2023年5月21日、日本・広島発 — Micron Technology, Inc.(NASDAQ:MU、マイクロンテクノロジー)は本日、「U.S.-Japan University Partnership for Workforce Advancement and Research & Development in Semiconductors(UPWARDS) for the Future:半導体の未来に向けた人材育成と研究開発のための日米大学パートナーシップ」の創設を発表しました。このパートナーシップは、日米両国でのより強固で高度な技術を持つ半導体人材の育成を目的とし、半導体のカリキュラムを履修する学生の増員を目指すとともに、新たな研究活動の推進を支援します。アントニー・J・ブリンケン米国国務長官と永岡桂子文部科学大臣がこの覚書に調印し、日米の技術分野での競争力と強靭性を向上させる一歩を踏み出しました。
マイクロンとその他の業界パートナーにより設立されたUPWARDS for the Futureには日米の11大学が集まり、最先端の半導体カリキュラムを策定し、相互協力の機会を創出します。創設に参画した大学は、質の高い教育だけでなく、将来の産業界の人材育成に不可欠なDEI(多様性、平等性、包摂性)やSTEM分野での男女平等格差の解消へのコミットメントで定評があります。
STEM人材のパイプライン拡大には、現在、半導体産業で少数派とされるグループ(Underrepresented group)へのアプローチが必要です。UPWARDS for the Futureでは、参画するパートナー各社・機関がこれまで行ってきた取り組みを支援するだけでなく、高等教育への進路を確立し、少数派グループを惹きつけ、定着させる新しいプログラムを推進します。
ラーム・エマニュエル駐日米国大使は「次世代技術でリードするためには、次世代人材の育成が必要です。半導体は私たちの経済と安全保障に不可欠であり、UPWARDS for the Futureプログラムは、同盟国であり経済パートナーである米国と日本がその人材の育成を可能にします」と述べています。
マイクロン、業界、大学のパートナーを含むさまざまな企業・団体から今後5年間で6,000万ドル以上の寄付を受け、日米の産業界と高等教育の連携を深める革新的なプログラムを立ち上げ、実践を支援していきます。このネットワークの効果は毎年約5,000人の学生に及ぶと予想され、特に女性の学生やスタッフ、リーダーに対する機会促進に注力し、機関でのクリーンルームの体験学習やメモリ関連の研究への参加機会を提供します。
マイクロンの社長兼CEO サンジェイ・メロートラは 「UPWARDS for the Futureは、日米の半導体エコシステムの強化を目指すマイクロンの長期的なコミットメントを反映しています。最先端半導体メモリでのリーダーシップの確立、維持には多様なバックランドの人材からなる層の厚さが求められます。マイクロンは、有力な教育機関の連携を図り、多大な技術イノベーションを育む、この一世代に一度の機会を最前線で支援できることを誇りに思います」と述べています。
マイクロンは過去5年間、女性社員の比率を世界中で上昇させており、マイクロンメモリジャパンの女性社員の比率は近年で56%上昇しています。またマイクロンでは、女性発明者の数も増えています。マイクロンが2022年度に提出したオリジナル特許申請のうち22%以上が女性を発明者として指定されています。2023年2月、マイクロンメモリジャパンはGreat Place to Work® Instituteの「2023 Best Workplaces in Japan」に3年連続で選出され、チームメンバーを惹きつけ、インクルージョンとイノベーションが浸透する企業文化が高く評価されました。
マイクロンのビジネスの成功の礎は、常に技術革新とリーダーシップにあります。マイクロンが取得してきた特許件数は累計で53,000件以上に上ります。2022年、マイクロンは3,000件以上の特許を取得し、これは1日平均8件以上の特許取得に相当します。また先週、マイクロンは、同社の次世代DRAMとなる1γ(1ガンマ)ノードの開発で重要な役割を果たす広島工場にEUV(極端紫外線)のパターニング技術を導入し、日本で初めて量産にEUV技術を導入する半導体企業となると発表しました。
マイクロンの日本国内の複数拠点は、製品ラインをまたがるマイクロンの最先端DRAM技術の研究開発ロードマップ(生産計画)の中核を担っています。マイクロンは2013年以降、日本に130億ドル以上を投資しています。国内に4,000人以上のエンジニアと技術者を擁し、人材開発と日本の継続的な経済成長と繁栄に取り組んでいます。過去5年間に国内で1,500人以上の人材を新規雇用し、広島工場で世界のDRAM供給量の10%近くを製造しています。
