- 開発経緯
2022年4月に施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」(以下、プラ新法)に基づき、プラスチック製品のリサイクル率向上が求められています。しかしながら、達成への具体的なプランは示されておらず資源循環の管理には多くの課題が残っています。「Circular Navi」では、プラスチック製品の原料の使用状況やリサイクル率などをシステム上で管理することができます。自社のプラスチック使用製品のデータを可視化することで、生産や製品設計の段階からリサイクル率を高めることを可能にします。
また、マスバランス方式についても、「Circular Navi」を使って原料情報や製品の重量などを管理することで、再生材の含有量に応じた特性の割り当てを行うことができます。再生素材が認証された素材の場合、認証製品として最終製品を扱うことも可能です。
プラ新法などで大きな変革を迫られている化学業界を中心にサスティナブルな事業構築にお役立ていただけるよう、このたびの2つの機能の開発に至りました。
- プラ新法対応機能
プラ新法では、マニフェスト※に準ずるデータ管理が求められます。JEMSは、創業から約30年にわたって廃棄物業界を支援してきた知識や経験を活かし、プラ新法に対応した最適なサプライチェーン運営を支援します。
※マニフェスト:産業廃棄物管理票とも呼ばれる。廃棄物が適正に処理されたかどうか確認するためのトレーサビリティの仕組み。紙と電子がある。
1.回収拠点でのデータ登録
運用が難しい回収拠点のデータ登録をロケーションのシーンや廃棄品の性状によって最適な登録が可能です。
2. 運搬/積替施設/リサイクルのデータを登録
各プレイヤーが実績を登録することでプラ新法の要件をみたすことが可能です。
3.取引実績データ管理と報告
製造・販売事業者は出荷からリサイクルまでの実績データを確認し、報告書としてダウンロードすることが可能です。
- マスバランス認証対応機能
1.材料の残量管理
入荷した再生材の重量に対して、認証対象品の重量が設定から超えないための管理が可能です。
2.使用期限の管理
マスバランス計算においては原則3ヶ月内に使用することという基準があります。3ヶ月以内に利用できるようなタイマー機能やアラートでマネジメントを行うことが可能です。
3.物質の入出力管理と追跡
原材料の情報や製造製品の情報を管理することが可能です。またサプライチェーン間でのデータ授受が行えるため各工程で発生する中間生成物の量も管理することが可能です。
4.損失品の管理
サプライチェーンにおいて発生した損失品の管理を行うことが可能です。
5.報告書作成
マスバランス会計によって得られたデータをもとに生産プロセスに関する報告書を作成できます。
- 今後の展望
「Circular Navi」は、あらゆる産業における循環型ビジネスの構築に活用いただくことが可能です。弊社は、「Circular Navi」を通じて、企業のサスティナブルな事業構築に貢献していきます。
さらに、サーキュラーエコノミ―に対応する新しいスキームの立ち上げから運営までを支援することで、弊社が約30年にわたり廃棄物業界を支援してきた知識や経験を活かしクライアントと共に最適なサプライチェーンの創造と運営を実現していきます。
- Circular Naviとは
企業活動における循環型サプライチェーンのトレーサビリティーや再資源化率の可視化など、サーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みを製品ごとに環境価値として証明するクラウドサービスです。
サプライチェーンの情報開示・透明性をデジタルプロダクトパスポートとして証明。再生素材の由来や再資源化量などの環境に関わる情報をサプライチェーン参加企業間で共有し、生活者を含むあらゆるステークホルダーに対して公開することが可能です。循環型ビジネスの脱炭素と資源調達コストを最適化し、企業全体のサーキュラリティ証明を実現します。
サービスサイト:https://www.j-ems.jp/public-ict/lp-circular_navi/
- JEMSとは
JEMSは設立以来、廃棄物管理に関わるITソリューションを提供してきました。廃棄物の排出企業と処理企業向けの事業をそれぞれ展開。排出企業では850社以上、処理企業では1,100社以上のお客様に導入いただいています。
<会社概要>
会社名:株式会社JEMS
本社所在地:〒305-0033 茨城県つくば市東新井31-13
代表者:代表取締役 須永 裕毅
設立:1994年4月1日
URL:https://www.j-ems.jp/
事業内容:
・排出企業向け廃棄物処理手続きにおけるリスク可視化、適正管理支援
・資源循環企業向け基幹システム構築
・自治体向け基幹システム構築
・災害廃棄物に関わる管理システム構築
- サービスに関するお問い合わせ先
資源循環DX事業部 担当:岡本(おかもと)
TEL:03-5289-3421 E-MAIL:ict-sales@j-ems.jp