クリエイティブ・デジタルリテラシーとは、デジタルテクノロジーを活用し人間ならではの創造性を使って問題解決に取り組む「創造的問題解決能力」を発揮するためのスキルであり、具体的にはアイディアを形にしてコミュニケーションするための「デジタルクリエイティブ制作スキル」と、データを解釈し、課題を発見するための「データサイエンススキル」から成るものです。
近年、日本における教育制度は変化の最中にあり、現行の新学習指導要領では、情報活用能力を、言語能力と同様に「学習の基礎となる資質・能力」と位置づけ*1、小学校においてはプログラミング教育が開始された一方で、高校においては情報社会に主体的に参画するための資質・能力の育成を目標*2に、2022年度から情報Ⅰが必履修化されています。これを受け、保護者の間で学校でのデジタルリテラシー育成に対する意識がどのように変化しているかについて調査しました。
*1 文部科学省「新学習指導要領のポイント」(情報活用能力の育成・ICT活用)より抜粋
*2 文部科学省 高等学校 学習指導要領(平成30年告示)より抜粋
■調査結果サマリー
今回の調査で明らかになった主な結果は下記の通りです。
●進路選択に関して、子どもの性別によらず「文系理系を問わず子どもが学びたい分野を学んでもらいたい」とする回答が半数を占める。文理どちらかが望ましいとした保護者も、保護者の意向ではなく本人の希望や適性に基づいた回答が多数派。
●大学種別の選択については、居住地によらず「自宅から通える大学」が1位、加えて地方在住者では2位に「自宅から遠くてもよいが国公立」となり、家庭の経済事情が影響を与えることが推察される。
●「情報Ⅰ」の必履修化は7割の保護者が認識しているが、国立大学の受験科目であることの認知は5割程度にとどまる。
●デジタル化社会の中で保護者が高校での学びに重要と考えるのは「情報分析能力」、「課題解決の発想力/着想力」、「デジタルリテラシー(ITを使いこなせる能力)」
●大学教育に保護者が期待するのは、「学んだことを社会に役立てる経験をすること」
■進路選択に関して、子どもの性別によらず「文系理系を問わず子どもが学びたい分野を学んでもらいたい」とする回答が半数を占める
お子様の文理選択に関する保護者の考えについての質問をしたところ、子どもの性別によらず、約半数の保護者が「子どもが学びたい分野を選んでもらいたい」と考えていることが判明しました。
■保護者の約7割は、2022年から高校の授業で「情報Ⅰ」が必履修化になったことを認識している一方で、約半数の保護者は、国立大学の入試科目で「情報」が必須科目になったことを認知していないことが判明
2022年から高校の授業で「情報Ⅰ」が必履修化になったことをに対して「よく知っている」と回答した方が20%、「なんとなく聞いたことがある」と回答した方が47%と約7割の保護者が「情報Ⅰの必履修化」を認知していたものの、2025年の大学入学共通テストから、国立大学の受験を希望する場合「情報」が必須科目となることについての認知に関しては「知らなかった」という回答が48%と、約半数の保護者が認知していないことが判明しました。
■デジタル社会における高校での学びについて、重要だと思うTOP3スキルは「情報分析力」「課題解決方法の発想力/着想力」「デジタルリテラシー(ITを使いこなせる能力)」
高校で身につけるべきスキルについての回答で、最も多かったものは「情報分析力」、次点で「課題解決方法の発想力/着想力」、「デジタルリテラシー(ITツールを使いこなせる能力)」と続きました。
この質問項目と同じ選択肢を使って、2020年の調査で採用担当者が重視するスキルを、2021年の調査では学生及び若手社会人に今後重要度が上がると思うスキルを尋ねていました。過去の2つの調査と比較して、今回は「情報分析能力」「デジタルリテラシー」「プレゼンテーションスキル」が高い傾向にあり、情報を扱う際の基礎的な力を、高校生のうちに身に着けた方がよいと考える保護者が多いことが伺えます。
■大学教育に保護者が期待するのは、学生のうちに「学んだことを社会に役立てる経験をすること」
大学教育に期待す期待することとして、過半数の保護者から「学んだスキルを活かして学生のうちから社会に役立てる経験をする」という回答が集まりました。
高校では情報分析や課題解決、デジタルリテラシー等のスキルを身に着け、大学では実社会における課題解決の実践を積んでほしいと考える保護者が多いことが推察されます。
「子どもの進路とクリエイティブスキルに関する調査」の詳細は、こちら( https://download.macromedia.com/pub/learn/start/aef_research_aug_2022_sec.pdf )からダウンロードできます。
また、8月2日(火)~4日(木)に開催する「Adobe Education Forum 2022:未来をつくる教育のDX 」( https://www.adobe-education.com/jp/aef2022/)で本調査の詳細を紹介します。
■アドビ担当者コメント
アドビのマーケティング本部 本部長(Adobe Express & エデュケーション)の小池晴子は、次のように述べています。
「今回の調査によって、情報分析力とデジタルツールを使いこなす力を基礎スキルとして高校で身に着けて欲しいと考える保護者が多いことがわかりました。これらはまさに社会で活躍するために必要なデジタル クリエイティブリテラシーの両輪をなすものです。これからの社会で活躍するために、学校教育においては、情報を整理し、課題解決への道筋をつけ、アイディアを相手にわかりやすい表現が出来る「創造的問題解決能力」が求められています。アドビはクリエイティブツールの提供だけに留まらず、一般教養の授業に取り入れられるカリキュラムとして設計されたオンデマンド授業パッケージも提供しています。アドビはこれからも、次世代を担う学生が社会で活躍できるよう支援をして参ります。」
■アドビ調査概要
●調査方法:Webアンケート調査
●調査対象者:大学進学を志している高校3年生・大学1年生の保護者
● 回収サンプル数 計 :1000ss
●調査日時:2022年6月30日(木)~7月4日(月)
■「アドビ」について
アドビは、「世界を動かすデジタル体験を」をミッションとして、3つのクラウドソリューションで、優れた顧客体験を提供できるよう企業・個人のお客様を支援しています。Creative Cloud(https://www.adobe.com/jp/creativecloud.html)は、写真、デザイン、ビデオ、Webサイト、UI/UXデザインなどのための20以上の デスクトップアプリやモバイルアプリ、サービスを提供しています。Document Cloud(https://acrobat.adobe.com/jp/ja/)では、デジタル文書の作成、編集、共有、スキャン、署名が簡単にでき、デバイスに関わらず文書のやり取りと共同作業が安全に行えます。Experience Cloud(https://www.adobe.com/jp/what-is-adobe-experience-cloud.html)は、コンテンツ管理、パーソナライゼーション、データ分析、コマースに対し、顧客ロイヤルティおよび企業の長期的な成功を推進する優れた顧客体験の提供を支援しています。これら製品、サービスの多くで、アドビの人工知能(AI)と機械学習のプラットフォームであるAdobe Sensei(https://www.adobe.com/jp/sensei.html)を活用しています。
アドビ株式会社は米Adobe Inc.の日本法人です。日本市場においては、人々の創造性を解放するデジタルトランスフォーメーションを推進するため、「心、おどる、デジタル」というビジョンのもと、心にひびく、社会がつながる、幸せなデジタル社会の実現を目指します。
アドビに関する詳細な情報は、webサイト(https://www.adobe.com/jp/about-adobe.html)をご覧ください。
アドビが教育機関向けに提供するサービスやサポートについては(または「取り組みについては」)、 こちらのぺージ( https://www.adobe.com/jp/education.html )をご覧ください。
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