これまでに株式会社ALE(東京都港区、代表取締役社長/CEO:岡島礼奈、以下ALE)とJAXAが進めてきた共創活動の成果を踏まえ、ALEから事業を承継したBULLが、デブリ対策の対象を人工衛星からロケットに拡大すること等を念頭に事業共同実証に取り組みます。
URL: https://aerospacebiz.jaxa.jp/solution/j-sparc/projects/bull/
これまでのALEとJAXA間でのJ-SPARCにおいては、カーボンナノチューブ(CNT)電子源と導電性テザー(EDT)を用いた「宇宙デブリ拡散防止装置」開発を進めてきました。この装置は、打ち上げ前の宇宙機に搭載され、同宇宙機のミッション終了後に、長い紐を宇宙空間で展開し、大気抵抗や地球磁場を使って人工衛星の軌道を変更するものです。人工衛星の軌道高度をより短期間で降下させることにより、人工衛星を地球大気に再突入・焼却廃棄することができます。これまでのALEとJAXA間での共創の成果を踏まえ、BULLはロケット向けのデブリ拡散防止装置の開発、実証機フライトモデルの設計等を推進します。
URL: https://aerospacebiz.jaxa.jp/solution/j-sparc/projects/ale/
本事業共同実証で開発される装置をロケットに予め搭載することで、今後急速な増加が予測される地球低軌道上でのミッション終了後のロケット及びその残骸を減らし、宇宙デブリとの衝突による危険な大量の破片デブリ発生を将来に向けて防止することが可能となります。宇宙環境のサステナビリティに貢献する技術開発とするべく、BULLは、宇宙デブリ問題への具体的かつ早期の取組みとして本事業共同実証を着実に進めます。
※1:JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)
J-SPARCは、宇宙ビジネスを目指す民間事業者等とJAXAとの対話から始まり、事業化に向けた双方のコミットメントを得て、共同で事業コンセプト検討や出口志向の技術開発・実証等を行い、新しい事業を創出するプログラムです。2018年5月から始動し、これまでにXXを超えるプロジェクト・活動を進めています。事業コンセプト共創では、マーケットリサーチ、事業のコンセプト検討などの活動を、事業共同実証では、事業化手前の共同フィージビリティスタディ、共同技術開発・実証などの活動を行います。
関連動画「宇宙ビジネスの共創現場に行く!2023 宇宙デブリ拡散防止 前編」
■株式会社BULLについて
BULLは「地球内外の惑星間の行き来を『当たり前』に」をビジョンに掲げ、「天体への(再)突入技術を活かし宇宙利用サービスを安価・簡潔に提供」することを目指すスタートアップ企業です。栃木県宇都宮市を拠点とした産学官連携による事業を推進しています。
宇宙デブリの発生を防止する装置開発、軌道利活用のための微小重力実験衛星・装置の開発を進め、新たな時代の宇宙開発におけるSDGsに貢献します。
社名: 株式会社BULL(ブル)
本社住所:栃木県宇都宮市中央三丁目1-4
代 表 者:代表取締役/CEO 宇藤恭士
設立:2022年11月
事業内容:宇宙デブリ対策事業、軌道利活用関連事業