脱炭素社会実現に不可欠である他蓄電池製品を国内で開発・生産する事業の展開を海外も視野に入れて動いていきます。この度は、Frontiveの出資により、当社の国産蓄電池製品を活用し、海外企業との協業の促進及び市場の拡大に向けて取り組んで参ります。
■Frontive Holding Senior Investor 落合周平
「英国のスタートアップを中心に投資を行っておりますが、現在は日本のスタートアップ投資にも力点を置いています。脱炭素は投資領域として特に重要なテーマであると考える中、パワーエックスの独自性に魅力を感じ、この度出資参画をさせて頂くこととしました。出資パートナーの皆様と協力し、同社の成功に貢献させて頂くとともに、日本・英国間でのビジネス協業等を模索していければと存じます。」
※¹参考:電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド自動車も含む
※²参考:一般社団法人日本自動車販売協会連合会が発表した「燃料別販売台数(乗用車)」
- Frontiveについて
Frontiveは、英国ロンドンを中心に活動をしており、ファミリーオフィス2社と富裕層の大口個人投資家との長年にわたるパートナーシップを一体化した企業グループです。事業は多岐に渡り、プライベートエクイティへの投資から、小売業、不動産業、IT事業、スポーツ留学/教育事業、レストラン/ワイン事業を行っています。プライベートエクイティ投資では、脱炭素、宇宙、Edtech、Fintech、エンターテイメントと幅広い領域を対象にしており、脱炭素領域では、英国のバッテリー会社Britishvolt等にも出資をしております。詳しくは、https://frontiveholding.com/をご参照ください。
- 株式会社パワーエックス (PowerX, Inc.)
URL:http://power-x.jp/
設立:2021年3月22日
代表者:代表取締役社長兼CEO 伊藤 正裕
所在地:〒107-6243 東京都港区赤坂 9-7-1ミッドタウン・タワー 43F
事業内容:大型蓄電池の製造及び販売、 電気運搬船の開発及び製造