パートナーのコメント
「このようなパートナーシップは、米国とその同盟国が変化する世界のイノベーションの状況への対応を図りながら、NSFが最近行ってきた半導体研究や人材開発への投資も活用し、国際競争力の最先端に立ち続けることを支援します。世界規模での科学・エンジニアリング人材の多様化は、正しいだけでなく、必要なことでもあります。職業人材に対する世界的な競争は激しく、広範な層の人々に投資することが、進歩を加速させ、世界的な半導体人材の不足に取り組む唯一の方法です」
– 米国国立科学財団(NSF) セスラマン・パンチャナサン(Sethuraman Panchanathan)長官
「ボイシ州立大学は、ビジネスとエンジニアリング、そして材料科学、サイバーセキュリティ、コンピュータサイエンスと人材開発プログラムでマイクロンと長年のパートナーシップを築き、大きな誇りを感じています。この重要な時期に、日米のトップクラスの大学と共に半導体のリーダーシップを支援し、国益の増進、イノベーション、安全保障、経済繁栄のために一歩前進できることを嬉しく思っています。半導体の人材育成と研究開発のためのUPWARDS for the Futureはアイダホ州、米国、そして世界にとって大きなインパクトを与えるでしょう」
– ボイシ州立大学 マーリーン・トランプ(Marlene Tromp)学長
「広島大学は、日本で最も歴史のある半導体CoEの一つとして、マイクロンの最先端工場が中核をなす広島ハイテク産業クラスターに向けて40年以上にわたり多くの技術者を育成してきました。今回の日米連携は、本学にとって重要な戦略プロジェクトであり、教育と人材パイプラインのさらなる充実化と、半導体分野での研究開発の強化を目指します。女性技術者の増加がこのパートナーシップの中核でもあり、半導体人材の多様化と高度化に貢献します。私たちは、この連携に多大な期待を寄せており、UPWARDS for the Futureのもと、日米の大学間での経済安全同盟に貢献できることを光栄に思っています」
– 広島大学 越智 光夫 学長
「九州大学は、UPWARDS for the Futureという素晴らしい取り組みに参加でき、大変嬉しく、光栄に思っています。半導体は私たちの日常生活に欠かせない役割を担っており、教育を通じた人の育成は極めて重要です。私たちは大学として、未来の職業人材を養成する責任と、職業人材の在り方を形成していくために知識を共有していく責任があります。特に半導体産業での多様な人材の育成について、私は多大な期待をもって、今回の協力的な取り組みに臨んでいます。一丸となって、すべての声が評価される未来を築いていきます」
– 九州大学 石橋 達朗 総長
「名古屋大学は、マイクロンが主導するUPWARDS for the Futureの一員を務めることを光栄に思います。マイクロンに加え日米の有力大学と緊密に連携し、グローバル人材の育成と女性の機会均等の確保における本学の強みを生かして、半導体とSTEM分野のさらなる革新と進歩を推進していきます」
– 名古屋大学 杉山 直 総長
「半導体エコシステムの強化は、活気ある日米パートナーシップの基礎となります。パデュー大学は、米国の主要な研究大学の中で最大のSTEM学部学生数、米国でトップ4の大学院工学系大学、そして半導体学位プログラムを持っており、半導体の人材、研究、革新についてマイクロンおよび両国の学術協力者と協力していくことを約束します。パデュー大学は、2010年にノーベル化学賞を受賞し、今年故郷で永眠された故根岸英一パデュー教授に敬意を表し、日米の人材交流を目的とした「根岸フェローシップ」を創設し、この日米半導体パートナーシップに追加投資します」
– パデュー大学 ムング・チェン(Mung Chiang)学長
「米国初の技術系大学であるレンセラー工科大学は、半導体の研究、教育、人材育成における豊かな歴史をもとに、未来のチップのためのエコシステムを構築し、リードするために急速に発展しています。マイクロン、米国政府、米国内外の学術パートナーとの強力なパートナーシップは、我々の成功に不可欠です。レンセラー工科大学では特に、半導体に携わる女性や少数派マイノリティの参加を増やすことに重点を置いていることを嬉しく思います。私たちは共に、多様で高度な技術を持つ人材を育成し、世界経済における重要なニーズを満たし、学生に優れた教育と訓練の機会を提供します」
