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概要
雇用機会拡充事業は、特定有人国境離島地域(※1)における持続的な居住が可能となる環境の整備を図ることを目的として、雇用増を伴う創業又は事業拡大を行う民間事業者等に対してその事業資金の一部を補助することにより、特定有人国境離島地域における雇用機会の拡充を図ろうとするものです。
当社は、土壌のセンサ情報と気象情報を元に、作物の成長に必要としている最適な潅水量及び施肥量をクラウド内のAIが判断し、自律的に潅水と施肥を実行するスマート農業システム、「ゼロアグリ」を開発、提供しています。今回壱岐市の雇用機会拡大事業において、壱岐の特産品であるアスパラガスを、壱岐のノウハウ、高畝栽培(※2)、「ゼロアグリ」を含むスマート農業技術を組み合わせ、「省力化×高収益」を目指せる壱岐市版のアスパラガス高畝栽培モデルを確立いたします。
※1 特定有人国境離島地域とは、有人国境離島地域のうち、継続的な居住が可能となる環境の整備を図ることがその地域社会を維持する上で特に必要と認められる離島であり、全国で 71 の離島が指定されています。
※2 高畝栽培とは、畝を約60cm持ち上げて作り、苗を定植させるという方法で、作業負担の削減や光合成の促進等の効果が期待できます。
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期待効果
上記栽培モデルを実現する生産設備を予めスマートハウスとして整備を行い、利用できる事業を展開します。これにより、新規就農者でも早く収益化ができる仕組みを実現し、新規就農者の増加、雇用創出につなげます。
また、ゼロアグリは点滴による少量多潅水で、慣行農法と比較して50%程度の節水・減肥を実現しています。日本においても異常気象による水の枯渇問題や肥料高騰の問題が発生していますが、このような状況下で節水・減肥で栽培をすることは経済的観点だけでなく、SDGsの社会的観点でも意義が高く、これをブランド化に繋げ、生産者の収入を増加することも事業として計画しています。
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当社代表取締役の佐々木伸一のコメント
壱岐市との関係構築は、2019年「壱岐市SDGsモデル事業のスマート農業プロジェクト」に参画させて頂いたことがきっかけとなります。当社開発のゼロアグリは、水の枯渇問題・多施肥による環境問題の解決と農業の生産性向上をテクノロジーで両立させることを目指しており、まさに壱岐市のSDGsモデル事業の趣旨に合致しております。今回の雇用機会拡充事業の採択を受け、モデル事業で実証したアスパラガスのスマート農業化により、意欲ある担い手や新規就農者への貢献を図っていきたいと思います。
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ゼロアグリについて
ゼロアグリは、土壌センサーや日射情報から作物にとって最適な潅水、施肥量をAIが算出し、最適なタイミングで実施を行うスマート農業システムです。生産者の省力化だけでなく、作物にストレスのない潅水施肥により、作物の収量、品質向上に繋がるため、生産者の方の収益向上に貢献します。また、AIが最適な量の潅水施肥を行うことにより、多施肥を防ぎ、化学肥料による地下水汚染やCO2排出削減にもつながり、環境に優しい栽培が可能です。
2015年より国内外への本格出荷を開始し、現在全国の農家・農業試験場にて累計330台以上導入いただいております。
導入都道府県実績(順不同):北海道、青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、福島県、栃木県、群馬県、茨城県、埼玉県、神奈川県、東京都、千葉県、山梨県、長野県、新潟県、富山県、福井県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、奈良県、和歌山県、大阪府、兵庫県、鳥取県、岡山県、島根県、広島県、山口県、高知県、愛媛県、徳島県、香川県、福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
導入作物実績:トマト、ミニトマト、キュウリ、イチゴ、アスパラガス、ピーマン、パプリカ、ナス、メロン、トルコギキョウ、ブドウ、ナシ、スイカ、マンゴー、レモン、ホウレンソウ
詳細の機能については、こちらをご覧ください。
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ルートレック・ネットワークスについて
当社は、2005年の創業以来培ってきたM2M/IoT技術を基に、2010年 総務省 広域連携事業の「ICTを利活用した食の安心安全構築事業」を契機に、明治大学黒川農場との共同研究により、スマート農業事業に参入しました。2018年には、第4回日本ベンチャー大賞(農業ベンチャー賞 農林水産大臣賞)を受賞、同年 経済産業省よりJ-Startup企業、内閣府官邸 先進的技術プロジェクト「Innovation Japan」にも選出されました。
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本リリースにおけるお問合せ先
株式会社ルートレック・ネットワークス 広報担当 中島
TEL:044-819-4711 E-Mail:mktg@routrek.co.jp
※記載されている会社名、製品名などの固有名詞は、各社の登録商標または商標です。