今回取り上げる『ブルーアーカイブ』では、6月22日より夏季イベント「アビドスリゾート復旧対策委員会」が開始されました。 『ブルーアーカイブ』は『アズールレーン』や『アークナイツ』の運営を行っているYostarから配信されているモバイルゲームです。プレイヤーは学園都市「キヴォトス」の先生となり、学園都市で発生する様々な問題を生徒と共に解決するというストーリーが描かれます。丁寧に描かれた魅力的なキャラクターたちが3Dで動くRPGで、特にキャラクターやストーリーが人気の作品です。水着イベントでアクティブユーザーがどのように変化したのかiGageで見ていきたいと思います。
モバイルゲームのアクティブユーザー数を増加させるために数多くのイベント施策が実施されます。特に美少女系ゲームにおいて、夏場に開催されるゲーム内キャラクターの水着バージョンなどが入手できるイベント(以降、水着イベント)は、ユーザーの注目度、期待度が高いイベントです。
今回取り上げる『ブルーアーカイブ』では、6月22日より夏季イベント「アビドスリゾート復旧対策委員会」が開始されました。 『ブルーアーカイブ』は『アズールレーン』や『アークナイツ』の運営を行っているYostarから配信されているモバイルゲームです。プレイヤーは学園都市「キヴォトス」の先生となり、学園都市で発生する様々な問題を生徒と共に解決するというストーリーが描かれます。丁寧に描かれた魅力的なキャラクターたちが3Dで動くRPGで、特にキャラクターやストーリーが人気の作品です。水着イベントでアクティブユーザーがどのように変化したのかiGageで見ていきたいと思います。
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■水着イベントで20代男性ユーザーを中心に獲得
はじめにアクティブユーザーの推移を見ていきます。
5月から6月にかけ、Dailyアクティブユーザー数は安定的に10万人以上の規模で推移していましたが、水着イベントの告知の生配信が行われた6月17日からアクティブユーザー数が上昇。水着イベントが開催された6月22日には14.3万人と、前日から2万人増加しています。
また、5月24日と6月8日にもアクティブユーザー数が微増しています。これはメインストーリーの追加や新キャラクターの実装が行われた効果と見られます。【グラフ①】
それでは『ブルーアーカイブ』はどのようなユーザーにプレイされているかを見てみましょう。
本作は男性向けの美少女系ゲームということもあり、全体の9割以上が男性ユーザー、特に20代男性が52.3%と過半数を占めています。またTOP3である10代から30代男性の合計は89.6%となっており、このセグメントだけで9割近いユーザー規模となっています。【グラフ②】
この、全体の9割近くを占める10~30代男性ですが、さらに細かく年齢別の推移を見ていきましょう。
どの世代もイベントが開始された6月22日に増加していますが、その中でも特に20代男性は1.35万人増加しており、今回の水着イベントが20代男性により大きな影響を与えたことが分かります。【グラフ③】
次に『ブルーアーカイブ』をプレイしているユーザーが、他にどのようなアプリをプレイしているのかを見ていきます。
最も多かったのは『ウマ娘 プリティーダービー』の41.3%。『ウマ娘 プリティーダービー』はアクティブユーザー数も多いため、同時プレイ率が高くなっていますが、それでも4割以上というのは非常に高い割合です。続いてアクティブユーザー数の多い『Fate/Grand Order』が33.1%となっており、TOP5がすべて、20代男性に人気の高い美少女系ゲームで占められています。また『ブルーアーカイブ』と同じく、Yostarが運営を行っている『アズールレーン』と『アークナイツ』が入っている点は本作の特徴と言えるでしょう。【表1】
■ストーリー追加日には平均プレイ時間が1.7倍以上に
【グラフ①】で確認されたように、メインストーリーの追加が行われた5月24日と6月8日、水着イベントが開始された6月22日は、それぞれDailyユーザー数に顕著な増加が見られましたが、平均プレイ時間の変化には異なる傾向が見られます。 『ブルーアーカイブ』の普段の平均プレイ時間は30分前後ですが、メインストーリーが追加されたタイミングでは平均プレイ時間が50分以上に増加しています。『ブルーアーカイブ』のストーリーはユーザーからの評価が非常に高く、追加されたその日のうちに読みきっているユーザーが多いため、ストーリー追加日の平均プレイ時間が長くなっていると思われます。【グラフ④】
このように、『ブルーアーカイブ』の水着イベントは20代男性を中心に多くのアクティブユーザーを獲得したことが確認されました。また、メインストーリーの追加では、ユーザーの平均プレイ時間が増加することも確認できました。
平均プレイ時間の増加は、ユーザーがそのゲームに集中し熱中しているということであり、ゲームを運営する企業にとって重要なKPIの一つと言えます。『ブルーアーカイブ』のケースでは、水着イベントで獲得したユーザーを、今後新たに追加されるストーリーで引き付け、熱中させ、継続プレイヤー数を維持していくことが重要になるでしょう。
ストーリーやキャラクター人気の高いゲームの運営においては、同様の戦略をとるケースが多いと考えられます。今後もこのような特長を持つアプリの「仕掛けと動向」に着目していきたいと考えます。