当社(社長:中原 俊也)の連結子会社であるPetra Nova Parish Holdings LLCが米国で運営する Petra Nova CCUS<注1>プロジェクトのCO₂回収プラントは、2020年5月以降、運転を停止しておりましたが、2023年9月5日(現地時間)に運転を再開いたしましたので、お知らせいたします。
Petra Nova CCUSプロジェクトは、火力発電所の燃焼排ガスからCO₂を分離・回収し、回収したCO₂を油田へ圧入して原油増産に繋げるもので、世界的にも大規模なCCUSプロジェクトです。本CO₂回収プラントは、燃焼排ガスからCO₂を回収するものとしては、世界最大規模であり、年間約140万トンの温室効果ガス(CO₂)を回収できます。本プロジェクトにおいてCCUS技術の更なる知見拡充を図るべく、昨年9月、当社はPetra Nova Parish Holdings LLCの持分の50%を追加取得し、同社を連結子会社化いたしました。
当社が属するENEOSグループは、長期ビジョンにおいて「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」の両立に向けての挑戦を掲げており、2040 年度までにグループ排出分のカーボンニュートラル実現を目指しております。CCS<注2>/CCUSは、カーボンニュートラル達成のための有力な手段の一つと考えられており、当社はPetra Nova CCUSプロジェクト等を通じてこの分野での知見・技術の蓄積を図り、「カーボンニュートラル社会の実現」に向け取組んでまいります。
<注1>CCUS: Carbon dioxide Capture, Utilization and Storageの略。
CO2を回収・貯留することに加え、新たな商品やエネルギー生成のために利用する技術
<注2>CCS: Carbon dioxide Capture and Storageの略。CO₂を回収し、地下に圧入・貯留する技術。
【参考資料】
1. Petra Nova CCUSプロジェクト概念図
2. Petra Nova CCUSプロジェクトのスキーム
3. Petra Nova CCUSプロジェクトにおけるCO₂回収プラント
4. Petra Nova CCUSプロジェクトの位置関係
(注)CO₂回収プラントは、米国テキサス州のW. A. パリッシュ火力発電所(米国の大手電力会社NRG Energy,Inc.が保有する火力発電所)内に所在。