– レンセラー工科大学 マーティン・A・シュミット(Martin A. Schmidt)学長
「ロチェスター工科大学は、STEM分野の卒業生を多く輩出する大学として、半導体とその関連技術がイノベーションと経済成長の原動力となる重要な役割を担っていることを認識しています。同様に重要なこととして、私たちは多様性を育み、教育の障壁を取り除くことに尽力しています。私たちはUPWARDS for the Futureを通じて、日本および米国の学術関係者やマイクロンと協力し、半導体研究人材育成を推進することを期待しています。半導体業界への参入を目指す不特定多数の人々に力を与えることで、多様な視点の力を活用し、すべての人々の利益のために前進を促すことができます。私たちは共に、より豊かな未来を築くための革新的なソリューションを創造していきます」
– ロチェスター工科大学 デイビッド・マンソン(David Munson)学長
「革新的な半導体の研究開発、製造、サプライチェーン、人材育成の推進は、カーボンニュートラルな社会、そして経済成長と安全保障の確保に不可欠です。材料からチップに至る半導体研究開発のリーダーである東北大学は、マイクロンに加え、日米の有力大学とともにUPWARDS for the Futureに参加できることを嬉しく思います。東北大学は、このパートナーシップが持続可能な世界への進歩を促し、この分野での女性の活躍につながると確信しています」
– 東北大学 大野 英男 総長
「半導体は、材料、プロセシング、製造、パッケージング、回路設計の分野から、システム化や社会実装を可能にする高度な専門技術まで、膨大な共同作業により生み出されています。私たちは、これらの画期的な研究分野を牽引する優れた頭脳の連携が、次世代半導体の開発を促進し、科学の進化と社会・経済への貢献の大きな原動力になると確信しています。UPWARDS for the Futureを通じて、日米のトップレベルの大学との協力を強く望んでいます」
– 東京工業大学 益 一哉 学長
「私たちの経済安全保障は、半導体の開発、製造、専門知識を拡張できる能力にかかっています。グローバルなイノベーション経済のためのチップ工学と人材開発のリーダーとして、ワシントン大学は、この重要な科学分野の進歩を促進する大きな可能性を秘めた、UPWARDS for the Futureで、マイクロンや他の米国や日本の主要大学と提携できることを誇りに思います」
– ワシントン大学 アナ・マリ・カウセ(Ana Mari Cauce) 学長
「バージニア工科大学は、マイクロンや日米の主要大学と連携し、半導体人材の成長と多様性の促進を通じて、経済革新を支援できることを誇りに思います。バージニア工科大学のトップクラスの電気・コンピュータ工学科は、チップスケールインテグレーションという新しい専攻を含む10の専門分野で、次世代のエンジニアを育成しています。UPWARDS for the Futureは、バージニア工科大学のSTEM教育における多様性を高めるというコミットメントに合致しており、女性や社会的地位の低いコミュニティ出身者のインクルージョンと成功を促進することができます。この創造的なパートナーシップにより、マイクロンとバージニア工科大学は、グローバルな視野を持つ有能で革新的なエンジニアに対する国家の重要なニーズを満たす最前線に立ち続けるでしょう」
– バージニア工科大学 ティム・サンズ(Tim Sands)学長
Micron Technology, Inc.について
マイクロンは、情報活用のあり方を変革し、すべての人々の生活を豊かにするために、革新的なメモリおよびストレージ・ソリューションを提供するリーディングカンパニーです。顧客第一主義を貫き、テクノロジーの最前線でリーダーシップを発揮し続け、洗練された製造技術と事業運営を妥協なく追求するマイクロンの製品ポートフォリオは、DRAM、NAND、NORの各種メモリからストレージ製品まで多岐にわたり、Micron®またはCrucial®のブランドを冠した高性能な製品を多数展開しています。マイクロンで生まれた数々のイノベーションは、データの活用を加速すると同時に、人工知能や5Gといった最先端分野の進歩の基盤として、データセンターからインテリジェント・エッジ、さらにはクライアントコンピューターとモバイルをまたいだユーザーエクスペリエンスまで、さまざまな事業機会を新たに生み出し続けています。Micron Technology, Inc.(Nasdaq: MU)に関する詳細は、micron.comをご覧ください。(英語)
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